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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第185話 LCKの裏目

「ここは・・・エリアの西の方かな?」


イベント開始と同時に手にされたフィールドは見渡す限りの石の地面だ。


「だね。中心部から少し離れたところにある河原だろうね。川からはちょっと離れてるみたいだけど。」


「そしたら予定通りでいいか?」


「だね。もしかしたら急に{毒霧}使うかもだから気をつけてね。集合はここで。」


マップの端の方を指差す。


「予定通りの場所だね。何かあったらチャットで連絡してね。私たちはまっすぐ集合場所に向かいながら道中で見つけたモンスターを狩り尽くすね。」


「できるだけPKはしないようにね。他のプレイヤーには討伐数を稼いでもらわないと。」


「だね。それじゃみくねぇ、またあとでね。」


「うん、またあとでね。それじゃ行ってくるよ!」


話も終わり俺は豪速で去る。予定で行けば俺もこの周辺で狩りをするつもりだが、移動しすぎれば俺の{毒霧}を対策できないと多くのプレイヤーが割り切って行動することになるだろう。

それをあえて引き起こす必要がある。俺が一部に留まり続けてしまえば他のプレイヤーが俺から離れた位置に集まることになる。そうなると広いエリアとはいえ他のプレイヤーとのエンカウント率が上昇し、キル数が稼げなくなる。

細かいところを気にしなくても1位は確定だろうが、せっかくならできるだけたくさん稼ぎたい。それに慢心は良くない。リアルタイムできる数がわかるならともかく、今回はイベント終了後まで他のパーティーのキル数はわからない。

現在開始5分。俺たちのキル数の合計はまだ100に届いていない。というかいつもならLCKが高いおかげでレアエネミーのエンカウント率が高いものの、通常エネミーのエンカウント率は低い。それが裏目に出ている。

今回イベントは通常エネミーをどれだけたくさん倒せたかを競う。つまりLCKが低ければ低いほど群れなどへの遭遇率が高まり、キル数を稼ぐことができる。

さっきから見かけたのは倒し続けているけれど、たいして数は稼げない。ネイたちはもう50体倒してるのか。まさか向こうのほうが俺より速いとは。


プレイヤーにもかなりの数遭遇している。向こうは手を出すべきでないとわかっているからか、俺を見かけると逃げ出す。まぁ、そんなことしなくてもあとで殺すんだけどな。







「やっと見つけたよ。エクストラモンスター討伐おめでとう。ネイ。」



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