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居場所
チビ(青葉)視点だよ
「……。」
「……」
気まずい。喋ることがない。
「ねぇ、先輩?」
「んー?」
「あの人達、変だね。知らない人をいきなり幹部にするんだよ?」
「あー、俺もだから安心しろ。」
「えぇぇ…」
困惑した声を上げるモモ。
こいつも人間らしい所あるんだな。ずっと無表情だから人間じゃないと思ってた。
まぁ、狐耳が生えてる時点で人間じゃないか。
「私…ここにいて良いのかな…今まで居場所なんてなかったし…」
「今日からここがお前の居場所だ。」
「こ、こが…?」
消え入りそうな声でポツリと呟くモモ。
「俺も居場所なんてなかった。腫れ物みたいに扱われて信用出来る人なんていなかった。でも…」
「でも?」
「俺を人として扱ってくれて…性格に合わせて絡んできてくれて…人見知りな俺に居場所をくれたんだ。だからお前も…大丈夫。お前にとってきっと居心地がいい場所になるさ。」
「…そっか。」
狐のお面で顔は見えなかったが声が震えていた。
地面に落ちた水滴は見えないふりをした。
いやぁ、なんか青葉男前だね!あいつ女の子なのに。
男だったらなんかモテそう(小並感)




