17話 現れた仮面、の事
魏のみんなとおしゃべり解禁まで後三日、その事故は起こった…
昨日ので調子に乗った俺は街に繰り出し、誰かいないか捜して歩いてるのだが…
「都合良くいるわけないよな〜…」
…そりゃそうか、今日は魏の主要メンバーは蜀の人達との会議で王座の間で会議中、外にいるのなど俺くらいだ
「…華琳も会議位には参加させてくれても良いのになぁ〜」
…まったく、帰って来てからというものみんなとは随分喋っていない
「…はぁ、帰っか…」
城へと踵を返すと、
「おい、向こうの通りで酔ったゴロツキ集団が暴れてるらしいぞ!」
何っ!?
全力でその通りに向かう、そこでは確かにゴロツキ風の男達が曲刀を振り回し息巻いていた
「警備の兵は何やってるんだ!?」
「二つ隣の区画で火事だ!そっちの避難でだれもいないらしい!!」クソッ!…仕方ない、俺が…
「そこまでだ!悪党共!!」
「なっ!?誰だ!?何処に居やがる!?」
「ハァ〜ハッハッハッ!何処を見ている!我々は此処だ!此処にいるぞ!!」
…そいつらは屋根の上にいた…
「なっ!?てめぇらなにもんだ!?」
「天知る、神知る、我知る、子知る!悪党共のいるところ!正義の仮面の姿あり!!華蝶連者…星華蝶!!」
「……同じく……恋華蝶……」
「白き仮面は正義の証、正義の馬蹄で悪を蹴る、白馬仮面!推参!!」
…あ、一人下にいた、影薄いな〜…
…しっかしどっからどうみても趙雲さんに恋に下にいる白馬仮面とか言うのは公孫讃さんだろう
「特撮ヒーローみたいだな…まさかこっちの世界でも放送…」
してるわけね〜
「悪党共!我等が正義鉄槌を受け己の諸行恥じるが良い!…とぉ!!」
おぉ!?跳んだ!?
「おぃ!てめぇら!やっちまえ!!」
「応っ!!!!」
部下らしき男達が一斉に突撃していく
「…あ〜あ、ご愁傷様…」
相手は『あの』趙子竜と呂奉先だ、結果は火をみるより明らかだ
…後公孫讃って何したっけ?劉備を保護してそのあと袁紹に滅ぼされた位しか知らないや…
などと考えてるうちに12対2+1の戦闘ほぼ終了
あらまぁ、予想以上に速い…
「ちくしょう!覚えてやがれ!!」
逃げ出すリーダー格の男
しかし逃げた方向は彼女達の反対側、つまり俺の方
「邪魔だ!このっ!!」
曲刀を振りかぶる
「必殺!見様見真似凪式右側頭部回し蹴り!!(仮)」
「ごぐぁ!?」
「まったく、往生際が悪いっての」
縄で全員をふん縛っていると…
「素晴らしい回し蹴りでしたな」
三人が集まって来た
「いや、むしろわざわざ手を借りてしまって申し訳ないです」
「いやいや、我ら華蝶の連者と白馬仮面、悪を許す訳には参りませんからな、あの程度の事、気になさらないで下され」
「ありがとうございます、…ところで質問ですけど、蜀ではそういった仮面、流行ってるんですか?」
ヒクッ、と顔が引きつる公孫讃さん
「な、なぁ、もしかして…私が誰かわかるのか?」
「公孫讃さん」
「即答っ!?てゆ〜かどうなってるんだよ星〜」
カックンカックンと趙雲さんの肩を掴んで揺らす公孫讃さん、…あぁ、胸が見えそうで見えない…
「ハッハッハ、やはりこの仮面の効力は普段の私達を知らない者、もしくは知っている者の中でも単純な者や頑固な者、そして子供に対して効力を発揮するようですな」
「うわぁぁぁぁ!!だめだぁぁぁぁぁ!!」
壁の影でしゃがみ込んで顔を伏せて真っ赤になってる公孫讃さん…
「…一刀…わかる…?」
「わかるも何も恋だろ?」
「……ん♪」
ぎゅっと袖の端っこを掴む恋…あぁ、和む…
「さて北郷殿、貴方は我々の正体を看破した、これがどういう意味かわかりますか?」
「へっ?どういう意味かって…」
「…つまり、我々の正体を知ってしまった貴方に少しやっていただきたい事がありまして」
…なんだか雲行きが怪しい
「…何をすれば良いんですか?」
「何、簡単です、我々が付けている仮面と同じ物を装着し、一緒に悪を叩きましょう!!」
…やっぱりか!?
「貴方の力は先ほど拝見しました、さぁ、我等と共に悪に鉄槌を下すのです」
「…いやぁ…そのぉ…」
「…すまない、北郷、こうなった星は止められない、諦めてくれ…」
「新しく魏に我等華蝶連者の支部を作ろうかと、今なら北郷殿は魏の華蝶連者の隊長ですぞ!」
嫌すぎる!
「さぁ、我等の仲間入りを記念して我が真名を授けましょう、私の真名は星、今は星華蝶とお呼び下さい」
「…恋は…恋華蝶…」
「はぁ…北郷、私の真名は白蓮だ、今は白馬仮面…星に捕まった者同士、よろしくな」「よろしく白蓮、星」
「よしっ!では早速華蝶連者魏支部隊長を加え欠けた朱華蝶の分も我々は戦うのだ!さぁこれを!!」
星華蝶は何処からか黒と薄い緑があしらわれた仮面を取り出した…
な、なんだ!?仮面から俺でもわかるほどのまがまがしいオーラが漂う…
「…さぁ、さぁ、さぁ!さぁ!!さぁ!!」
ずずいと俺に迫る星華蝶…やばい!逆らえない!?
「う…うぉぉ!!デュワ!!」
ジャキーン!!
…そこで俺の意識は途絶えた…その後俺が何をしていたのかは怖くて他のメンバーには聞けなかった
…この日を境に魏の街には警備以外に街を護るおかしな仮面の『男』が出現するようになったという…