第192話 2つ目のギルド武器
さっそくパンドラの箱を量産し、全員に持たせた。俺以外の全員は俺のスキルを登録、俺はネイを登録した。キキョウ、ネイ、先生、俺以外のメンバーは登録が終わり次第、ログアウトしていった。
「本当に私で良かったの?ゲルマのスキルを登録した方が良かったんじゃない?」
「まぁ、それは否めないかもだけど、それだと先生の唯一性が薄れるし、先生がいてくれることでこのギルドは成り立ってるからね。それよりかは戦闘特化のネイの方がいいかなって。ネイのスキルがあれば色んな武器使えるし。」
「それはそうね。で、ギルド戦争までにもう一つの方も完成させるんでしょ。」
「そのつもり。何がいいか案をもらいたいんだよね。普通の防具とか装飾品は他のギルド武器レベルのものを先生が量産できるし、ちょっと変わったものがいいかなって思うんだけど。」
「確かにそれがいいだろうな。」
「俺も賛成だ。それをどうするかって話だけどな。」
「無難なのはみんなが扱える短刀とかナイフじゃない?」
「確かに。でもそれだとわざわざギルド武器にする意味を感じないんだよねー。」
「だったらユーオンにまだないものを作るのはどう?ゲルマならできるんでしょ?」
「それはアリだね。」
「だな。」
「俺は構わないぞ。素材さえとってきてもらえるなら。」
「投擲とか銃器系は味方を巻き込む可能性があるから無しとして、見た目でわからないものがいいね。」
「魔法使い組のことを考えると近接に持ち込まれた時に武器性能だけで隙を作れるものがいいな。」
「そうはいうけど、そんな都合いいものある?」
ネイの言う通りだ。正直そこまで都合のいい武器ってないんじゃないか?それこそ仕込み刀的な・・・
「鉤爪ってどうかな?」
「鉤爪?」
「そう。出し入れできるようにして鉤爪自体に状態異常付与のスキルがあればそれだけで隙ができるんじゃない?」
「確かに。それなら手袋状にすればギルド武器だとはわかるかもだけど、初見で回避は難しい。それに初見じゃなくても状態異常付与のポーションとかで状態異常の種類を追加もできる。」
「私は賛成だよ。大剣を使う私とキキョウ、後リンちゃんからしたらちょっと勝手が悪いけど、戦闘の幅自体は広がるからね。」
「だな。リンの場合は防御高いからダメージ覚悟で状態異常を入れに行くってこともできる。」
「いいね。色々できそうだし、近々ヴァルとレントルも交えて詳細を決めよっか。」
「だな。先生はそれでいいか?」
「大丈夫だが、状態異常系となると素材が若干厄介だがいいか?」
「そのくらい全然大丈夫だよ。それじゃ草案として2つ目のギルド武器は鉤爪ってことで。」




