12/225
脱走
青葉視点です
『おい!起きろ!国王が脱走したぞ!』
けたましいサイレン音とゴットマザー様の怒鳴り声が無線機からする。
朝から目覚めは最悪だ。
「…で、国王はどこに?」
『んー…GPS置いていかれたし…分かんない。』
「嘘でしょ…」
無線機の奥からは呆れたようなため息とタイピング音が聞こえる。
…国王仕事しろよ。
「じゃあ、探してきます」
『ん。森の方よろしく。』
「はぁい…」
まだ覚めきっていない目をショボショボとこすりながらベッドから這い出る。
まだ眠っていたかった…早く探してもう一回寝よう…
そう心に決め、手早く着替える。
部屋の窓を開け、飛び立つ。
飛び立つと言っても魔法が使えるわけではない。足の部分をジェット型にしたのだ。
「うわ、森広っ…」
目の前に広がる一面緑。この中から探し出すことはできるのだろうか。
国王仕事嫌になったんでしょうねきっと…
さて、彼女はどこへ行ったのでしょうかね!
次回もお楽しみに!




