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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第1章 ユートピアオンライン1

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第18話 《地底の遺物》

大まかな情報を集め終えた俺はそのまま翌日を迎えた。


「未空、何かわかったか?」


翌日学校で恭弥に話しかけられた。そういえばリアルで話すのなんか久々な気がするな。


「ある程度情報は見てみたけど、一つ気になることがあったんだけど。」


「なんだ?確か《地底の遺物》以外にもエリアについて調べるとか言ってたよな。」


「そう。それについてなんだけど、エリアの説明文みたいなのあるじゃん?」


「あるな。それがどうかしたか?」


「情報をまとめてるサイトに書いてあったんだけど、その説明に古代文明って単語が出てくることがあるんだけど、それが全部で8エリアらしいんだよ。しかもそのうちの2つは隠しエリアまで見つかっていて、その両方に特殊モンスターがいる。」


「その片方が《地底王国跡地》ってことか。しかもエリア数がユニークプレイヤーの人数と同じか。それは確かに不可解だな。」


「そこなんだよ。しかもそのエリアの中に明らかに現状判明しているユニークプレイヤーを連想させるエリアがあるんだよ。俺の場合は《罠の迷宮》サタンの場合は《暗黒の古城》って感じで。もしかしたらユニークプレイヤーとそれに対応したエリアが存在しているかもしれん。」


「それはあり得るな。そうなると、《地底王国跡地》がより気になるな。そんなエリアのうちの一つ。しかも特殊モンスターに合う条件が現状一番低いみたいだしな。」


「一応もう一か所、判明してる隠しエリアがあるらしいんだけど、発見は簡単らしいんだけど、明らかにゲーム調整をミスってるような難易度だって書いてあった。なんかエリアに入った時点で中にいるプレイヤー全員に植物による拘束、その後毒の胞子をまき散らして、死ぬまでいたぶってくるとか。しかもその拘束を解いたとしてもすぐに大量の植物が襲ってきて物量で押し切られるらしい。毒に耐性がある場合はそのモンスターがそれを感知して物量で攻めてくるらしい。」


「もしかして《反転の樹海》か?」


「知ってたんだ。あそこもおそらくユニークプレイヤーに関連してる。だからユニークプレイヤー関連のエリアに隠されてる隠しエリアは見つける、もしくは討伐の難易度がかなり高いんだと思う。」


「そうみたいだな。今回は前者、発見難易度が異常に高い。そしておそらく特別なクリア方法が存在している。普通に破壊しても意味がないことは先人によって証明されているし、俺たちは特殊勝利の線を中心に攻めればいいしな。」


「そうだな。それにしても恭弥はあんまり調べてきてない感じ?」


「バレた?正直あんまり調べてないんだよね。《地底の遺物》に関しては情報をある程度収集しつくしてるし。俺たちで何か新しい発見ができればいいけど。」


「そのために今日から《地底王国跡地》に行くんだから、絶対に見つけるぞ。」


「そうだな。俺も未空を見習わないと。」


「大いに見習ってくれていいぞ。」


「なんだよ偉そうだな。ゲーム内じゃあんな感じなのに。」


「それを言うのは反則だろうがよ。」


「お前が調子乗るからだろ。ほら昼休み終わるし行くぞ。」


「わーったよ。それじゃまたユーオン内で」


「おぅ。」



数時間後(21時頃)



「それじゃパンドラ、ゲルマ、準備は良いか?」


「もちろんいいよ。」


「俺も大丈夫だ。」


「それじゃ転移するぞ。転移アイテム『座標転移』」


俺たちは集合次第すぐに《地底王国跡地》まで転移した。そしてさっそく探索を始めたのだが・・・・・・


「おい、これって多分隠しエリアの入り口だよな?」


「だと思うよ。」


「ダンジョンに入ってまだ2つ目の部屋だぞ。」


「まぁ、そういうこともあるよ。誰かが相当ついてたんでしょ。」


「それじゃまずは特定のオブジェクトの獲得もしくは破壊が勝利条件と仮定していくぞ。ゲルマと俺が中心になってオブジェクトの捜索、パンドラはヘイト稼ぎな。」


「「了解!」」


それを聞きキキョウが扉を開く。その先にいたのは土っぽい見た目に反して歯車などの機械的な部品が組み込まれたゴーレム。本来金属でつくるべき部品は土で作られていて、その体をすべてを構成するのは土だ。

といっても細かい部品までは見えないし、基本的に見えているのは心臓部に突き刺さった歯車だけだ。おそらくあれが回ることで心臓部が動き、体全体のパーツが稼働するのだろう。


「思ってたよりも近代的な見た目してるね。それじゃオブジェクト捜索よろしくね。私はヘイトを稼いで、10分経過したらダメージ受けないよう動かなくなるから。」


「おぅ。任せとけ。」


「頼むぞパンドラ。」


さてどうしたものか。こいつが一番近い敵を狙うのだとしたら、2メートル圏内くらいにはいた方がいいかもしれない。

視界に移るものを攻撃するのなら常に正面にいる必要がある。この2つの可能性を考えるなら、2メートル圏内かつ正面に居続ける必要がある。動きが遅いからそれ自体は簡単だ。問題はオブジェクト捜索組だ。このエリアの壁はあらゆる機会や機械の部品であふれかえっている。それらをすべて調べ上げる必要があるのだ。当然時間が足りるわけもなく、あっという間に10分が経過。

これまでなっていた歯車の音が「ゴトッ・・・ゴトッ・・・ゴトッ」だったのに対して10分が経過した瞬間「ガガガガガガガガガガガガガガ」となり始めた。ゴーレム自体の動きも急に速くなり、攻撃は激しさを増す。もちろん俺は動きを止め、{不壊}の発動条件を満たし、ダメージは無効化する。ただ、ヘイトを集めることは出来なくなるので自然とヘイトがほかの2人の方へ向く。2人は何もできずに撃破されてしまった。さて、時間経過が条件の可能性も考えてあと2~30分くらいは耐久してみようかな。

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