表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/21

4話:華の町

 また、夢を見た。

 今度は違う、初めてみる夢だった。

 僕は宙に浮いていて、上から全体を眺めている。

 僕にそっくりな女性が、人の形をした魔物たちに囲まれている。

 どうやら敵同士ではないらしい。

 一人の魔物が彼女の前に進み出た。

 何か言ってる。

 ザワザワして何を言ってるのか聞き取れない。

 女性が何か呟くと目の前の魔物が消えた。

 周りの魔物たちも消え、女性も消え、僕は目覚めた。






 なんだ、まだ夜中か。

 ……いや、ある意味都合がいいかも。

 ティアに見つかったらまずい。

 今のうちに……。


 僕は昨日クロムからもらった服に着替え、荷物と刀を持って家を出た。

 外は閑散とし、冷たい風が渦を巻いて吹きすぎる。

 人の影は見当たらない。

 夜空を見上げると、真円に近い真っ白な月が光を投げかける。

 外壁を越えた僕は、昔父さんがしてくれた話を思い出しながら歩き続けた。


 ……っていうか、ティアほんとについて来なかったね。

 夜中だろうが意地でもついてくると思ってたのに。



 僕は幼き日に父さんがしてくれた話をすべて覚えている。

 父さんは村の外にも仲間や友達がいっぱいいたらしい。

 別に助力を期待しているわけじゃない。

 でも魔王について何か知っているなら、尋ねる意味もあるさ。


 辺境の森を越え、辿り着いた崖からは[華の町翠蓮]が見下ろせる。

 翠蓮の人々は不思議な力を持って生まれてくる。

 どんな力かは人それぞれだが、家系によるものが多い。

 稀に例外もいるらしいけど。

 っていうか、外から来てここに住み着いた人もいるから、無能者も少なくはないはずだ。


 確か翠蓮には撞源という人がいるはずだ。

 もちろん父さんの仲間。

 きっと力になってくれるはず。


 翠蓮の町は結構大きかった。

 入り口近辺は長屋が連なってるけど、そこを抜けると商屋が所狭しと立ち並ぶ。

 ……この格好じゃさすがに目立つよね。

 商人たちが熱心に声をかけてくるけど、僕は『無視しますから。』というオーラをふんだんに放出しながら歩き続けた。

 と、小さな女の子がよそ見しながら駆けてきて、正面からガーランドに勢いよくぶつかった。

 ……軽すぎて逆にひっくり返っちゃったけど(笑)

「大丈夫?怪我はない?」

 女の子を立たせ、汚れを払いながらそう言った。ちょっと涙目だったけど、頷いたから大丈夫だろう。

 可愛いなぁ。

「ねぇ、撞源っていう人のお家知ってる?」

「……うん」

 頷くと、女の子はわき目も振らずに走り出した。

 ついて来いってことかな?

 僕も後ろからついて走り出す。

 ヤバッ、見失いそう……


 立ち止まった女の子にやっと追いついた。

 目の前には何気に大きな家。

 翠蓮の町には場違いな洋式の建物で、薄い緑色の外装は僕の目には優しい。

 最近左目が霞むんだよね……


 あれ、さっきの女の子がいない?

 まだお礼も言ってないのになぁ。ま、いっか。

 玄関の重そうな扉にあるライオンのやつ(ノック)を思いっきり鳴らした。

 たぶん近所迷惑。でもそんなこと気にしないもんね。

 父さんの仲間かぁ、どんな人だろ?

実は辺境の森でいろいろ大変な目にあったりもしてますが、ここでは省略しました。

・・・・面倒だったってのもあるんですけど(笑)

なにより、ガーランドは自分の苦労を他人に見せたくないやつなので。

ガーランドが話す気になったら書きます。たぶん無いでしょうけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ