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一話

勢いで書き始めたので誤字脱字やおかしな文があるかも知れませんが、そこはすみません。

一週間に一回程度の更新で進めていきたいと思っています。


よろしくお願いします。

気づいたら俺はここに立っていた。


何故ここに来たか、どうやって来たかは覚えていない。

覚えているのはさっきまで通っている高校で社会の授業を受けていたことだ。

そのため今俺は高校の制服に身を包んでいる。



俺、坂井優(さかいゆう)はその授業中急に睡魔に襲われ寝てしまった。

そして起きたらこの見覚えのない草原に立っていたわけだ。


···ちなみに俺はいつも寝てるわけじゃないからな。

今回はたまたまだ。




ところで此処はどこだ?


見渡す限り草、草、草だ。 その全てはくるぶしまでほどの長さで今も俺の足にもたれかかっている。

俺は比喩的表現は苦手だがあえて言うなれば、緑の絨毯がどこまでも広がっているようだった。


もちろん、先ほどまで寝ていた······いや、授業を受けていた俺はこんな所見覚えあるわけなく、どうすればいいのか分からず立ちすくんでいる。


立ちすくんでいるだけでは何も得られないので、何故此処にいるか考えてみた。

そうして思い浮かんだのは、もしかしたら夢なのかもしれないということ。


きっと夢だ。そう思った俺は、すぐ自分の頬をつねった。


········痛。


めっちゃITEEEEEEEEEEEEEEEE!!!


完全に夢だと思ってたから凄い力でつねっちゃったよ、俺!

大丈夫か、マイフェイス?


大丈夫、問題ないようだ。恐らく赤くはなっているだろうが。


俺のマイフェイスをかけた実験により、ここは夢では無いことが証明された。

夢でも痛覚が切れていないなら別だけどね。

そんな事はないでしょう、きっと。



夢ではないとなると、色んな事の辻褄が全く合わなくなる。

俺的には、退屈な授業から解放されたのでそんなことどうでも良くなってきているが。

そういえば言っていないが、俺は両親はいない。三歳の頃に交通事故で二人とも死んだ。

それからは祖父母の元へ預けられ、そこで十八歳になった今まで過ごしていた。

家はそんなに大きくないが、一戸建てで近くに駅があったので特に不自由無く暮らせた。

まぁ、敢えて不自由を言うとすれば、男子の朝の生理現象を解消する物が無かったことだろうか。


俺は携帯やパソコンは持っていなかった。

唯一持っていたのが携帯ゲーム機。しかしそれも解消のためのおかずにはならず、暇潰しに使っていた。


このどうにもならない朝の生理現象を和らげてくれていたのは自分の想像力。

詳しい事は口には出せないが、同学年の女子を妄想の中であれやこれやして性欲解消に使っていた。


スクール水着にしたり、浴衣姿にしてみたり、時には服を脱が·····おっと、誰か来たようだ。


とにかくそんな事をして今まで生きてきたのだった。
















この場所に来てから三十分ほどたった頃、俺は寝転がっていた。

適当に動いて迷子になっても困るので、この場に留まることにした。


寝転んでみると意外と草は柔らかく、先ほど考えた緑の絨毯という表現は正しかったと思った。


青い空。白い雲。爽やかな風。草の香り。暖かな太陽の日射し。


そして妄想に耽っている俺。


あまりにも暇なので俺は妄想先生に頼ることにした。


妄想先生というのは、俺の造り出した理想の先生だ。


容姿は黒髪ロングでメガネ。白衣を着ていて胸の大きさはC程度。

匂いは派手すぎない甘さの香水。そして年齢は俺の五個上の23歳。


とまぁ俺の好み全開だ。先生には特に名前は無いのでいつもは妄想先生と呼んでいる。

どうせ暇なので、名前を付けてみようかな?



少しクールな感じなので、零とかが良いかな?

名字は.......今、日射しが当たる日向にいるので日向で。


日向(ひゅうが)じゃないよ、日向(ひなた)だよ。


こうして妄想先生の名前は日向零(ひなたれい)に決まったのでした。めでたし、めでたし。


よし、これで俺の妄想も捗るぜ。


そう思い自分の世界に入っていった。












俺はいつも、妄想を始める時には瞑想をする。

これをする事で、妄想に集中でき、妄想を継続出来る時間も長くなるのだ。


俺はいつもの様に瞑想を始め、集中する。すると頭の中に見覚えの無いものが登場した。



坂井優(さかいゆう) 種族 異世界人


力 0

魔力 9000000


俊敏 0

防御 0

運 0


体力 600


所得スキル一覧


万物創造


日向零(ひなたれい)


何でも確認できる君1号







な、なんだってー!!


なんだこの俺くらいのお年頃がめっちゃテンション上がるモノは!


これは、世間一般に言うステータスとやらではないか?


魔力と体力以外0ってどういういう事だよ。

これで生きていけるのか?てか力0だったら俺はどうやって動いてるんだよ。


もしかして何かを基準にしたとき、それに達していなかったら全て0なのか?

これはまぁ、いずれ調べよう。


そしてこのスキル達も気になる子ばかりだ。



万物創造って何この神々しいお名前。

万物って全ての物って意味だよね?

創造って造り出すってことだよね?


合わせたら、全ての物を造り出すって事?

なにそれ、チートじゃん。オレ、チートキライジャナイ。


妄想癖のある俺にちょうどいいスキルだな。

っていうか、妄想ばっかしてたからこのスキルを手に入れたのかな?


卵が先か鶏が先かみたいな事を考えるのは嫌いなのでやめます。




次の子は日向零(ひなたれい)


これってさっき俺が妄想先生につけた名前じゃね?

どういうスキルなんでしょうかね。


こういうときは、もっと集中すると何か出るのがテンプレだ。


俺はさらに集中した。すると説明が出てきたよ。



万物を理解している神と思考をリンクさせることが出来る




はい、また出ました万物。

何でも理解している神って零先生のことなのかい。

俺の中での神がこの世界の神となったらしい。

なんでもありなんでしょうかね、この世界は。




最後の子に至っては、青い猫型ロボットが出す秘密道具みたいな名前しちゃってるじゃん。

ネーミングセンス適当過ぎるだろ!!

まぁ、俺が言えることじゃないけど。

何でも確認できる君1号の説明はほとんど名前通りのものだった。


視覚したものの説明を見ることが出来る。


といったこういう話によくあるテンプレスキル。

いざ自分がこういう所へ来るとこのチートがありがたく感じるな。















ステータスの確認中に一番気になった事がある。

俺の種族が異世界人になっている。

いや、まぁね、こんな異世界転生系のテンプレスキルみたいなの持ってますし、魔力とかもあるから実感も沸いてるし、嫌じゃないけど、実際自分がこういう状態になると調子に乗っちゃうな。


恐らくこの世界で最強だと思われるスキルと魔力だし。

万が一危ない事に巻き込まれても無傷でいられる自信がある。

自分だけで使うなら何の不満もない。


しかし、俺はまだ成人もしていない思春期真っ盛りの高校生だ。

こんな能力を持って今まで通りに生きていけるのかな。

こんなお年頃だし、欲望全開で女性に襲いかかったりしないかな。

こんなコミュ障だけど、人と話せるかな。

こんな世界で一人で生きていけるかな。


色んな不安があるけど、死なないように生きていこう。



こうして俺のこの世界でのモットーが決まった。


死なない、調子にのらない、自由に生きる


この三つが大前提で行動していく。













モットーを決めた俺は、この世界の事を零先生に聞いてみた。


零先生の姿は見えなかったが、頭の中に直接声が聞こえて色んな事を教えてもらった。


分かった事は、この世界はルーンという名前だと言うこと、この場所からどの方向に歩いて行っても町に着くこと、そして俺の能力はあまり人に見せない方がいいと言うことだ。


どの方向へ行っても町に着くというのは驚いたが、北と西にあるのは町というより村に近いもので、さらに行くまでの道のりも険しいらしい。


逆に南にあるのはこの世界の最先端の魔法開発がされている国のユベル魔法王国で俺は此処へ行こうと思っている。

なぜなら、俺は魔力は余るほどあるが、魔法が使えなければ宝の持ち腐れだと思ったからだ。

自分で覚えようと思って調べるのもいいが、やっぱり基礎から誰かに学んでそこから展開させていくのがいいだろう。

だから俺は南に向かう。ちなみに東にはこの世界中心的存在の人物の一人の法王がいる国のアルカナ神聖国がある。

ここにも行くつもりだが、ユベル魔法王国の後でもいいのでは?という零先生のお言葉により後にした。
















俺は今出発の準備をしている。

零先生の説明を受けながら必要な物を万物創造で作り出している。


この世界には魔物と呼ばれる物がいるらしい。これもやはりテンプレ通りで、人に敵対する。

たまに人になつく魔物もいるらしいが、それは非常に弱い魔物で、強い魔物から守って貰うためになつくらしい。

魔物には躊躇いと言うものが無いので必殺の攻撃を不意討ちでしてくる事も少なくないらしく防具と剣は持っておけと先生に言われた。



なので俺はせっせと自分の妄想世界で集中し、防具一式と剣を作成している。


防具は革のような物をイメージして籠手と鎧らしき物を作成した。

これを作る際、籠手には全てを跳ね返すような物をイメージして、鎧には絶対に何も貫通しないようなイメージで作成した。

しかしこれはあくまで「ような」というイメージなので気は抜かず行動する。



次は剣だが、俺はこれに非常に拘った。


形は日本刀をイメージし、何でも切れるようなイメージを付け、さらには形状変化で盾にもなるという馬鹿げた性能の物を造り上げた。


実際、柄に付いたスイッチを押すと瞬間的に盾に変化した。

これを盾にしてしまうと攻撃手段が無くなるが、その時は相手の隙を見て剣に戻すか、スタミナ切れを待とう。


それと、先程も言ったがあくまで「ような」のイメージなのであしからず。




俺はこの最強防具、武器を持ってユベル魔法王国へ零先生のナビで向かう。





















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