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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第205話 スケルトンクイーン

新たなホームのお披露目の翌日、俺とキキョウ、ネイは3人で絶望の墓場を探索していた。


「ヴァルたちの情報が事実だとしても相当厄介だとは思うよ。」


「まぁ、レアエネミーに遭遇するのが条件だもんね。それに出現率が他のレアエネミーより低いんでしょ?」


「だな。普通レアエネミーは幸運値によって遭遇率が変動するんだが、スケルトンキングに限っては幸運値に関わらず確率によって出現するモンスターだからな。」


「出現自体が確率な分、遭遇ともなると狙ってできるものじゃないからね。」


「だね。まぁ、地道に探索するしかないでしょ。何日も続けてればそのうち遭遇できるだろうし。」


「それにしてもモンスターが少なくないか?キングが沸いてるんだったらこの少なさも納得だが・・・」


「確かにほとんど見当たらないね。群っぽい音も聞こえるしこれは当たりかな?」


確かに近くにある岩の壁の向こう側から骨の音が聞こえてきている。それもかなりの数だ。


「まぁ、スケルトンはキングだけじゃないからね。」


「クイーンだって言いたいのか?」


「まぁ、その可能性もあるってだけだよ。ヴァルたちがキングに遭遇してる分クイーンの可能性の方が高そうだけど。」


「確かにそうね。まぁ、クイーンも隠しエリアに入る条件になるのかもしれないし、一旦ヴァルたちと同じ状況にしましょうか。詳細な時間は見てないけど15分は戦ってたって言ってたわよね?」


「だな。それじゃ20分ちょっとくらい粘ってみてダメだったらパンドラに一掃してもらうか。」


「いいよ。それじゃ2人とも死なないようにね。」


「わかってるよ。ただ、ヴァルたちと同じ状況を作るなら私とキキョウだけで言った方がよくない?」


「2人でってこと?」


「うん。それにここはアンデッドのエリアにも関わらずスケルトンキングとクイーンっていう明らかに性別を意識したものが見えてる。それと戦ってる時に男女の2人組が隠しエリアに行ったっていう事実はあるわけだし。」


「まぁ、各パターン試さなきゃだね。そもそも私は生物扱いじゃないから対象外かもしれないし。」


「だな。それじゃ今回はパンドラを含めた3人でスケルトンクイーンと20分間の戦闘っていう感じでいいか?」


「だね。一応終わったらメモを取るようにしよっか。万が一エクストラに遭遇しても、情報収集だけして倒せなさそうだったら撤退するよ。」


「わかったわ。」


「それじゃ行くよ。」


スケルトンたちの音がするエリアの目の前まで来た。あと1歩前に出れば壁の裂け目がある。


「クイーンで確定だね。キングはこんな立てこもるようなことしないし。」


基本的にスケルトンキングは広く見渡すことができるエリアでプレイヤーを探して襲ってくる。一方クイーンは奥まった場所や死角になるような場所で息を潜めて暗殺まがいの戦術を取る。ただ、自身の意思でスケルトンを召喚するスケルトンキングとは異なり、スケルトンクイーンは存在するだけでスケルトンが自動召喚されるからか、プレイヤーから見つかりやすく避けることも比較的簡単だ。


「それじゃ行くわよ。」


ネイが真っ先に飛び込む。俺とキキョウもそれに続く!


「タイマー起動したよ!」


「それじゃひたすらいなし続ければいいのね。」


「うん!キキョウは戦闘に加わらないで死なないようにだけ気をつけて。私とネイで適当に間引くから。」


「わかった。」


さぁ、エクストラモンスターが出てきてくれればいいけどな。

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