EP8 旧戦争用人型兵器対勇者
北ヘイワーの国-ドスン、ドスン、ドスン、ドスン、一歩前身する度に地震が引き起こされ、足部分の地形の物質が圧縮される。
「なんだこの高揚感は、そうだ幼少期、俺は巨大なロボに想いを馳せていたなぁ、、、」
ヒロは、眼を少し瞑るとパチッと開ける。
「さぁて、やろうか」
ジャキン、ヒロは鋼の剣を旧戦争用人型兵器に向ける-ガチャ、ゴーレムの歩みが停止する。
「ウィーン!」
赤く発光した瞬間、奴の五体からライフルの様な武器が大量に出てくる。
「敵意に反応して反撃プログラムが発動するのか」
瞬間、大量の機関銃らしき武器から、弾丸が出力される-1つ1つが秒間千発程度、総合して
50万個の銃口から、5億発の隙間ない弾の雨が降り注ぐ-だがしかし、ヒロを相手にそんなもの、1発足りとも擦りすらしなかった。
「簡単に避けられるな」
ビュン、一瞬にして旧戦争用人型兵器の感知範囲から出る-すると様子を伺っていると銃が引っ込み、腹から推定20km程度の穴の大砲が出てくる。
「その方向、その角度、まさか国を滅ぼすぞってかぁ?おいおい無機物の癖して脅しかよ、昔に生きていた魔王は随分と質が悪いな」
ビュンとヒロはまた地を蹴り上げ、一瞬で感知範囲に戻る-赤い光はこちらを見るとなんと、北ヘイワーの国に向けてどデカい核爆弾が放たれた。
「あれだけのサイズ、大雑把だが体積からTNT換算して汚染範囲までを指定して、推定約5000万平方を破壊するだろうな、一撃で北ヘイワーは吹き飛ぶな、なら」
瞬間、ヒロが慎重に巨大な核爆弾を掴む、瞬間、思いっきり地球の外側にぶん投げる。
「ふ〜あっぶね〜」
瞬間、赤い軌道がヒロを照らした。
「ん?」
宙に飛んだヒロに向けて、巨大で幾何光学における概念、光の道筋を表す線、つまり光線がこちらに向いていた。
人間の目に見える電磁放射、主な特性は、強度、伝播方向、周波数または波長スペクトル、および偏光であり、真空中の速度の(299,792,458m/s/186,000 MPS)は、
自然の基本定数の1つで在る。
すべてのタイプの電磁放射と同様に、真空中で常にこの速度で動くことが実験的にわかっている、また環境や物質の影響を受け、反射や屈折、減衰などがある。
それらは、ガラスなどの反射、透過物質、重力レンズ効果による光の曲がりが攻撃を妨害されたり、基本的には、物理的にどんなに強力な光でも、完全に透明なものを通過 する可能性がある。
だがしかしこの光線は単純な光線では無かった、それは如何なる影響をも受けず、対象に
指定されたなら完全に透明な物体も巨大な質量で破壊した。
高密度に圧縮されたエネルギーが一点に集中した方向を持ち、対象との物体の接触と同時に質量に変換される性質を持つ赤光線砲である-赤い軌道がまっすぐに進む-だがその光線が質量に変換されることはなく、真っ直ぐ前進して大気中に霧散した。
「へ〜、回避しないように、俺が国を守ることを分かってあんな性格悪い立ち回りをしたんだ」
なんと、あの状況下でありながら、光線を回避したのだ、どうやったのかと言うと。
「ほい」
軽くジャブをして空気を超圧縮、音の壁を約30万程度をぶち破り、思いっきり亜光速で斜め後ろにぶっ飛んで、回避したわけだ-そのまま肩に乗っかったのだ。
「さてと、お前は大体分かった、あの赤い光線の射程、威力、そして精度だが、まず射程距離はそこそこ、喰らってないが威力もありそう、だが精度だ、その光線を離散式、まぁショットガンタイプなら、更に良いだろう、な!」
バゴーン!踵を上げてストンと振り下ろした足かゴールドの頭から股間まで縦を一撃で分断する-真っ二つとなった旧戦争用人型兵器は、精密な部分、コアも同時に破壊されていた。
「あ、これ本来なら機体の厚さでコアに達さないで、再構成して持続的に戦闘するタイプの奴じゃん、あぁあ、頭からやって心臓も切っちゃったか〜ごめんな」
こうしてヒロは、巨大なゴーレムを瞬殺するのだった-ヒロはゴーレムの残骸から部品をぶち抜き、依頼者の場所に向かうのであった。
「ほほぅ、まさかあの旧戦争用人型兵器に一撃すら喰らわず、余裕で一撃で倒すなんて」
「単純なステータスは、戦争用と言うこともあり集団戦また弱者蹂躙に特化していました、そのため、結構容易にすみました、討伐難易度なら低いレベルの冒険者なら絶望的だったでしょうね」
「それで報酬なのですが、これです」
「これは?」
「北ヘイワーの国の、ちょっと特殊な市場で仕入れましてねぇ、、、高値で買い取ったものです」
「名前はなんと言うのですか?」
「派生秘薬汁と言います、何やら北ヘイワーの南東、あなたが元々居たヘイワーから見て北西部に位置する華寒大陸にてある伝承があります」
「伝承とは、いかようのものですか?」
「短く語ると、仙人に至るために霊薬を作る術である錬丹術を編み出し、仙人に至るためにまずは霊薬を目指していた-それは不老不死の薬仙丹も、これと同様の伝説であると言われています」
「ふむふむ、ですがエリクサーとこのエリクシル、若干名前が違いますが」
「エリクシルは、伝説上のエリクサーには届きませんでしたが、死者を魔法じゃなく、薬品で復活させられるんです、それも死んでから時間経過により、蘇生が困難化する蘇生の魔法とは違い100%の確率で蘇生すると言う特徴があります」
「そんな凄いポーションを、ありがとうございます」
「いえいえ、国を救って頂いた方にたった1本しか上げられないのが、申し訳ない、本来なら3本あったのですが、以前来た2人の冒険者が死亡してしまいまして」
「ふむふむ、それで海洋越しなので、危険な海の魔物が多く、距離が離れ居て魔法を行使するにしても魔力不足また非効率的で輸入が極端に難しい、と言う感じですか?」
「その通りです」
「大事に使わせてもらいます、派生秘薬汁」
こうしてヒロは、派生秘薬汁を1本入手するのだった。