71話 壊れた正義〜偽善斬党〜
…儂が誰か、だと…ただの死に損ないの老骨だ…だが死に損ないには死に損ないなりの死に刻がある…一度死に損なったのならば役目果たすまでは…死ねぬ
〜回想1〜
〈劉篶と呉班、信義に繋がれた主従〉
「…近頃、街の活気が無くなってきておる気がするな…」
「仕方ありませぬ、都では政は成されず、地方では賊の被害が拡がるばかり、加えてこの蜀は周辺諸国から狙われ続け貴方様の手腕なくしてはいつ倒れてもおかしくない…民は不安なのです」
「…せめて、この国の者達だけでも不安を取り除ければな…まったく…こういう時己の力不足を痛感させられるよ…」
「劉焉様、貴方様は立派に責務を果たしております、気に病む事はございませぬ」
「…どこで責務を果たせているものか…ならばこの場で問うてみるか?民の前で『私は精一杯責務を果たしているが皆は幸せか?』とな」
「お、お止め下さい!!」
「…分かっておるよ、私だって命は惜しい、わざわざ民の怒りを買う気などない…」
「くっ…申し訳ありませぬ…我等にもっと力があらば…」
「皆は良くやってくれているよ、偏に私の力不足だ、…私はもうこの国には必要ない人間なのかもしれん」
「貴方様の苦労は我等臣下は深く存じておりまする!ご自身を卑下なさるのはおやめ下さい!!」
「剛騎…しかし…」
「劉篶様、貴方様がいなければこの蜀は周辺諸国に併呑されていたでしょう、今まで国を守り続けた牧である貴方に仕えられて我等臣下一同心から誇らしく思っております、その思いを貴方様はその様な言葉で否定なさいますか、…ならば私はその誇りを胸に今すぐに果てましょう、我が眼に映る方が誇りを失う前に自身の信じた最高の姿を我が眼に焼き付けて、笑ってあの世に逝きましょうぞ」
「剛騎…」
「…私は信じております、貴方様は何一つ間違ってはいなかったと皆が口を揃えて言うその日を、そしてこれまでこのお方に仕えていた事を最高の誉れと思えるその日を」
一歩下がり臣下の礼を取る
「…ですからご自身の行いを恥じる事などしないで下され…私は貴方様が誇りなのです」
「…本当にお主は私などにはもったいない男だな…すまん、剛、少し弱気になっていたようだ」
「この呉班、主の為ならば身を粉にする所存です、お諫めもすれば励しもしましょう、苦などではございませぬ」
「…すまぬな…筆頭武官であるお前にこの様な仕事を任せるのは心苦しいが…老骨どもには任せては置けないのだ…頼む」
「はっ…我が身命に代えましても」
「補佐には張任を付ける、こういう場合女子ならば男などよりよっぽど頼りになるからな」
「張任を、…でございますか…」
「不満か?」
「…それが主の決定ならば仕方ありませぬ、しかし先に断っておきますが私はあの娘は嫌いです」
「確かにお主の様なお堅い武人から見れば彼女は少し風変わりかも知れんな」
「私が堅いのではなくあの小娘がものを弁えておらぬのです!!つい先日も有ろう事か廊下で…」
「まだ気にしておったのか?…あれは彼女の信頼の情の表れ、目くじらを立てる様な事ではないぞ」
「しかし一将兵の分際で一国の主に対し『おっさん』などと!城の中で剣を抜く所でしたぞ!!」
「アッハッハッハ!なかなか血気盛んな事だ!」
「笑い事ではございませぬ!!」
「しかし剛、あの娘、この先大物になるとは思わんか?」
「思いませぬな、あの様な礼儀知らず直ぐにでも叩き出してやりたい位です」
ふんっと鼻を鳴らし不満を露にする呉班に苦笑いを浮かべる劉篶
「知っておるか?好きの反対は嫌いなどではない、相手に対し無関心な事だ、少なくともお主は彼女に感情を持っている、何かの拍子にそれが好転するかも知れん」
「あやつに対し怒りは積もれど良い感情を抱くなど断じて有り得ませんな」
「言ったな剛、ならば賭けようではないか、私の言う通りになるかどうか、私が勝ったら私の頼みを聞いてもらうぞ?」
「ならば私が勝ったら主殿の秘蔵の酒、数本頂いていきますぞ」
「…む、ばれぬように奥に隠して置いたのにどうして気付いた?」
「酒の事で私に隠し事などさせません」
「むぅ…まぁかまわんさ、なにせ私が勝つのだから約束位はな」
「いくら主とて賭け事ですからな、私が勝ったら容赦はしませんぞ」
………
……
…
「儂の負け、か…ふふっ、今思えば儂も随分と分の悪い賭けをしたものだな」
負けるはずが無いと思っていた
自分が彼女を気に入るなど万に一つも無いと思っていたのだ
しかし今や彼女は劉璋軍…いや、偽善斬党を統べる立派な長へと成長し皆からの信頼も篤い
自分ではここまで皆を束ね上げる事など出来なかった、それが少し悔しくも娘の成長を喜ぶ父親の心境とでも言おうか、嬉しくも思う
相変わらず口も悪ければ手も早い我等が首領は何か思う所があるのか帰陣したばかりの凰騎の奴を自室に呼び何やら策を与えたようだ
「呉蘭、参りました、父上、少々よろしいでしょうか?」
「うむ、入りなさい、儂もちょうど用が有ったのだ」
…劉篶殿、貴方様と交わした最期の約、必ず果たしましょうぞ…
………
……
…
あ?俺が誰かだと?あ〜、そりゃあれだ、あれ、なんつ〜か…王様の良き理解者?ってやつかね、あいつ、ホントに友達いなかったし(笑)
〜回想2〜
<王塁と劉璋、悪友は友を思う>
「…以上で治安の回復、及びそれに伴う景気の上昇の報告を終わる、質問はないな劉璋?」
「…え〜…というか疑問というかお願いが…」
「言ってみろ」
「いや、俺の勘違いなら良いんだ、良いんだよ?良いんだけど…確か俺さこの街で一番偉い…よね?」
「当然だ、この街の領主だからな」
「…じゃあさ、何故に俺は張任に呼び捨てられてるのさ?」
「立場が上でも上下関係では下だからさ」
「理不尽だ!せめて御前報告位敬ってくれ!他の臣に笑われるだろ!!」
「もう遅いと思うが?」
「今からでも改善してくれ!」
周りの皆が笑顔で自分達のやり取りを観ているのが死ぬほど恥ずかしい、が、ここで退いては男が廃る
「俺も県令としてはっきり言うぞ、張任、君は一応とはいえ俺の臣だろ?だったら少しは敬うとかして…」
「何を言ってる、私はお前の親父に仕えて10にも満たぬ内からお前のおしめすら取り替えていたんだぞ、そんな相手をどうやって敬うんだ?」
周りは爆笑の嵐…面目丸つぶれである
「ちょっ!鳳蓮!!それは関係ないだろっ!!」
「なら7つの時膝下までの川で溺れかかった事か、それとも12の時の最後のおねしょか、どこをどう説明されても敬うには程遠いが?」
更に爆笑
………
「ほ…」
「ほ?」
「鳳蓮の馬鹿野郎〜っ!!」
耳鳴りするほどの大音量で負け犬の遠吠えを残し、劉璋は全力で謁見の間を逃げ出した…
「…まったく、あれほど女相手に『野郎』と言うなと言っているのに」
「問題はそこではないでしょう張任様…」
「ふっ、どうせ気晴らしでもしたら戻ってくるだろ、その間に他の案件も詰めておく、軍事関係は私と呉班殿、政治の方は呉蘭と冷苞、お前達に任せる」
「…御意」
「はっ!」
「劉璋殿を追わなくとも宜しいのか?流石に護衛無しでは城内とはいえ危険では?」
「大丈夫だ、あいつの行き先には多分王塁の奴が行ってる」
「…そういえば姿が見えませぬな」
「ちっ…無断で御前報告を…申し訳ありません、後で必ず…」「構わないさ、あやつの報告は私が受けているし、本来あやつはお前の部下なのだからこの場におらずとも周知したい内容は後でお前から伝わるのだから問題はなかろう、今は劉璋の奴についていてくれれば良い」
「はっ…分かりました」
………
……
…
「うぅ…くそ…鳳蓮の奴…恥ずかしい事ばっか言いやがってぇ…」
城の正門に当たる南門の脇今は使われていない小扉の詰め所の中で劉璋は座り込みうなだれていた
「はぁ〜…またみんなの笑い者…戻ったらまた笑われるんだろうなぁ…あれじゃ晒し者だよ…」
領主としての面目丸つぶれ、というか部下達からは敬われた覚えが無いのでそんなモノはとっくの昔にないのかも知れないがそれでも一応は県令としての意地がある、あるのだが…
「でもなぁ…ほとんどみんな子供ん時からの顔なじみだから今更敬ってなんて言っても聞いちゃくれないよなぁ…」
それはわかっているのだが何とか出来ないか一人4半刻(30分程)あれこれ思考に耽り、最後には『まぁ今のままで良いか』という結果に辿り着く、これが劉璋の普段の流れである
しかし今日は珍しく悩む時間が長い
「どうやって敬えば良い、か…ははっ…確かに…そんな相手なら俺だって嫌だし…」
鳳蓮の言葉が胸に棘を残しているのだ、今日のは流石に堪えた
「…こんなんじゃ駄目だよなぁ…」
「あ?何が駄目だって?」
「うひゃい!?お、王塁…いきなりなんだよ!驚くじゃないか!」
「なんだよ、心配して様子見に来てやったってのに、…へぃへぃ、どうせおりゃあ邪魔ですよ、お〜お〜、内の領主様は部下の優しさはいらねぇってね、あぁ、そりゃ申し訳ありませんでしたね」
「ごめん!悪かった!邪険になんかしてない!してないから!!」
「よしよし、最初からそういや良いんだ、その卑屈さはあんたらしくて良いや」
「それ…褒めてるつもりなの?」
「いや、全然」
「………」
「………」
「…ふふっ、王塁、お前本っ当に相変わらずだな…少しは上げるとかしろよ、落とすってなんだよ落とすって」
「へっ、俺がお世辞なんざ出来ねぇの知ってんだろ?諦めな」
「アッハッハ!確かにお前がお世辞とか媚びを売ったりしてる姿は想像出来ないね」
「へっ、…少しは元気出たかよ?」
「…あぁ、少しだけど元気出てきた、ありがとう、王塁」
「張任の姉ちゃんや他の連中だってテメェに対してあんな言い方すんのはあんたへの信頼の証だよ、心配すんなって!」
「…信頼の証…か…でも…それじゃ…駄目なんだよ…俺がもっとしっかりしないと…」
「うひひっ♪張任の姉ちゃんに愛想尽かされる、ってか?」
「そ、そんなんじゃねぇよ!!な、何言ってんだよ!!」
「隠したって無駄無駄ぁ♪あんたが昔っからあの姉ちゃんが好きなのはみんな知ってんだ、気付いてねぇのは当の御本人様達だけってな♪」
「うぅ〜〜…知ってるってどれくらいだよ…?」
「まぁあんたがまだ告白すらしてなくて童○を卒業してねぇ、って事は分かってんな」
「ぐはっ!!」
「大丈夫だって!みんなその位知ってっからよ」
「みんなっ!?」
「そ、みんな、…っても張任の姉ちゃんは全然だけどな」
「ほ、鳳蓮はまだ、なんだね?」
「まだ、っ〜か言わなきゃ気付かねぇなありゃ、戦やら政なら一級品だが女としちゃガキ以下の知識しかねぇぞ多分、童○と○女でちょうど良いじゃねぇか」
「わー!わー!わー!」
「何赤くなって騒いでんだよ、テメェも男だろ、女を抱きたいぐれぇ考えんだろが?」
「お、お前みたいな色欲狂いとい、一緒にすんな!」
「ほぉ〜、言ってくれんじゃねぇか、確かにおりゃ女が好きだ、がそりゃ男が当たり前に持ってる感情だろ、それとも何か?テメェは男と女の関係がお手々繋いで仲良し子良しで済むってか?」
「そ、そりゃあ…」
「テメェは好きな女ともっと進んだ関係になりてぇとは思わねぇのか?」
「……………思う」
「良し、いい子には一つ助言だ、停滞ってのはな時と場合によっちゃ善い事だ、が、男と女の間では常に悪だぜ」「停滞は…悪…」
「そ、男と女の関係は常に変わらねぇといけねぇ、相手を好きだって気持ちは常に変化すっからだ、今日好きだって気持ちは明日はもっと強くなってるかも知れねぇし、逆に明日には弱くなってるかも知れねぇ、分かるか?」
「馬鹿にするなよ、それくらい分かるさ」
「ならお前はいつから張任の姉ちゃんを『女』として好きになった?」
「う〜ん…いつからだろ?覚えてないなぁ…」
「…伝えてやれよ、少なからずあっちもあんたの事は好きなはずだぜ」
「そんな訳ないだろ…俺みたいな根性無し鳳蓮が好きになる訳…」
「その根性無しに生涯賭けて仕えてるのがどんだけいるか分かってねぇみたいだな、…俺もそうだがよ、あんたがこの街に来たおかげでどんだけの人間の暮らしが良くなったか分かってねぇのかよ、…オメェが賄賂ばっかの官僚共を辞めさせて、税下げて、その日の飯に喘ぐ人間には職と飯をやって…、俺はオメェに心底惚れ込んだよ、死ぬならコイツの為に死のう、そう思ってここまで来たんだ、…そのテメェがそんな自分を卑下すんじゃねぇ!」
「王塁…」
「…自信持って良いんだよ、オメェの下に集まった奴らはどんなもんよりオメェを信じてる」
「………うん」
「これでも自信ねぇってんならな、あとは州牧んでもなるしかねぇな」
「ぼ、牧ぅ!?俺が!?」
「そうだな、それが良いや、オメェがそうなってくれんのが俺としては1番理想的だわ」
「か、勝手言うなよ、俺には二人も兄貴いるんだぞ、跡を継ぐのは無理だよ」
「あの馬鹿兄貴二人か?はっ!駄目駄目、ありゃ地方の領主すら務まんねぇクズよ、オメェの親父さんも良く義絶(勘当)しねぇな、感心すんぜ」
「王塁、いくら何でも言い過ぎだ」
「…あいつらの街、また税率上がったぜ」
「えっ!?だ、だって二ヶ月前の報告でも…」
「税率の上昇で人が逃げ出したのさ、それに気付いたのか気付いてねぇのかは知らねぇが税率上げて財政確保する腹なんだろうよ」
「そんな無茶な…」
「まったく賢い兄貴様達だぜ、税が減ったら税率上げる、それですべて解決だと思ってやがる」
「…誰か反対しなかったのか、そうすればいくら兄貴でも…」
「何人か忠言したらしいが県令への反抗を理由に棒叩きや謹慎、罷免された奴もいるってよ、後の連中は怖くて誰も何も言えなくなったとさ」
「………」
「悪りぃが俺はオメェの兄貴二人は嫌いだ、前に出してた『非納税者追放令』…自領内の税を納めない人間を追放して、領内の食糧等の安定供給を狙ったもんだが、つまり貧しい人間には死ねって言ってんだろ?…いっぺん本気で殺してやろうかと思ったぜ…」
「…昔はあんな事言うような兄貴達じゃなかったんだけど…」
「だが今は違う、何が有ったか知らねぇが俺はあいつらだけは認めねぇ、だから絶対お前にこの蜀を治めさせてやる」
………
……
…
「…寝ちまってたか」
確か兵の準備を部下に任せて兵糧を担当の奴らに任せて…
「…あぁ、そういや槍の手入れしてたんだっけか」
…久しぶりにアイツの夢を見た
俺達が仇を討とうとしているのをアイツは肯定してくれるだろうか
「…そりゃねぇわ、むしろ腹立てて夢にまで出てきやがったか?」
…俺の事、怨んでんだろうな
…助けられなかったの、多分俺のせいだし
「…わりぃがこの戦終わるまでは死ねね、もう少しで行くからよ、ちょっくら待っててくれよ」
いるかもわからない相手に一人男は呟いた…
あとがき†無双
「……こっそり更新……こっそり更新……読者にばれずにこっそり更新……」
「多分ばれてるぜ」
「ぬぉ!?お、王塁さんいつの間に…」
「…いつの間にって…お前が匍匐前進しながらこの部屋に入ってくる前から部屋にいたぜ」
「ヤ、ヤックデカルチャー…ま、まったく気配がなかった…」
「つーか北郷よぅ、お前何でそんなコソコソしてる訳?何かあったのかよ?」
「更新がしばらくなかったせいで華琳がご立腹なんだよ…更新してあったと知れたらいつも以上に傍若無人に暴れ回る可能性がね…」
「あれ以上かよ…」
「…だろ?」
「んじゃ俺はおさらばさせてもらうわ、巻き込まれちゃ敵わねぇ」
「ま、待ってくれよ!!そんな事したら俺が(作者の代わりに)殺される!!」
「あ〜、その、なんだ…まぁご愁傷様っつ〜こって納得しとけ」
「そんな殺生なっ!?同じ不幸な星の下に生まれた仲間じゃないか!!」
「誰が仲間だ誰が、俺は不幸属性なんざ持っちゃいねぇぞ」
「でもギャグキャラでヤラレ要員だろ!!」
「ちげぇよ!!」
「…騒がしいと思ったら、こんな所にいたの…で、二人はいったい何をしてるのかしら?」
「ひぃ!?」
「げっ!!」
「…私に黙って更新、挙げ句に出番がないなんて…神をも畏れぬ諸行!!二人は死んで詫びなさい!!」
「何でだよ!!俺は悪くねぇ!!わりぃのは遅れた作者だろうが!!」
「そうだ!!横暴反対!!良いぞ王塁もっと言え!!」
「その作者がいないから代わりに死ねって言ってんのよ!!」
「理不尽だ!!」
「理不尽結構!!曹 孟徳の覇道とは理不尽と高慢と直感で出来てるんだから!!」
「嘘だ!!本物の曹孟徳はもっと理性的だっ!!」
「…本物?私が偽物だと?ふっ、ならば何を持って本物とし、何を持って偽物と思う、私が曹 孟徳でないならば私自身が曹 孟徳と判じる私は何かお前に分かると言うの?笑わせないで!!私が曹 孟徳かどうかは曹 孟徳(私自身)が決める事!お前ごときに決められる筋合いはないわ!!」
「…なぁ北郷、今の台詞曹操っぽく何か小難しい内容並べまくって物言いしてっけどつまり『私が偽物?じゃあ本物知ってんの?本物知らない癖に偽物とか言うな、私が本物って言ってんだから本物なの!偽物とか言うなバーカ!!』って言われたんだろ?」
「まぁだいたいのニュアンスは当たりだね」
「な、なん…だと…馬鹿には理解出来ないように難しくしたのに…」
「流石は偽善斬党で情報収集を担当してるだけあるね、分析力はかなり高い」
「…こんなの分析出来たって嬉しかねぇよ」
「きぃぃ!!こんなの?私をこんなのって言った!?許すまじ!!その頚叩っ斬ってやる!!」
「か、華琳落ち着け!!全国の君のファンがドン引きするよ!!」
「はっ!?はぁい♪みんなの主、曹 孟徳よ♪さぁ今回のお仕事は?」
「うわ…無理矢理取り繕ったぜこの女…」
「(しっ!王塁、死にたくなかったら黙った方がいいよ…)えと、今回は本編の補足等ストーリーに出てきた内容に触れるよ」
「え〜、また〜?華琳様の必殺技は〜?」
「華琳、君専用の必殺技コーナーなんて元々無いからね?」
「ブーブー(~3~)」
「…なんか本気で曹 孟徳じゃねぇな」
………
……
…
「で、本編の話に移るけどなんだか役職が色々とごっちゃになってるわね、劉璋とか初めは県令になってるし」
「仕方ねぇさ、本来中央がまともなら牧(州牧)が地方じゃ1番偉い事になんだからよ、で中央の混乱、そして反董卓連合の頃どさくさまぎれに中央の政治から脱却して王制を取る事になる訳」
「どさくさまぎれに王様って…それ有り?」
「…華琳が言う事じゃ無いと思うな」
「うっさい!!私は良いのよ!!」
「スゲェ理不尽さ」
「もう既に暴走の域だからね」
「さ、本編の話に戻りましょ、あと気になったのはね〜…そう!あんた今格好不明でしょ、戦んときは何着てんの?」
「まったくもって唐突だよな…あ〜、格好ねぇ…普段は上下黒っぽい服着てるぜ、仕事が仕事なだけに目立つもんは趣味じゃねぇな、ま、逆に将として出張る時は目立つようにほぼ青で統一してる、上は薄手の服に胸元と肩だけ鎧を着てる、下は革の様な見た目の具足装備ってな格好してるぜ」
「見た目重そうだね」
「見かけよりははるかに軽いぜ?俺は速さが売りなんでね、重装備にはしねぇのさ」
「まぁ霞と速さで勝負しようってのに遅い訳はないわね」
「応よ!速さじゃ俺が勝つ!待ってろ張遼!」
………
……
…
「うし、今回のあとがきはここまでだぜ」
「次回更新、早めに出来ると良いなぁとの作者の言を交え」
「それじゃ、また会いましょ」
あとがき†無双 終