68話 一刀、交渉すの事
一刀SIDE
ゆっくりと馬を歩かせ着いたのは一軒の酒家、周りの民家より一回り以上大きいのは村唯一の食事処というのが1番の理由だろう
絶影から降り、扉を見てみると入り口には『本日貸し切り、天の御遣い様ご一行様以外の入店はご遠慮下さい』等と貼られている
「あらまぁ…随分歓迎されてるねぇ…」
「んな訳有るかぁっ!!」
「ごっふぁ!?」
右後方からの詠の右フック、ご丁寧に腰まで入ったなかなかに様になってる一発
いや、つまり目茶苦茶痛いんだけど…
「バッカじゃない!?どうすればそんな考え出てくんのよ!?どう考えても罠でしょうがっ!!」
「うぐぉぉ…い、痛ぃ…じょ、冗談だろぉ…」
「なお悪いっ!!」
「ほぐぉっ!!」
振り返った俺に今度は左フック、丹念にリバーを責める辺りなかなかにやり手…
「おぉ〜!詠、なかなかえぇツッコミやなぁ♪」
「…一刀…面白い…♪」
「や、やられた俺は楽しくない…」
ケラケラ笑う霞と何がツボだったのかニコニコしてる恋
「…よろしいですか?」
突如かけられた声に文官二人は身を縮め、武官は一瞬にして臨戦体制に
入り口が開かれ中から『美少女』が出てきた
…ただし、美少女なだけなら歓迎なのだがその碧い瞳はまるではめ込まれた硝子玉の様に冷たい光を湛えている
確かこの娘が冷包…雛里ちゃんに弓を向けていた娘だ
「…冷包…敵?」
「…お久しぶりです、呂 奉先様、この様な立場で現れた事、お許し下さい」
「………」
「…では我が同士達の下にご案内致します」
恋の瞳が悲しげに歪められた瞬間、少女の表情が僅かに変化したのを俺は見逃さなかった
…もしかしたらこの人達とは話せば分かり合えるかも知れないな…
………
……
…
呉蘭SIDE
「…来たか」
外に気配を感じた、他の皆も同じ様だ、構えていないのは王塁くらいだ、一人だけ離れた料理卓に足を掛け椅子をふらふらと動かしている
「呉蘭様、私が出ます」
「あぁ、頼む、…それと冷苞将軍、俺は君よりも階級が下だ、呉蘭、と、呼び捨てて構わない」
「いえ、鳳濡の兄上を呼び捨てるなど…」
「フム、相変わらず義理堅いな…」
「…行きます」
入り口が開き隙間から数人の姿が見える、殆どが女性らしい中、一人だけいる男、あれが北郷一刀…この間はあまり長い事顔を合わせられなかったが今見れば分かる
…あの男は強い、武人としても相当だろう、が、それよりも『心』が強い、真っ直ぐとした瞳には芯と呼ぶに相応しい何かを感じさせる
「呉蘭様」
席を立ち礼を以って迎える
「お初にお目にかかる、旧劉璋軍、現『偽善斬党』前線司令副長の呉蘭と申す、此度の魏との対話役を申し遣った、よろしく頼む」
「はじめまして、俺が北郷です」
「よぉ北郷、待ってたぜ」
「昼から開店の予定だって聞いたからね、時間はなるべく早くきたつもりだよ、まさか貸し切って待っててくれるとは思わなかったけど…」
「一応魏の偉いさん招くんだ、それ相応の準備くらいするさ、で、連れは何人だい?よっぽどの名将、名軍師を連れてきてくれたんだろうな?」
「こちらから、呂布奉先、張遼文遠、徐晃公明、それに軍師が二名、軍師の名は伏せさせてもらうよ」
「…ほぉ、飛将軍呂布と神速用兵の張遼か?そちらの方は名は聞いた事はないがそちらの将もなかなかの武をお持ちの様だ」
褒められた涼華は軽く会釈する程度だ
「あんたら、うちらの事よう知っとるな、随分調べたんとちゃうん?」
「んなの必要ねぇな、呂布奉先と張遼文遠、戦場で生きてる人間でその名を知らねぇならよっぽどの素人かただの法螺吹きだ」
「…王塁の言う通り、元董卓軍の勇将二人の情報を探すなどそれほど大した事ではないさ、…では改めてこちらも仲間を紹介させて頂こう、…王塁」
「へいへい、…偽善斬党、副官補佐兼切り込み隊長、『青龍将』王塁、ま、よろしく頼むわ、ほい次、冷苞将軍」
「…偽善斬党『麒麟将』冷苞…蜀に居た頃には冷包、と名乗っておりました」
…なるほど、彼女は蜀にいた訳か
「次は私!…こないだはどうも、北郷…将軍?」
「…確か呉懿…ちゃんだったね」
「偽善斬党『鳳凰将』呉懿、今度は正面から勝負だよ北郷っ!」
ビシッと指を突き付ける
「鳳濡…やめておけ、…失礼、少々気が立っている様だ」
まぁ一対一の勝負に水を差されたのだ、鳳濡が怒るのは無理はない
「ま、嬢ちゃんのお怒りはもっともだ、真剣勝負の邪魔されたんだからよ」
「うん、それは悪かったと思ってる、勝負の邪魔してホントごめん」
スッと頭を下げた北郷殿に目を丸くする鳳濡
「あ、謝られても困る…わ、私敵だもん…」
「敵だからって真剣勝負の邪魔したのは事実だからね、だからごめん」
もう一度頭を下げる北郷に狼狽する鳳濡…ほぉ、珍しいな、鳳濡が調子を崩されるとは…
「へぇ、呉懿の嬢ちゃんも調子を崩されたりするんだな、初めて見たぜ」
「何か言った?王塁」
「べっつに〜?」
チャッと手投げ矢を構える鳳濡にどこ吹く風と脇を眺める王塁、相変わらず騒がしい二人だ
「二人とも、騒がしい、向こうで料理でもつついていろ、…そちらのお連れの方々もよろしければ食べていてくれ、俺は北郷殿と少し二人きりで話がしたい」
交渉は結局一対一の方がいい、互いの腹の探り合いなど傍から見ていても退屈だろう、幸い料理はたくさんある、それでも食べていてくれればそれが1番効率的だ
「分かった、ならみんなは向こうでご飯でも食べてて」
「ちょっと!北郷!」
「ん?何?詠」
(何考えてんのよ!あんた僕の知恵貸せって呼んだんでしょ!)
(だからだよ、…料理に何か入ってる可能性も踏まえてね、他の娘達の動きから目は離さないであげて)
(あんた…分かった…)
「軍師殿達も同席されたらどうかな?」
「はい〜、風はお兄さん達の方に同席させていただきます〜」
「それじゃ頼むよ風、詠は他の娘達の相手をしてあげて」
「ん、分かった」
緑髪の少女が離れ今まで北郷殿の影に隠れていた少女が進み出てきた
金髪、水色の服、眠そうな眼、そこまではまだ良い、頭の人形のような物は何だろうか、変な存在感を感じる
多分情報通りならば魏の程イクだろう、あちらに向かった緑髪で眼鏡の少女は郭嘉か?情報とは違う人物の様だが…
いや、親衛隊の将軍、許緒、典韋も動いたと聞く、用心に越した事はない
ないが…
…天の御遣い北郷一刀、どれ程魏の中で影響力があるのか…
…面白い、少し話してみるとしよう
「ではそちらに」
向かいに座ったのを確認しこちらも座る
「…さて、北郷殿、少し話でもしよう、すぐに仕事の話、というのも効率的ではあるが俺は少し貴方に興味がある、互いの事について話したいのだが構わないか?」
「互いの事って言われても俺の話なんてそんなに面白い話なんてないよ?」
「天の御遣い北郷一刀、天から来たと言われる人物の話がつまらないとは思わんよ、つまらないかどうかは俺が判断する、聞かせてくれ」
「う〜ん…、何から話そう…」
「天の国、というのはいったい何処にあるのだ?…失礼、俺はどうにもうたぐり深い方でな、己が見聞きし、納得できない物は信じられん質なのだ、もちろん目の前にいる貴公が嘘を吐いているとは思わんがせめてこの大地の上にあるならば場所くらい知っておきたくてな」
「あぁ、天の御遣いってのは呼び名みたいなものだしね、実際に俺の居た国はここからさらに東の方にある小さな島国だよ」
「東方の島国…?島国とは何処かの地名か何かか?」
「う〜ん、なんて説明すれば良いんだろ?…平たく言うとこの大陸と一繋がりになってない土地かな?」
「海、というものに浮いているという事か?」
「うん、そういう解釈で良いと思う」
「なるほど、興味深い話だ…」
やはりこの世は広い、海というもの自体見た事がないというのにそこには人の住む大地があるという
「…そこはどういった国なのだ?この国より一歩も二歩も先をいく考え方をできる文明を持つ国なのか?」
「う〜ん、むしろ文化ならこの国の方がすごいと思うよ、多分、未だに占いで政治やなんかしてるんだろうし」
「占いで政治?…その島国の人間達は妖術使いなのか?」
「妖術…っていうよりそういう文化っていうか文明が進んでないだけ、っていうか…」
「む、良く分からんな…」
「まぁ、正直俺も良く知らないし…」
「自分の国なのにか?」
「いや、まぁ…」
「…フッ、面白い男だ」
「…どうも」
「どうも、と来たか…北郷殿には興味が尽きんな」
…うむ…俺も興が乗った、この男相手ならば掛札の一枚を晒す位構わんだろう
「…北郷殿、突然こんな事を言ってすまないが貴方はここに交渉にきてくれたのだろう?という事は我等が持つ交渉の掛札をある程度予想してはいるんじゃないか?」
「…ホントに突然だね…あぁ、予想してるよ、呉蘭さんが取れる方法の中で1番最悪な方法をね」
スッと細められ鋭くなった視線が鋭利な刃の様に俺の体を斬り付ける
「俺は効率的な方を優先する、それがどんな非道な手段だとしても躊躇はしない、それが家族や友を守る為ならばな」
「家族や友の為…その為なら何をしても良いと?」
「俺とて時と場合は弁えている、劉備とは正面から戦をし、倒さねばならない、だが戦に魏が介入すれば我等には万が一にも勝ち目はなくなる、然すれば魏を抑える為に魏と渉外するのもまた一つの手」
「………」
「…が俺もみすみす魏の不興を買いたくはない、故に…冷苞将軍」
「…は」
「おいおい、あれを嬢ちゃん一人じゃキツイだろ」
「なら呑んでないで貴様が運んでこい」
「げぇ…薮蛇かよ…仕方ねぇなぁ…」
冷苞と王塁が下がって行くと周りで食事に励んでいた面子の視線も自然にそちらへと向く
そしてすぐに王塁が荷物を担いで戻ってきた
「なっ!?え、焔耶っ!?」
「すまんな、暴れるので薬で眠ってもらっている、猿轡と手枷は最低限の処置だと思って欲しい、…こちらの誠意だ、連れていくと良い」
「え?」
「お?」
「元々彼女は俺も見知った相手だ、手荒な真似はしたくないし、きっと彼女も自分が交渉の道具にされたとなれば苦しむだろう、故にこの場でお返し致す、これが我等の示せる最大の誠意だ」
「よっと、ほれ、ここに寝かすぜ」
俺達の座る食卓の前方、北郷達の後方の卓に寝かす王塁
「…風、間違いない?」
「えぇ〜、間違いなく焔耶ちゃんですね〜」
「確認して頂けたなら幸いだ、これで俺は掛札の一枚を晒し、失った事になった訳だが、これで北郷殿の言う『最悪の手段』を使う事はなくなった、これで対等に交渉して頂けるかな?」
「…ホントに良いのか?
「お前とは対等に話したい、その為には人質などあっては不可能、ならばこうするのが最も効率が良い、まぁ確かに交渉の材料がほぼ無いのも事実だがな、彼女しか交渉材料が無いという事は無いさ」
「……誠意には誠意で返さなくちゃ失礼だよな、聞かせてくれ」
「感謝する、…今の話の通り俺達が交渉できる材料は多くない、俺達が君と交渉できる物、それは『情報』だ」
「情報?」
これは流石に予想外だったのか怪訝そうな表情を浮かべる北郷
「そう、情報だ、といっても君に買ってもらいたい情報がある、という訳ではない、この話を聞いて北郷殿…いや、魏全体がこの戦へ介入する事を今一度考え直して欲しい」
「その口ぶりからですと、かなり重要な話みたいですね〜」
「あぁ、そちらの軍師殿の言う通りだ、下手をすれば蜀という国の根幹すら揺らがせる程の、な…」
二人の表情を見た俺は二人には分からない程度に小さくほくそ笑んだ
あとがき†無双
「遅いっ!!」
「いきなり何!?」
「前回の投稿からもう3週間以上よ!?いったい何やってたの作者!!読者のみんなが飽きて『新』・恋姫†無双〜華琳様との日々をもう一度〜を忘れてしまったらどうする気っ!?」
「華琳!タイトル!!タイトル違うから!!君自身忘れてるから!!…許してやってよ華琳、リアル多忙と呉蘭との交渉をどうするかでいろいろ暗中模索中だったんだからさ」
「リアルが多忙なら現実逃避で二次元に逃げなさいよ!」
「華琳やめてっ!!そんな事言うと作者ホントに社会生活やめるからっ!!」
「良いじゃない、日本のニ○ト人口が一人増加するだけでしょ?ほら、読者だってきっと作者の今後なんかより続きの更新が気になってるはずだし♪」
「…ニー○人口増加はかなり重い社会問題だと思います、それを推奨するのはやめましょう華琳さん」
「…はぁ、もう少し作者が落ち着くまで更新は遅れそうなのね?」
「はい、この場を借りて謝罪という形を取らせていただきます。申し訳ありません」
………
……
…
「さて、今回のあとがき†無双は今回のストーリーに登場していた特殊設定を解説したいと思います」
「あの『〜〜将』ってやつね?」
「その通り、これはもちろん作者オリジナルで実際史実などには存在しないので悪しからず」
「『偽善斬党』で確認されている将軍は7人、全員『〜〜将』って名前がついてるみたい」
「名称はそれぞれ、朱雀、玄武、白虎、青龍の四神将と鳳凰、麒麟の二将が確認されてる、階級の順にすると、
朱雀
玄武
鳳凰
麒麟
白虎
青龍
の順になるみたい」
「なんで鳳凰と麒麟があんな中途半端なの?それに一つ名前が出てない将があるみたいだけど」
「元々四神将の方は劉焉さんの時代にできた名称で鳳凰と麒麟の二将は劉璋さんの時代にできた名称だから、だそうです」
「それなら階級を入れ替えれば済むんじゃないの?」
「この四神将ってのにはそれぞれ四神の名を冠する武器が誂えてあるから階級を入れ替えるとややこしくなるみたい」
「武器と同じ名前が付いてるのね」
「基本的にはね、張任さんの『落鳳刃』だけは何故か違うみたいだけど」
「何か意味が有るの?」
「……作者的には」
「じゃあ無意味ね」
「即答っ!?」
「こんな駄文作者の伏線なんかに意味などあるか?いやない!!…反語」
「作者、君はこんなにも信頼されてるよ…いろんな意味で…」
「はいはい、伏線云々はもう良いから後一人分不明になってるわよね?あれは何?むしろ誰?」
「そこら辺は後々分かるけどヒントはもう何度か出てる、って言えば分かるよね?」
「…なら書けば良いのに」
「…少しでも引っ張りたいんだよ」
………
……
…
「次は何?」
「今回もキャラクター解説、偽善斬党編の中でほぼ唯一戦闘シーンをこなした少女二人の登場です、まずは翠と良い感じに勝負していた呉懿ちゃんから」
………
……
…
名 呉懿 子遠
真名 鳳濡
武力 4〜5
(初見ならば翠と互角に戦える位の戦闘が可能だが本来の戦闘力は焔耶以上愛紗未満程度)
知力 2
(ほとんど副将の呉蘭任せで戦略、戦術等はほぼ使えない、ただし名称と動き方は頭に有るため指示があれば動かす事は可能である)
魅力 5
(既に一種のカリスマ性、偽善斬党内には彼女の為になら命を惜しまぬ兵達がかなりいる)
服装 上半身は中華風の袖の長く先の広がった赤地の服、下は黒タイツの上に膝下まであるフレアスカートを履いている、袖とスカートの下、その他腰など至る所に手投げ矢をストックしておく為の革帯が装備されている
武器 手投げ矢『鳳凰の翼矢』手投げ矢の名が指す通り手に持って投げる為の矢、見た目はダーツの様な形状をしている、毒を塗り、相手の神経系に打ち込む事で様々な効果をもたらすが本人が正々堂々と勝負する事を望むタイプの為、致死性の毒だけは使用しない
武器2 ???
愛馬の腰に差している双剣、銘は不明。
鳳蓮に憧れて二刀にしたので、実際の戦闘では手投げ矢の方が強い
弾切れや文字通り『真剣勝負』の時に使用する
性格 明るく楽天的で大雑把にモノを考えるが一度落ち込むと限りなく沈んでいくタイプで兄や他の兵達に慰められる事もしばしば
父である呉班の様などんな敵にも真っ向から向かっていく『漢』な武人に憧れており、いつかは自分もそんな風になれればと考えている、反対に兄の様な不粋な戦いをする人間が嫌いでよく兄とは対立している
呉班や呉蘭とは似ても似つかない燃える様な紅い髪が実はコンプレックス
………
……
…
「…確か兄の呉蘭はあの子にぞっこんラブだったわよね…」
「兄の愛は一方通行です」
「…可哀相過ぎるわ」
「世のシ○コンの諸兄は得てしてそんなものだよ」
「…やけに詳しいわね…まさか一刀…」
「違うよ華琳、俺はシス○ンじゃなくロリ○ン、ほら華琳の事も好きだろ?」
「シネ」
「やだなぁ、ちょっとした冗談…え、華琳?ちょ、ちょっと待って!!あ、あぶなっ!!絶はあぶなっ…ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「…ふぅ、少しスッキリした所で今日はもうひとり紹介よ♪」
………
……
…
名 冷苞
真名 麟濡
武力 4(実力的には将に劣るが指揮が得意な為戦においては他の将と遜色なく戦える)
知力 4(戦略、戦術の構築等を状況に応じて組み直す事ができる判断能力は他の将兵と互角以上に戦う彼女の武器である)
魅力 1(初対面の人間には敬遠される冷たい目つきとあまり口をひらかない性格が災いしている為、一度親しくなれば彼女の味が分かるとのこと)
服装 左腕は半袖、右腕は手が隠れる程長い左右非対称の胴着、下は緑掛かったロングスカート
上記の腰に矢筒を下げ、背に愛弓『麟音斜射』を下げた後、左肩に肩当てと胸甲を付ければ戦支度になる
武器 麟音斜射
空想上の生物『麒麟』の意匠をあしらった豪奢な弓。普通の弓よりも大型で弦も強い為、距離、威力共に比べものにならない反面、扱いが難しく、繊細な弓の技術を要求される
性格 常に冷静沈着、人に流されず第三者視点から物事を見ていられる偽善斬党第2の頭脳。
戦時は冷酷と思われる程容赦ない戦い方をするが恩に対しては礼を返す律儀な性格の為、ホウ統に対して交渉を繰り返し、帰順を促し続けた
副官の雷銅とはお互いに好き合っているのだがお互い気付いておらず、雷銅は呉懿が好きだと思っている
………
……
…
「青髪の冷将、冷苞、偽善斬党には将が少ない分軍師としてもそれなりにできる人間が多いみたいね」
「………」
「やっぱりそういった人材は貴重よね、人材収集マニアとしては見逃せないわ」
「………」
「一刀?いつまで寝てるつもり、早く起きて仕事しなさい」
「………」
「…ちょ、ちょっと刺さり所がまずかったかしら…?衛生兵!衛生兵!!メディック!メディーーーック!!」
あとがき†無双 終