第206話 スケルトンクイーンと隠しエリア
スケルトンクイーン、スケルトンキングにも勝るスケルトンの召喚力を誇る代わりに召喚するスケルトンの割合のコントロールができないという欠点を抱えたモンスター。秒速5体のスケルトンを召喚し、最大で300体のスケルトンを操ることのできるレアエネミー。
なのだが・・・・・
「あっという間に制圧しちゃったね。」
秒速5体の召喚分も毎秒の平均撃破数を超えることはなく、目の前のスケルトンクイーンは丸裸の状態だ。このまま10分ほど待機かな。
「まだ10分くらいあるね。」
「まぁ、アーチャーとかメイジとか厄介なのいるし撃破はしないといけないけどな。」
「それは私だけでいけるし、2人はエクストラに繋がった時にすぐ対処できるように体制を整えといて。ヴァルの話だと瞬殺されたってことだし、入った瞬間に即死攻撃が飛んでくる可能性もあるだろうし。」
「それにしてもよく話しながらそんなに悠々と処理できるね。」
「まぁ、多対一の戦いには慣れてるし、この程度はもう慣れちゃったよ。これでもこのゲームのプロだからね。」
「まぁ、それもそっか。」
「それで、どうする?少し暇だが。」
「だから休んどきなって。私はちょっと休むよ。」
スケルトン系には毒が効かないから俺が持つ攻撃手段で一番広範囲かつ火力の高い{毒霧}は効果を発揮できない。ちなみにアンデッドなので{虐殺}も効果がないから今回のレガシー・スケルトンは俺と非常に相性がいいだろう。
「そろそろ構えなー。戦闘開始から15分になるよ。一応30分まで粘ってみるけど現れるかな?」
「まぁ、微妙なとこだね。ただ、スケルトンキングとスケルトンクイーンっていうレアエネミーが2種準備されてるのはちょっと気になるよね。」
「それぞれで条件が違う可能性もあるし、確率は低いだろうな。」
「そもそも特定数以上のスケルトン系モンスターを撃破するっていうのが条件の可能性もあるしね。」
「その線は割とあると思う。私もヴァルの話聞いた時それが一番ありそうだって思ったんだよね。」
「確かにな。おっと!」
キキョウのその声に呼応するかのように地面に穴が開き、隠しエリアへの入り口が開く。
「どうやら当たりだったみたいだね!」




