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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第209話 脱出のために


どうしようか。もう1時間近くが経つ。なんとか生き残ってはいるが、{不壊の目}で見た感じ、あいつの攻撃、ほとんどが俺の{不壊}を貫通できる威力だし、そもそも貫通できる効果が付与されていない攻撃でもダメージが通るとかいうバグが起こってる。

いや、おそらくバグではなく何かの仕様なのだろう。ただ、このままでは非常にまずい。もうHPもほとんど残っていない。なんならあと一撃くらったら死んじまう。アレが間に合ってくれればいいが・・・


まずい!魔法による波状攻撃。これは回避できない!かくなる上は


「{反撃領域}」


なんとか結界の形成が間に合い攻撃を弾ききる。間一髪だったが、ここから5分間俺は圧倒的不利な状況でレガシー・スケルトンからの攻撃を全て防ぐ必要がある。はっきり言って無理ゲーだ。こうなればあいつは魔法による攻撃しかしてこないだろう。魔法は剣で弾けないものも多数ある。咄嗟に{反撃領域}を使ってしまったがミスだな。しかもあいつはスケルトンは無限召喚、その他のアンデッドはスキルによって召喚できる。すなわち多様なアンデッドたちが結界内に侵入し続けることになる。どれだけ倒してもキリがない。


「{魔力斬}」


純粋な魔力による切断攻撃!不可視な以上回避も弾くこともできない!これは・・・



ザンッ


目の前のゾンビの上半身が落ちる。まさか対象をミスった?いや、そんなわけはない。結界内の対象を選択することはできないのか?それで座標指定にしてミスったって感じか。ってことは俺に今できるのは


ゾンビやスケルトンをできるだけたくさん結界内に閉じ込めてただひたすらに動き続けて座標を特定できないようにする!


おそらくあいつは結界内に手を出す手段が他にないのだろう。つまりこれで生き残れる!


回避を続けること2分上空から声が聞こえてきた



「パンドラ!これ!」


その声と同時に何かが投げ込まれネイが死亡した。間に合った!あとは{反撃領域}が解けるのを待つだけだ。


「{魔力斬}」


おっと危ない。残り2分ちょっとなんだしっかり警戒しとかないと。問題はさっきからちょっとずつレガシー・スケルトンが近づいてきてるんだよな。さっきまでは遠くから魔法を打ってきてるだけだったんだけどな。


「{死の讃歌(アンセムオブ・デッド)}」


またか!1時間で5回使われたってことは効果時間が15分で効果が切れないようにしてると言ったところだろうな。ただ、あれならどうにでもできる。



さぁ、5分だ!


結界解除と同時にネイが落としてくれたアイテムの回収に向かう。おおよその場所は覚えているから、そこにいるスケルトンたちを一気に切り殺し足元を探る!

あった!《結界師の指輪》。結界を使用できないものでも装備するだけで指輪に刻まれた結界魔法を発動することができるようになる。

そしてあいつのスキルで封印できるのは効果を及ぼす装備品のみだ。今回のはスキルを付与するという表現が正しいから効果の対象外だ。つまり・・・


「{防壁結界}」


一定以上の攻撃以外でないと破壊できない結界。そしてこの中にさえいれば


「ギルド転移」


俺の視界は白一色に包まれ、次に現れたのは暖かさを感じさせる木の幹だ。


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