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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第173話 第三段階

水をかけられた歯車がどんどん崩壊していき、最後の一つが壊れ、周囲にもそれなりの量の水がばら撒かれ、地面の砂はかなり固まった。


「さて、ここからが本番だね。」


歯車が全て崩壊すると同時に前回同様砂が流動し、巨大なモンスターの姿を形成する。もちろん{虐殺者}の対象に選ぶことはできない。


「前回と比べてどう?」


「大差ないね。ぱっと見違いはわからないけど何かあると信じて水を撒き続けるしかないね。半分もらえる?」


「私が死んだ時のためね。はい。」


大海の錬水玉4つを受け取り、俺は《地底の遺物》のヘイト買い兼情報収集のために動き出す。現状何か攻撃を仕掛けてきたりということはないけれど、常に足を動かさないと足元を動く砂に飲み込まれてしまいそうになる。

一通り観察したが、外側にコアがあるわけではないみたいだな。内部にあるコアを破壊するか、何かしらの方法で戦闘不能まで追い込むか。


「何か掴めそう?」


ネイの声が聞こえはするが、向こうも飲まれまいと動いているせいで姿は確認できない。桔梗は生きてるんだよな?


「わかんない。外側にコアはなさそうだし、内部にコアがある可能性はあるけど、そんな危険は犯せないし。」


「それに関しては桔梗を活かせたから大丈夫。」


「それであいつの声しないのか。生きてんのかな?」


「あと2分以内に合図がなければ死んだと判断して。内部に入って3分以内に合図しろって言ってあるから。」


「わかった。私はもうちょっと観察するから、ネイはそのまま水を撒いてて。間違っても飲まれないようにね。」


「わかってる!そっちも気をつけて。」


「うん!」


さてと、何かないか?砂の流れはどこも一定だ。ただ、上から下に流れているだけで、中に吸い込まれている砂がどうなっているのかは正直わからない。キキョウの生存確認のタイムリミットは第三段階開始からちょうど5分だ。第一段階のことを考えるとそこまで猶予はないかもしれない。10分で暴走と言われても文句は言えない。


ドスッ


なんだ鈍い音がというか近いな。行くか。


「キキョウ!大丈夫?」


埋まりそうになるキキョウを救出しつつ、話を聞く。どうやら上から落ちてきたようだ。


「中に入れはしたんだが、ずっと砂ってわけじゃなくて中は空洞だった。核的なものは確認できなかったし、特殊勝利系だとは思うが、正直全くわからん。しばらくしたら空洞の中にいても足元の砂に飲み込まれて上の方から投げ出された。」


「なるほどね。中は空洞なんだ。そうなると中で何かできそうじゃない?」


いつの間にかネイも近くに来ていた。


「確かにちょっと中入ってみてもいい?」


「いいよ。仮に砂で埋められてもパンドラなら呼吸が必要ないからね。」


「うん。それじゃちょっと言ってみるよ。」


俺は足を止め、そのまま砂の流れに身を任せる。

キキョウのいう通り、内部に侵入できたようだが、確かに空洞だ。何もない。さて、VRゲームを題材にしたアニメだと王道だよな。

敵に喰われて内部からそいつを破壊するってのは!

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