ナンパでレベルアップ
スキル名を変更しました。
僕ことリカルドはその後も女性を次々と口説いて逢瀬を繰り返し、ステータスを向上させ、レベルアップした。
これで不死者リカルドの【アバター】が取得できるボーナス・スキルが解放された。
『クラファリオン』のアバターが持つ居住スキルの1つ、『拠点築城』だ。
リカルドが望む場所に好きな形の建造物を出現させ、レベルが上がるたびに居住空間を拡張、防衛設備の追加、改造する事が出来る。
城なのに、展開と収納が一瞬。
ちなみに安全地帯扱いでファストトラベル可能。
この居住スキル、僕が『クラファリオン』を購入した際付いてきた初回限定パックのレジェンダリー・アバターは全て獲得出来る能力だ。
リカルドの他にも4人の強力な【アバター】を操作出来るけど、今はリカルドだけで良いだろう。
他にも【マスター・アバター】、【コマンド・コンパニオン】、【コンパニオン・スイッチ】のスキルが追加された。
まずは【マスター・アバター】について。
現状の僕をプリセットとするならば、自身を【アバター】として改変するスキルだ。
僕はリカルドの様に強くなり、カッコ良くなりたかった為、彼の容姿に金髪、スキル構成もほぼ同じという出立ちになった。
改めて名乗る名前は不死者ジュール。
『バックストーリー』の内容はリカルドの弟で、それなりに女好きだが基本的にインドアで、遠出をしたがらない。
闘えば兄リカルドとほぼ同じ強さを発揮出来るステータス。
時々、兄の魔法の研究を手伝う事もあるが、普段は薬草の販売や香の製造販売も不定期にしているという設定だ。
こうして僕は理想的な【アバター】になり、自堕落な青春を謳歌する下準備を整えた。
次に【コマンド・コンパニオン】だ。
【アバター】が有する人格が自律行動する【オート・コンパニオン】でも、『マスター』である僕はつぶさに状況を把握出来る。
けれど任せたくないイベントには参加したいから、離れた場所から【コンパニオン・アバター】の意識に入り込み、逆に【マスター・アバター】を自律行動させられるスキルだ。
女性との逢瀬は特に僕としては楽しみにしている事だ。
【メニュー】には録画機能も付いているから、僕のメモリには誰にも見せられない、彼女達との夜のお宝映像が溜め込まれている。
ほら、僕も結局は男だからしょうがないじゃないか。
1人で楽しむ分には良いだろう?
最後の【コンパニオン・スイッチ】は『クラファリオン』をカオス化させる要素。
【オート・コンパニオン】同士の位置をファスト・トラベル無しで交換するスキルだ。
これを了承無しや下準備無しでやると【オート・コンパニオン】の『バックストーリー』が後々悪くなるかもしれないからやめた方が良いと言われている。
「今は宿屋でゴロゴロしながら、ステータスを確認して、リカルドを【オート・コンパニオン】で様子見てるけど、モテ過ぎてて、僕も弟、って設定だから出て行きづらいな。」
最近は女性冒険者の間でリカルドとどんなデートをしたとか、どんな夜を過ごしたとか噂になってるみたいだな。
床上手って評判は悪くはないかな。
ピロン♪
「あ、またナンパ成功でステータス上がった。リカルド、その内刺されないかな?」
たまに兄さん狙いで酒場でナンパ待ちしてる女子もいるくらいだしな。
序盤のレベル上げは魔物討伐よりナンパの方が捗る。
「それにしても、顔面偏差値高い女子狙いすぎだろ。夜の【コマンド・コンパニオン】が楽しみだ。」