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魔法取得

「俺、そろそろ寝るわ、おやすみ。」そういうと彼は階段を登って行った。


彼が階段を登り切ったところで私はソファーに落ちるようにして腰かけた。私ったらもうなんで泊まっていいなんて言ったの?料理を提供したところまでは良かったけど、流石にそれ以上は女子としてはちょっとまずかった気がする。「でも 今更"出て行って"なんて言えないわよね...」もうこの際言ったものは私の責任なんだから私が負担して当然だ。


時刻は23時半を少し過ぎた頃だ「私も寝ようっと」私は自分の部屋のベッドに入った。


---後日/神歴1788年12月25日/クローバー(高級住宅地)路地裏,ヘズヴェラの家---


 俺は大きめなあくびをしながら起きた。今は朝の6時半くらいだろうか、階段を降りてリビングに向かう、ヘズヴェラはもう起きているだろうか。


「お、起きた、ノルニスおはよう。」俺の質問に答えるようにしてヘズヴェラが挨拶をしてきた。「あ、おはよう」定型文のように挨拶を返したら、ヘズヴェラは「これ食べて」と言いながら机にタルティーヌ(フランスで主流の朝食)と牛乳を置いた。


 「そうそう、昨日ノルニスが魔獣を倒した話、朝刊に乗ってるよ、ほら”突如現れた謎の青年、魔獣を一撃で討伐する”って」


 マジかよ...「そりゃどうも、てか俺がしたことってそんなに凄いことなのか?」


「そりゃ凄いよ、あの魔獣普通、警官が5分くらいかけて倒すものだし、そもそも記事では突然現れたってとこにフォーカスが当てられてるからそっちの方が話題なんだと思うよ。」


 まぁ名前も明かさないでその場から逃げちまったから考察くらいそこらで飛び交っててもおかしくないか。「そういえばノルニスってこっちに暫くいるんだよね?職場とかは見つかったの?」


 それは今から探すところだ「それがお恥ずかしい話、まだ決まってないんだよな...」多分ヤバいって思われる


 「そんなことだろうと思ったから私から提案があるの。」そう言われ俺はA4サイズの紙を渡された。


「1789年戦士免許取得試験...つまり俺はこれを受ければいいのか?」


「そうそう、免許が取れたら魔獣討伐数や事件解決数なんかに合わせてお金が入ってくるし。」


 なるほど、これはありがたい提案だ、俺は一度フランスの近代剣士になるための試験に合格している。難易度はこれとさほど変わりはしないだろう。


 「でも一つだけ心配なことがあるの。」


「なに?」


何か特殊な事でもしなきゃならないのだろうか。「あなた...魔法使える?」魔法...流石異世界なだけあって何でもありだな。魔法詠唱テストくらいあってもおかしくないか


 「え、いや使ったことなんて一度もない」


「やっぱりそうよね...あなたって物事を覚えるのってすんなり出来る感じ?」


「まぁそれなりには」


「じゃあ私が教えてあげるからついてきて。」


 俺はヘズヴェラについて行くことにした。大体20分くらい歩いたところでとても大きな草原に到着した。


「ここはクローバー草原、この辺りの子供が魔法の練習によく使う場所」


子供...俺は一応18なんだが...


「じゃあここで練習するのか?」


「その通り」


「なるべく分かり易く教えてくれよ」


「りょーかい、じゃあ早速始めよ。」


俺は5時間ほど魔法の学習をした、

どうやらこの世界の魔法はスペル詠唱で発動させるか、脳内詠唱で発動させるかのどっちからしい。


スペル詠唱は習得できればとても簡単に使えるが、脳内詠唱のほうが圧倒的な速度で発動できる。ただ脳内詠唱はとても難易度が高い。


俺は簡単な火、雷の攻撃魔法と回復魔法(擦り傷を治せる程度)だけはスペル詠唱が出来るようになったが、高等医療魔法や攻撃魔法はまだまだ扱えない、どうやら属性ごとに発動するためのコツがいるようだ。


ちなみにヘズヴェラは高等医療魔法の一部(大きな切り傷の治療)なら脳内詠唱ができるそうだ(手持ちのロングスッタフのバフの力もあるが)、すげぇ...


 俺は昼食を挟んでから更に練習した、そうしたらなんとか魔法の武装付与まではスペル詠唱で発動出来るようになった。


「今日はここまでにして明日また練習しよ。」


 ヘズヴェラがそう言った。街の時計台を見ると時刻は17時を回っている。フランスと季節の仕組みが同じなのかわからないが、月日のことも考えればそろそろ日没の時間だ。


「分かった、明日またここでやろう。」


 俺もヘトヘトなので賛成した。


「あ、でも夕食の買い出しに行かなきゃいけないから市場に行ってからね。」


 市場までは少しだけ距離があるので走って行った。そして市場で必要なものの買い物を済ませて、来た道を引き返した。


「なぁ、すげぇ視線を感じるんだが...」


「当たり前でしょ、あんだけのことしたんだし。」


 俺は大きく溜息をついた、これから暫く市場を通る時は注目されるのか...


 「街はクリスマスで賑わってるわね。」そう言うと彼女はとても悲しそうな顔をした。


「そうだな、今頃街の子供たちが幸せそうにしてることだろう。」


「そうね...」彼女はその日それ以上話すことはなかった。今思えば"子供たちが幸せそうにしてる"という発言はその時すべきではない気がする。俺はヘズヴェラの親らしき人物について全く知らない。何らかの理由で離ればなれになってしまったか、あるいは、



 ――もう亡くなってしまったのか―――――



 それは俺だって...

最近、急に寒くなってきましたね。僕はすぐ冬服に衣替えしましたw


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