囚われの身
国王視点です
…寒さで意識が浮上する。
目を開けても真っ暗。あれ?寝過ぎたか?
でも今寝転がっているのは若草じゃない。冷たい石だ。
なんで…?
まだ寝起きでボンヤリする頭をフル回転させる。手首に重たい何かが付いていて縛られている。ご丁寧に足にも鎖らしきものが付いていて動かせないようになっている。
あぁ、囚われたのか。深く眠りすぎたな。平和ボケしてるな〜自分。
もう少し気を引き締めよう!じゃないと帰ったらゴットとか佳奈に怒られる!
ゴットの尋問室行きだけは嫌だ。
なんて呑気に脳内会議をしていると扉が開いたような音がする。
「起きたか?」
「何がしたいの?」
「情報が欲しい。お前の国の情報を寄越せ。」
「いや、寄越せって言って寄越すアホがいると思う?」
「なら良い。吐かせるまでだ。」
低い男の人の声が響く。耳障りな声だ。
でも逃げられないんだよなー…魔法封じ石があって無理だ。魔法が使えない。
《神の力》も手縛られてちゃ使えないし…
男は部下を呼び、何か小声で何かを伝えている。
地面に横たわったまま私はどうやって逃げるかを必死に考える。自分で逃げないとゴットに怒られる。…抜け出した時点で怒られるのは確定なのだが…
突然肩に痛みが走る。多分ナイフかなんかを刺されたんだと思う。
私は声も上げず、ただじっとしていた。こういうのは反応したら負けなんだ。(経験談)
まあ1時間〜2時間もすれば傷はふさがる。
次から次へとナイフを刺される。
生暖かいものが床に広がっていくのが分かる。これ出血大量でダメになりそう。
ゲスい笑い声が響く。ああ…耳障りだ。
痛みなんてなんともない。でも…好きじゃない。
助けに…きてくれないかなぁ
国王捕まっちゃったねぇ(よくある事)
《神の力》についての説明
国王のみが使える力。神様を呼び出して共に戦う。
使うときは瞳が金色に染まる。
ではまた次回!




