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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第171話 地底への挑戦

「お、パンドラじゃん。早かったね。その子は?」


ルナたちと入れ替わりでネイがログインしてきた。


「妹。」


「あれ?今日は素なんだ。ってまーた勧誘してきたの?うちのギルドほとんどあんたかあのバカの関係者じゃん。」


「まぁ、そうだね。でもリンに関しては私が誘ったわけじゃないし。」


「そうなの?っていうか呼び方的に本名?ミクはパンドラの本名から取ってる感じ?」


「はい。リンって呼んでください。」


「タメでいいよー。リン。私はネイ。一応プロやってるよー。よろしくねー。」


「ネイにしては接し方が優しいね。」


「うるさいなー。で、あのバカはどうしたの?」


「ルナさんに聞いたら長丁場になるかもだから準備してくるってさ。」


「ねぇねたちは何する予定なの?」


「ねぇねwwww.」


「笑うと思った。これでなれてよ。」


「ちなみにさ、普段はお兄ちゃんのことなんて呼んでるの?」


「みくにぃ」


「なるほどね。ちゃんと気を使ってくれてるんだ。いい妹ちゃんじゃない。」


「でしょ。キキョウが入ってきたら私たちは出かけるけど、リンはどうする?」


「私は一旦抜けようかな。」


「それがいいかもね。リンちゃんだけのところにユイユイが入ってきたら面倒そうだし。」


「確かに。先生ならまだしもね。ユイユイだけ入ってくるとかなるとね。明日みんな集めてちゃんと紹介しよっか。それからレベリングだね。」


「誰が付き添うの?ミルナとヴァルはルナさんについてるでしょ?ユイユイたちに任せるのは心許ないし、ゲルマは論外。」


「だね。」


「残ってるのは私、キキョウ、ハンスの3人か。」


「今日のが終わったらハンスはキキョウとみつけたクエスト消化したいって言ってたからキキョウも無理だね。ってか、リンからご指名が入ってるんだよね。」


「そうなの?今の話的に私しか残ってないと思うんだけど。」


「ねぇねがいい。」


「あ、そっか。パンドラも暇そうだもんね。」


「リアルの方でも最近ユーオンばっかで構ってやれてなかったから、私的にもちょうどいいかなーと思ってるし。」


「そっか。それじゃお願いね。」


「うん。」


「ゲッ、リンだろそいつ。」


「キキョウじゃん。よくわかったね。本当あんたらお互いに嫌いあってるよね。」


「そりゃそうだろ。」


「こっちのセリフなんだけどー。」


「喧嘩しないの。それじゃリンは一回落ちる?」


「うん。早く戻ってきてね。ねぇね。」


「はいはい。それじゃまたあとでね。」




「ねぇねってwww」


「みんなおんなじ反応するからその反応は飽きたよ。ほら早く行くよ。座標転移の用意はしてあるから、すぐにでも行けるよ。」


「それじゃ行くか。リベンジに。」


「ランダムで出現する部屋だから何回かかるかわからないけどね。」


「大丈夫でしょ。前回1発で引いたくらい私運いいし。」


「それは頼もしいね。」


「それじゃ行くか。」


「だね。」


3人で複数人を座標転移できるアイテムに乗り、転移を発動させる。設置型だけど、座標さえ用意できれば何度でも使用できる。便利なのでギルドに設置してみんなが使えるようにしてあるのだ。


「さて、行きますか。」


《地底王国跡地》以前来た時は大して中を見ることはなかったが、このエリアは古代文明の時代に存在した地底王国という名前の通り地底に存在していた王国が滅び、そこに魔物が救うようになったことでダンジョン化したエリアだ。モンスターの数は他のダンジョンに比べて比較的少ないものの、ランダムで出現する部屋や、仕組みがかなりの数あるため、危険度としては他のダンジョン以上に高い。

もっとも危険度が一番高いと言われているのは《罠の迷宮》。俺に関するエクストラモンスターがいるであろうダンジョンなのだけれど。


「こんな感じなんだ。前回は1発で引き当てたからあんまり装飾とか見れなかったんだよね。」


「作り込まれてるよねー。私は何回か来てるけど、エリア説明にもある古代文明ってすごく栄えてたんだろうなって思えるよ。」


「で、実際に古代文明に関係するエリアではエクストラモンスターに出会うことができる。」


「その考察は間違いないだろうね。これまで見つかっていたエクストラモンスター2種は偶然の一致とも捉えられたけど、パンドラがディクティオンのエクストラを倒したことでほぼ確定になった。」


「気づいてるプレイヤーもいるだろうね。実際、エリア詳細に古代文明って書かれてるエリアには人が殺到してるらしいし。」


「だな。ここは無理ゲーだって周知されてるし、一度撃破されても何度も挑戦できるっていうふうに情報が流れてるから人が少ないだけだろうしな。」


「それを攻略してこそでしょ?」


「だね。」


その声に呼応するかのように行き止まりにあった扉は俺たちを《失われし古代の王国・地底》へと誘う扉そのものだ。



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