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027 結界が張られた村

「まあ、文明どころじゃなく魔神グレモスの眷属、魔族と魔物、獣神ライオールの眷属、獣人族と巨獣、龍神ドラゴニクスの眷属、龍人族とドラゴンやワイバーンによって世界は滅茶苦茶になったんだがな」


「うわ、それは酷そうですね……」


「ああ、文献や石碑に書いてある伝承通りなら大地が割れて山が吹き飛んだりしたらしいぞ」


「そ、それじゃあ、人族や動物はどうなったんですか?」


「人族や動物はどんどん隅に追いやられていったらしい。だが、それを不憫に思った神々がいたんだ。サリエラ、お前が知ってる神もその一人だがわかるだろ」


「もしかして精霊神オベリア様ですか?」


「そうだ。精霊神オベリア、そして聖霊神イシュタリア、創造神ガロン、英知神アレス、女神メリディアだ」


「えっ、そんなにいたんですか?」


「他にもいるらしいが、メインはこの神々だ。そして精霊神オベリアはエルフ族と精霊、聖霊神イシュタリアは聖人と聖獣、創造神ガロンはドワーフと宝具を使って人族に味方し、英知神アレスは知識と戦い方を人族に教え、女神メリディアは人族の住む場所に結界を張って安全に暮らせる様にしたんだ。それから長い間、戦いが続いたんだが、途中で獣神ライオールが人族の味方につき、龍神ドラゴニクスは争いを止め龍人族などは人気のない場所に籠もってしまったんだ」


「じゃあ、他の神々対、魔神グレモスって構図になったんですね」


「ああ、だが、魔神グレモスの力は強く、更には悪知恵を働かせて種族間の争いを起こさせ、自分達だけに攻撃が来ないようにさせたんだ。それに味方を増やす為に他種族を誑かして人は闇人に、エルフはダークエルフに変えてしまったんだ」


「えっ?里ではダークエルフはエルフとは全く別の種族だと言われましたよ!」


「まあ、自分達の恥の部分だから言いたくなかったんだろう。それで、闇堕ちした連中が生まれるのを阻止する為に、魔神グレモスと敵対する神々全員で力を使い、味方の種族や人族に加護を授けたんだ。すると、加護を付けた種族は闇堕ちしなくなった……」


 ちなみに今は加護があっても堕ちてしまう者がいたり、自分から禁じられた方法を使ってわざと堕ち、魔神グレモスから闇の力を得る者もいる。


 まあ、これについては滅多にある話ではないからサリエラにはまだ言わなくてもいいだろう。

 それに今話した事がもしかしたら……ということもな。


「……サリエラ、それからもう一つ何かが起きたんだがわかるか?」


「加護に特別な力が現れたんだですよね。私の持っている精霊使いや魔法剣士みたいな」


「そうだ。戦闘系や生産系など多種多様にな。おかげで一番力がなかった人族も魔族相手に戦える力をつける事ができたんだ。しかし、ここで誰も想像していなかった事が起きた」


「な、何ですか?」


「人族に加護や知恵がつくことで神々が介入してくる以前より死ぬ確率が低くなったんだ。すると、獣人より繁殖力が強い人族は人口が爆発的に増えはじめたんだよ。更に知恵をつけた人族の中に魔族並みの悪さをする連中が現れた」


「ああ……エルフは人族などに嫌気がさしてエルフ以外入れない場所をいくつも作って、他の種族と距離を置く様になったんですよね」


「エルフだけじゃなくドワーフも人族が住みにくい地下に逃げ、数が少ない聖人は空に聖界を作って関わりを絶った」


 ちなみにこの領域、世界でよく目にするのは獣人と人族、そして次に他種族の混血で、最後に物好きなエルフやドワーフなどの種族になる。


「なんだか、話を聞いていて神々がした事は失敗なんじゃないのかと思い始めましたよ……」


「まあ、そこで英知神アレスと女神メリディアが良い心を持った者達に秩序と国を作らせ、管理させる事で人族はなんとかまともになったんだ」


「なんとかって部分は気になりますね……」


「言わなくてもわかるだろ」


「そうですね……」


「で、話を戻すが、一致団結した魔族以外の種族は長い時をかけて魔族や悪さをする人族と戦い続けたんだ。その過程で魔物や魔族を倒す事に特化した冒険者ギルドなどができていき、魔物や魔族を倒す効率が上がっていったんだ。これに魔神グレモスは焦り、自分の命を削って神々の干渉力を弱め、更に四人の魔族に絶大な力を分け与え魔王にしたんだ」


「そこからはわかります。三十年以上前の話ですよね。それで魔王は北西南東に別れて中心に向かって進行したんですよね。けれど我らが勇者アレス様に北側と西側の魔王を倒され、南側の魔王は何故か迷宮都市を作り、東側の魔王は強い冒険者や新たな勇者達によって進行を止められ現在に至るわけですね」


「そういう事だな。ちなみに勇者の加護は魔王対策の為に神々が後から研究して特別に作った強力な加護なんだ」


「なるほど!やはり勇者様は凄いんですね!」


「まあ、世間一般で言われている神々に関してはこんな感じだ。どうだ、わかったか?」


「はい、この世界の神々の事が凄くよくわかりましたよ。キリクさん凄く物知りですね!」


「いや、これは基本的知識だぞ。他にも神々は色々やってるんだが知りたい場合は書店に行ってみるといい。なかなか面白いぞ」


「はい!でも、キリクさんに話してもらう方が良いです。凄くわかりやすいですから」


「まあ、機会があればな。とりあえずそろそろ目的地に着くみたいだ」


「あっ、本当ですね!あの山を登って行くとラニ村ですよ」


「ああ、では行こうか」


「はい!」


 その後、俺達はラニ村に繋がっている山道に入っていった。

 それから順調に道を進んでいたのだが、村が見えてきたところで俺はある異変に気づいてしまった。


 結界があるな……。


 俺は目の前に違和感を感じ、サリエラにバレない様にペンデュラムを使うとやはり結界があるとでた。

 まあ、人に害はないみたいだから入ってみるか。

 俺は慎重に結界を通っていく。

 その際、隣りで一緒に歩いていたサリエラが結界に気づくかと思っていたが、何も反応せずについてきた。


 精霊頼みか……。

 これは少し本気で教えないと駄目そうだな。


 俺はサリエラを横目で見ながら溜め息を吐いていると、突然、何かに見られる感覚に襲われる。


 ……例の化け物か?

 

 俺は気づかないフリをしながら、気配を探ってみたのだが残念ながら見つけることができなかった。


 簡単な依頼だと思っていたが、これは厄介な依頼だったかもしれないな……。


 俺がそう思っていると隣りにいたサリエラが警戒をしながら俺に話しかけてきた。


「キリクさん、何かに見られてます」


「どこにいるかわかるか?」


「すみませんがわかりません……。でも、嫌な感じです。あの、精霊に聞くのは駄目ですよね」


「……いや、これは想定外かもしれない。聞けたら聞いてくれないか」


「わかりました。え、そんな……今、気づいたんですけど、この山、結界が張ってありますよ!あっ、だから、私についてる精霊が中に入ってこなかったんだ……」


「精霊が入れない結界か……。そうなると、山の中にいる精霊はどうなっているんだ?サリエラはわかるか?」


「一体だけいましたが、なぜか怯えてて逃げられちゃいました……」


「わかった、中には精霊はいるということか。とりあえず警戒はして行こう」


「はい!」


 俺達はいつでも戦える様、準備をして山道を歩いていく。

 しかしその後は何もなく俺達はラニ村に到着してしまったのだった。


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