第138話 メンバーの紹介
「お疲れさん。」
「おつかれー。そしたら行こっか。」
「だな。さっさと姉貴を連れてこよう。」
「私のことは先に注意しとかないとね。」
「だな。ヴァルたちもそのうち入ってくるだろうし、入ってきたら連絡するように書き置きしとくか。」
「そうしよっか。」
書き置きを残した俺たちはアンファングへと転移した。すでにログインしていたらしく、すぐに合流できた。
「ルナさん、さっきぶりです。」
「やっほー、ルナでいいよ。」
「それじゃルナ、ギルドまで案内するから歩きながら話そっか。」
「だねー。ほら行くよ」
なぜかキキョウが後からついてくる構図になった。
「こっちではパンドラちゃんだね。」
「うん。それでお願い。全員ではないけど、タメで話す人が多いからみんなタメね。」
「オッケー。」
「それにしてもうちのギルドはキキョウに関係のある人が多いねー。」
「そうか?」
「でしょ。先生に、私、ルナ、それにまだ連絡取ってないけど、ネイもでしょ?」
「そのうち2人に加えて俺はお前に関係のある人物だがな。」
「でもネイはキキョウの知り合いじゃん。」
「それはそうだけど。」
「そのネイって人はどんな人なの?」
「女性のプレイヤーなんだけど、キキョウに相当恨みがあるらしくてめちゃくちゃキキョウを狙ってるらしい。私が仲良くなって勧誘したんだけど。」
「まぁ、最悪こいつを差し出せば問題解決だもんね。」
「そゆこと。さすがルナ、わかってるね。」
「でしょ?」
「冗談でもやめてくれよ」
「「冗談なわけないじゃん」」
ルナとハモった。
「冗談じゃないならもっとやめろよ。あいつの粘着質な性格相当酷いんだから。」
「あんたが煽りすぎるのが悪い。」
「なんで煽りすぎってわかるんだよ。」
「あんた性格悪いからね。私も性格いいとはいえないけど。」
「ほんとやめてくれよ。」
「でも今回のイベントみたいな時に人数は少しでもいたほうがいいでしょ?」
「それを否定できないから悲しいんだよな。」
「後数人は増やしたいし、頑張って探すよ。できるだけ誰かのリアルと繋がりがある人がいいけどね。」
「だな。」
「私は楽しく遊べればそれでいいかな。」
「ちなみにステータスとか職業はどんな感じなの?ランサーなのはわかるけど、ランサーにもいくつかあるし。」
「魔槍使いっていうレア職だよ。魔法系のスキルもある程度使えるし、槍に魔力を込めて魔の力を込めることができるらしいよ。」
「へー。ほんとウチはレアな人材が多いね。」
「そうなの?」
「みんな色々と特徴があるんだよ。その中でも飛び抜けているのは私と、ゲルマっていう人とユイユイとレントルっていう双子だね。」
「レントルはともかくユイユイもか?」
「キキョウはわかってないね。あの子は今でこそまだ子供って感じだけど、潜在能力はうちのギルドでもずば抜けて高いよ。」
「そうか?」
「頭脳のレントルに対してユイユイの強みは圧倒的な勘の鋭さだね。それにレントルが支持したことは多少無茶なことでも確実に実行することができる。それだけでもすごいと思うよ。それにレントルの魔弓使いはかなりクセが強い職業だし、意外と魔法使い職が合わせるのって難易度が相当高いんだよね。それに合わせつつ、遠距離攻撃が主体の2人で戦闘をこなしてしまう。あの2人は十分すぎるほどに強いよ。」
「そうか。」
「ゲルマっていうのはどんな人なの?」
「ゲルマは私たちの担任だね。生産系の職業についてるんだけど、色々あってユーオン内でユニークプレイヤーの次に化け物なプレイヤーだと思うよ。」
「俺も同意見だな。」
「それはすごい人なんだね。ってかもしかしてあんたが誘って連れてきたの?」
さすがお姉様、鋭いね。
「そうだけど?」
「あんたほんとすごいわね。このギルドの人ってあんたが誘った人多すぎでしょ。」
「それはそうだな。まぁ、いいだろ?どうせ姉貴もハマるだろうし。」
「現状でもかなり楽しいし、もう結構ハマってるけど。」
「ってか、結果発表の時間までには戻れそうにないね。まぁ、数十分遅れるくらいだし、ヴァルとミルナから連絡来た時に待っとくか先に結果見てアウトしといてって言っとこうかな。」
「そうだな。」
「ヴァルとミルナってこないだ言ってた結婚したカップルさん?」
「そう。もしかしたらルナも呼ばれるんじゃない?」
「えー!そうだったら嬉しいけど。」
「呼ぶと思うぞ。あの2人すぐに人と仲良くなれる感じだし、姉貴とは馬が合いそうだしな。」
「確かにね。」
「これで7人だけど、後1人っていうのは?」
「ハンスっていうヒーラーだね。ハンスだけは誰ともリアルで繋がりがないね。すごくゲームに詳しいし、いい人だよ。」
「これで全員だね。じゃあ私が9人目でさっき言ってたネイって人が10人目なわけだ。」
「そうだね。おっ、次の街が見えてきたよ。」




