第150話 王鷹へのリベンジと最上階到達者
PSの高い3人ということもあり、あっという間に20階、過去のネイの最高到達点まできた。
「もう、ここまで来たな。」
「私はここから先ほとんど未知だからキョウヘイとミクに頼りきりになるともうからね。」
「大丈夫。王鷹に関しては今回は私一人で戦うから2人は生き残ることだけ考えてて。」
「いけるか?」
「大丈夫だと思う。」
「無理そうだったらすぐに言ってよ。ミクが死んだら元も子もないんだから。」
「わかってるって。それじゃ行くよ。」
『魔物の塔第20フロアボスモンスター『王鷹』勝利条件は王鷹を撃破することです。』
「2人はできるだけ部屋の端の方に!」
「了解」
「オッケー。」
2人がかなり離れたことを確認して
「スキル{巨獣化}{反撃領域}」
「ギルド戦の時のってこれだったんだ」
「あぁ。これスキルの効果範囲とかも広がるらしいぞ。」
「ってことは{毒霧}とかエグいんじゃないの。毒霧事件の時でも半径2kmとかだったでしょ?」
「あぁ。サイズとスキルの効果範囲が20倍らしい。」
「40km・・・」
何か後ろで勝手に驚かれてるけど、それどころじゃないでしょうが。
王鷹の攻撃手段は基本的にはかまいたちのみだ。近接攻撃はあるだろうが、それ以外のスキルや魔法攻撃はできない。そして、通常サイズで40フレーム約1.2秒間10本腕で全力で攻撃しても僅かにHPが残る。居住化すれば質量の増加に伴って威力もある程度ますが、それは本体の腕の2本だけであって、8本には適応されない。それでもその2本分の差で40フレームあれば倒せる。その僅かな時間では王鷹は近接攻撃ができないはずだ。
多分、10本の巨大な腕がとんでもない速度で動くからキョウヘイとネネは吹き飛ぶ、下手したら死ぬけど、それは後で謝るか。
「さぁ、前のリベンジだ!今度は仕留めるぞ!」
40フレーム間の全力の攻撃。もちろん王鷹を仕留めることには成功した。ただ、キョウヘイとネネも死んだみたいだ。
「おい!俺たちまで殺すなよ!」
「そうだよ!あんななら先に言っといてよ。」
「ごめんって。私も気づいたの直前だったんだよ。」
「まぁ、倒してくれたしいいか。」
「そうだね。って言うか{毒霧}40kmの範囲に撒けるって本当?」
「一応本当だね。」
「終わってるでしょ。あの毒めっちゃ強力だし。」
「毒耐性系のスキルだとじわじわ削られて死ぬからねー。」
「ねーじゃないんだよ。本当敵対しなくなって良かったと心の底から思うわ。」
「だろ?」
「キョウヘイがミクのことを認めてるのも納得だよ。」
「ほらほら、次行くよ!」
そこからも苦戦することはなく、あっという間に最上階。これまで誰一人として突破したことのない天魔鉱のもとまでやってきた。
のだが
「なぁ、なんであれと戦闘中のパーティーがいるんだ?」
「わかんない。って言うかここまでそうそう来れないと思うんだけど。」
「普通のプレイヤーだったら王鷹で詰むしね、」
「だよね。お、リタイアしたみたいだね。」
「リタイア?死んでもリスクないのに?」
「もしかしてさ、ユニークプレイヤーだったとか?」
「可能性あるな。ギルド戦終わったタイミングだし、ユニークプレイヤーに開放されている可能性もあるのか。」
「それはなんともいえないね。とりあえず行くよ!」
「うん」
「あぁ!」




