二話
少し早くなりましたが更新します。
次の更新も一週間後を予定していますが、早くなるかもしれません。
それとこの小説は思いつきで書き始めた物なので設定とかおかしいところもあると思います。そういう所は何も言わずに修正するかもです。
あと、感想欲しいな。なんて思ったり(笑)
歩き始めて一時間ほど経っただろうか。
今俺は樹にもたれ掛かって休んでいる。
俺は中学校から部活には入らずだらけて過ごしていたので全く体力が無い。
毎年ある体力測定では本当にひどい結果で友達からバカにされていた。
上体起こしは三十秒で二回しか出来ず、反復横跳びは途中でスタミナ切れ。
ハンドボール投げの記録は十メートル。五十メートル走は9.5秒だ。
このような結果なので俺は運動は諦め、勉強をしていた。
しかしその勉強も中々芽が出ず、やる気を落としていた。
そんなときこの世界に最強の能力を持って転生出来たのだ。
俺は運がいい。これで運を使い果たしていないといいけどな。
と言うわけで俺は疲れたので休む。
まぁ、ただ休むだけでは時間が無駄になりそうなので、少しアイテムを造る。
今から造るアイテムはユベル魔法王国までの旅が飛躍的に楽になる商品。
その名は、自転車!!!
え、拍子抜けしたって?
そこのあなた、自転車をバカにするなよ!
自転車はな、自分の体力があるかぎり走った時と同じスピードで走れる優れものだぞ。
まぁ、タイヤがパンクしたらダメなんですけど。
それも、タイヤをパンクしないように加工すれば何の問題もない。
パンクしない自転車を造り上げたなら、造り上げた者は神と崇められるだろう。
なぜならそれを造るのは、何も通さない盾を造るのと同じくらい神業だからだ。
しかも盾とは材料の元々の硬さが違うので、どちらかというとパンクしない自転車を造る方が難しいはずだ。
俺は簡単に造るけどね。
さて、今から絶対にパンクしない自転車を造ります!
用意するものは集中出来て安全な場所と、こちらの万物創造のスキルです。
それでは手順を説明します。
まず初めに瞑想を行います。これは最終的な性能に関わって来るので真剣に行ってください。
瞑想が終わったら、自分が造りたい物の形を具体的に想像してください。
これは実在しないものでもいいですが、具体的なイメージが無いと失敗するかゴミが出来るので注意してください。
今回はマウンテンバイクを想像します。
そして、頭の中で色々改造を施していきます。
まずは自転車のボディを強化して、俺の防具と同じくらいの強度にし、ライトはスポットライト並みの明るさにする。その後タイヤに集中して絶対に壊れないようなイメージでコーティングを施していく。
この作業は一番大切なので絶対に集中を切らさないこと。
切らした瞬間、ただのマウンテンバイクか、形のおかしなマウンテンバイクが出来上がる。
俺はこの作業を黙々と進めていき、作業開始から三十分ほどで完成させることが出来た。
出来たのは緑色に塗装され、サドルやペダル、チェーンまでもがこの世に二つとない物で造られた自転車。
その名も、「リーフレット」
カッコいい、性能がいい、俺専用という最強の乗り物を手に入れた俺は早速それに乗り出発する。
しかし、まだ造る物があったことを思い出してしまい、もう一度妄想の世界へ旅立つ。
「おい、今の見たか?」
筋肉が適度についている、盗賊のボスらしき男が仲間と思われる者に聞く。
「何も無いところから見たこともない物が出てきたでやんす!!」
いかにも盗賊のしたっぱっぽいしゃべり方をする太めの男。
年は二十代後半くらいだろうか。腕には棍棒を持っている。
「お頭、あの餓鬼もしかすると神力持ちかもしれないですよ。」
研究者のような容姿をした男がボスと思われる男に言う。
「今のうちに捕まえてうちらの仲間にすればいいんじゃなぁい?」
唯一の女。非常に扇情的な姿をしていて、思春期の優が耐えるのは厳しいだろう。
そんな女も一応盗賊の一味らしく、腰に短剣を差している。
「しかし見たところ魔力とは違う物を使っているようだ。こっちは四人もいるが油断しないように捕らえる。」
ボスと思われる男が優を捕らえるという作戦を実行させる。
今、優は作り忘れを作りに妄想の世界へ行っている。
チャンスは今しかないと思って四人全員が優へ向かって走り出した。
俺は今、殺虫スプレーを作っている。
何故かって?そんなもの決まってるだろう。
虫が苦手だからだよ。
俺は昔から虫がダメで、辛うじて触れるのが蟻やダンゴムシなどのよくいる虫だ。
しかしよくいる虫でも蜘蛛やGなどは全く触れない。
見るだけでも鳥肌が立つし、カサカサと動く音を聞くのも嫌だ。
元の世界ではなるべく部屋は綺麗にするようにしていたし、月に一度くらいバ○サン焚いてたからGは出なかったが、蜘蛛は頻繁に現れた。
そんな時に撃退する道具として役に立っていたのは殺虫スプレーだった。
春先から夏の終わりまでの俺の部屋には必ず2、3本は置いてあり、秋や冬にも一本はあった。
触りたくない虫を触らずに殺れるこのスプレーには非常に助けられた。
これで殺される虫を可哀想だと思う事もあったが、弱肉強食なのだから仕方がない。
ここまで俺の虫嫌いの話をしたが、実はこの世界に来てから虫には一回も遭遇していない。
まぁ、ハエくらいは見えるときもあったが、それ以外のファンタジーに出てくる巨大蜘蛛とか、キメラインゼクトとかそんなものは全くいないし、普通の虫も出てこなかった。
しかし、俺が今向かっているユベル魔法王国へ行く道中に、古の森と呼ばれる森を通るらしいんだが、零先生いわく、ソコには沢山の虫とその系統の魔物がいるらしく気を付けた方がいいと言うことだった。
俺は先程説明した通り虫はNo thankyouなので何の躊躇もなく一撃で虫なら殺せれるスプレーを作っている訳ですよ。
スプレーの作り方は知らないので、俺なりのめちゃめちゃな作り方で作成する。
まず、虫を想像する。
嫌だけど、薬の実験だから仕方がない。
想像したら、その虫に向かって殺意を込めた空気を放出する。
そしてその空気で虫が死んだことを確認してから、その空気が入る容器を作成する。
容器にはある仕組みを施す。
まぁ、簡単な物だが。
それは永遠に虫を殺す空気を出せると言うもの。
実際には、空気を無限に込めれて、殺意を中に送り込める装置がついたスプレー。
こうすることで、殺意無しの時には酸素ボンベとして使えるし、虫が出たら殺意全開でスプレーを放出し、虫を天へ送ることが出来る優れものが出来る。
しかし、この殺意を中に送り込める装置のイメージは難しかった。
適当にイメージすると空気が漏れてしまうし、集中し過ぎると少しずつしか入らなくなる。
そこでイメージしたのが、あるゲームであった自分の記憶を引き換えに人を生き返らせるという本だった。
その本をイメージして、放出するものを殺意にし、その代わりに空気を取り込むという物にした。
我ながらすごい発想と無理矢理な変更だけどうまくいくだろう。きっと。
そうして俺の安全と精神的ストレスの軽減のための殺虫スプレーが出来上がろうとしている。
よし、妄想の世界から出たらリーフレットで古の森まで行こう。
それはもう、颯爽と格好良く行ってやろう。誰にも見られたも恥ずかしくないくらいにな。
こうして俺は妄想の世界から出る。