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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第188話 決着と{毒霧}

イベント開始から2時間半が経過。現在パーティーパンドラの箱はランキング上位に食い込むことができていない。それどころか下から数えた方が早いほどだ。


「早めにきたつもりだったんだけど、もういるとはね。」


「当然でしょう。我々はあなたと違って討伐数を十分すぎるほどに稼いでいるのですから。」


「自慢げにいう割には2位じゃん。そんなんじゃうちにも負けて3位になっちゃうけど大丈夫なの?それに周りに誰も連れてないんだ。」


「当たり前でしょう。うちのマスターを侮辱されて黙っておくわけもないでしょう。それにあなたは現在下から数えて10番目。ここから私たちに勝つ手段なんて持ち合わせているはずがない。」


「そう思うなら勝手だけど。それじゃ時間がもったいない。始めようか。」


マルクルが使用するのはスキル{魔に堕ちたもの}を利用した神聖魔法。神聖魔法の性質が変化し、呪術的なものに変化している。その中には即死のものもあるらしいけど、ユーオンにおいて呪術というのは生物にのみ有効なもの。つまり、人型にさえならなければ質量を利用したものや純粋な攻撃魔法以外効果はない。


「あなたが生物でないことは知っています。だからこそこれで決着をつけましょう。スキル{魔に堕ちたもの}」


スキル発動により神聖魔法の効果が魔に転じ、通常の魔法にも魔属性が追加されている。ただ、あいつは誤算をしている。魔属性とはその時の通り魔物の属性。つまり・・・・


「神聖魔法{浄化の槍(ホーリー・スピア)}」


魔属性の魔法槍を召喚し相手に突き刺す攻撃。威力と魔属性の効果だけで考えるなら{不壊}を貫通してダメージを与えられるだろう。ただ・・・


「残念。効かないよ。」


「なぜだ!呪術効果によりいかなるスキルの効果も無効化できるはずだ!」


「確かに{不壊}は機能してない。ただ、あなたが馬鹿なだけだよ。」


「なんだと?」


「だってさ、魔属性って魔物の属性なんだよ。私が何者か忘れたの?」


「まさか・・・」


「そのまさかだよ。私は生物として扱われないと同時に魔物として扱われる。つまり、そのスキルを使っている限りあんたの攻撃が届くことはない。しかもそのスキル15分継続なんでしょ?当たり前のことさえ気づかずにスキルを使って自ら地獄に飛び込むんだもん。面白いよねー」


ブチギレてるな。でも実際あいつの攻撃は俺に届かないし、こいつのスキルが切れて10分もしないうちにあれの時間だ。


「人を舐めるのも大概にしろよ。」


「えーいやだよー。だってほんとのこといってるだけだしー」


「大概にしろと言ってるだろうが!」


そう言いつつ何か投げてきた。爆弾だな。躱さなくても大丈夫かもだけど、何か細工されてても嫌だし一応回避するか。


「危ないもの投げつけてくれるじゃないか。さて、言い残すことは?」


回避と同時に背後に回り込み首にナイフを突きつける。もちろん残りの腕でがっつりホールドしているから逃げることもできない。


「我らが貴様らを許すことはない。いつかその首を我らが手中に収めてやるさ。」


「できるものならやってみな。」


それだけ言い残し、首を刎ねる。


そして戦いが終わり15分ほど。イベント終了までの時間は残り5分をきった。


「スキル{巨獣化}ゼウスのローブ効果発動。」


ゼウスのローブでステータスの全開放これにより{毒霧}の効果範囲が30kmまで上昇。そして{巨獣化}の効果により体のサイズとスキル効果が20倍に上昇。これにより{毒霧}の効果範囲は最大600km!


「スキル{毒霧}!」


今回のイベント参加パーティー数は5万を超えている。最大で25万人強が参加している計算になる。すでに倒されているものもそれなりにいるが・・・・


『プレイヤーキル総数:225918 討伐数:881121』

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