22話 拠点フェイズ2日目(夜)
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昼は季衣と流琉との三人で目一杯遊んだので夜は自室に篭り仕事モード
…とは言っても華琳から仕事のお休みをもらってるため、新しい仕事はない
…かといって部屋を離れるのはよろしくない、風と秋蘭の発言を踏まえれば間違いなく誰か来るはずなのだ
…って何期待してんだよ俺…
コンコン
…ホントに誰か来たし
「失礼します」
「隊長、失礼するで〜」
「失礼しますなの〜」
「いらっしゃい、三人共、今お茶出すよ」
「いえ隊長、お構いなく」
「いや、でも…」
「ええって、隊長、うちらゆっくり茶飲み話しに来たんやあらへんし」
「そうなの〜、今日の沙和達は真剣なの〜」
三人共じ〜っと俺の顔を観察している
「な、何?」
「やっぱり隊長は三年、たっとるんやね」
「え、まぁ…」
「筋肉の付き方もかなり変わりましたね」
「そ、そう?自分じゃあまり気にしてなかったけど」
「ううん…随分逞しくなったの〜…」
「そ、そうかな、ハハッ…ありがとう」
…何だか三人の反応がおかしい
「なぁ、隊長…うちら茶飲みに来たわけやない言うたよな?」
「あ、あぁ…」
真桜がしな垂れかかって来る…
「沙和達、隊長にお願いにきたの…」
潤んだ瞳で見つめる沙和…
もしや三人の目的は…
「隊長、抱いて下さい」
「あ〜、凪ちゃんずるいの〜、言わずにその気にさせるつもりだったのに〜なの〜」
「…凪、相変わらず物言いが直球過ぎ…」
「でも隊長にはそれが1番『効いた』みたいやな」
…いや、確かにね…
「ま、良いの〜、隊長の準備ができたなら早くするの〜」
「ま…待てって!来てそうそうそんないきなり…」
「隊長はお嫌ですか…?」
途端涙をこらえるような表情で目を伏せる凪
…俺は罪悪感で一杯になった…
「いや、俺は嫌なわけじゃないよ、ただ三人の様子が急だったものだから気になっただけなんだ…説明してもらえる?」
「はい…申し訳ありませんでした…実は国境警備隊の方で問題が起きたらしく、あさってには向こうに発たないといけなくなってしまったんです」
「んでうちら明日は荷物のまとめ方せなあかんし今日ぐらいしか隊長とはできへんかなって」
「沙和達ほんとは明日の予定だっ…」
「ばかっ!」
三人がしまったという表情をしている
「あぁ、心配しなくともみんなが交代できてるのは知ってるよ」
はぁ、と三人が溜息をつく
「…いいよ、おいで、三人共…三人が行っちゃうのはさみしいけど、今日はその分長く一緒にいよう」
三人の表情がぱぁっと明るくなる
「はい!よろしくお願いします!」
「へへぇ、今日は寝かさへんでぇ!」
「隊長、お願いしますなの〜」
彼女達が早く帰ってくる事を祈りつつ、俺は三人との時間を過ごす事にした