14話:アクアコート
ハイッやってきました、こちらはアクアコートです。ん〜マイナスイオンたっぷりですね。
ここアクアコートは水の都と呼ばれております。ご覧下さい、街の真ん中には見る者を圧倒する巨大な噴水が堂々とそびえ立っているのが見えますでしょう?その巨大な噴水のそばで子ども達が楽しそうに水遊びをしていますねー。
ここアクアコートは建物のつくりがイリスや翠蓮とは違い、憧源さんの家に近い形になっています。たまに派手な色も目立ちますが。
街中いたる所に水路が張り巡らされており、街の端までたどり着いた水は地下に流れ落ち、地下浄水施設を通った後にまた中央の巨大な噴水の下へ集まるのだそうです。
建物の二階から顔を覗かせる病弱っぽい少女に一瞬気を取られたベルニカは水路の水に勢いよく足を突っ込んでしまった。
「ついてないな…さて、誰を探せばいいんだっけ?」
アクアコートについては、父さんからは何も聞かされていない。確か憧源は、ブラインに聞けって言ってたな。捜してみるか。
とりあえず私は中央の噴水を目指しながら、道行く人に
「ブラインさんという方をご存知ないですか?」と訊ねまくった。
「んー憧源は一発だったのに。ブラインってどんな人なんだろ?」
いつの間にか噴水広場にたどり着いていた。広場では子ども達が元気に遊び回っている。
平和だなぁ。
ふとその子ども達の中に、知ってる顔を見た気がした。あれ?今の…気のせいかな?子ども達の顔を一人一人見てみた。…やっぱり気のせいだ。どの子も知らな…
ドン!
後ろから衝撃を感じた。振り返ると、そこには小さな女の子が尻餅をついているのが見える。前にも似たような展開があったような…。
「大丈夫?怪我は無い?」
女の子を立たせ、汚れを払いながらそう言った。ちょっと涙目だったが、頷いたから大丈夫だろう。
…翠蓮の時と同じこと言ってるぞ。ってことは、あの時の子?あまり覚えてないけど似てるような…でもまさか…。
「ねぇ、ブラインさんって人のお家知ってる?」
「…うん」
頷くと、女の子は脇目も振らずに走り出した。やっぱり。あの時とまったく同じだ。
私はまた、女の子の後ろを着いていく。あぁんもぅ、靴が濡れてるから走りづらい!女の子は一切の迷いも見せずに走り続ける。




