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13話:返事がない。ただのしかばねのようだ。

 私は急いで憧源の家を脱出。

 さすがマッ○。

 スマイルが0円という噂は本当だったのか。

 うん、別に感心するようなことじゃないな。

 でも嘗てスマイルを注文して

「あ、売り切れです…」って言われた人がいるらしいから、これからチャレンジしようとしている勇者(あほ)は気を付けて挑んでくれ。

 私はそんな君を一生応援し続ける。


 若干落ち気味のテンションでアクアコートに向けて歩き出そうとした。

 …呼び止められた。

「おいそこのゴスロリ娘。お前旅の者か?」

 すごいみすぼらしいおじさん…いや、おじいさんかな?



 どっちでもいいけどさ。


 酷い格好だよ?

 髪汚い、顔汚い、服汚い、肌汚い、ズボン汚い、裸足汚い、言葉遣い汚い。

 7冠王(7冠汚)だ。

「ん、私?そうだけど」

 確かに今私はロリ体型で(それでもでるとこはでてる)ゴスロリファッションなのだから否定は出来ない。

 フリフリ付きすぎだ。

 でも初対面でいきなりそんな言い方はないでしょうよ。

「お前旅の扉っつー物を知ってるか?」

 …ドラ○エ?じゃないよね?

 そんな都合のいいものがあるわけ…。

 ベルニカは首を横に振る。

「旅の扉はな、離れた場所にある別の旅の扉にとぶ為の装置じゃ。この付近で妙なものを見ても無闇に近づくなよ。あれは今故障しているらしい。何もないところで不意に目の前に現れたりもするしな。行ったら最後、二度と戻れなくなる」

 …旅の扉って故障するんだ。

 てかもろドラ○エじゃないか。

 そんなのありですか?

 もしこれがゲームだったら…行けって言ってるようなもんだよな。

 まぁ戻れなくなるんじゃしょうがない。

 全部用事を片づけて暇になったら行ってみようか。それにしても、

「その旅の扉って、どこに繋がってるんですか?」

 当然の疑問だろう。

 同じ世界のどこかに繋がってるんなら、どうにかして戻ってくることが出来るはず。

「異世界じゃ」

「異世界!?」

 …戻れないはずだ。

 しかし異世界に旅の扉を作るなんて…普通無理だろ。

 作者め、いったいどういうつもりだ?

「この世界とは違ってかなり技術が進歩したところじゃ。武器も必要無いほどに平和じゃしな。儂も嘗ては向こうへよく行ったものじゃ」

 技術が進歩した…?

 この世界で作れそうにないものが存在しているのは、そういうことか? 「たとえば?」とかいう質問は無しね☆

 向こうの世界から持ってきたから…お、もしかして私の体も元に戻せるのかな?

 もしそうなら行く価値アリだ。

 問題はどうやって戻るか…。

「何故故障したんですか?」

 それがわかれば直すヒントぐらいにはなるはずだ。

「そんなもん、儂ぁ知らん!」

 …だよね〜。

「そう。ありがと、おにーさん♪」

 私のプライドはとうに末期肺ガン患者の肺のように真っ黒く醜くなってしまったので、さっき捨ててきた。

 どうだ、私の乙女パワー!

 おじさんは顔を赤くした。

 更に追撃だ。

 私はおじさんに近づき、上目遣いでこう呟く。

「後で…私とにゃんにゃんしようね♪」

 二筋の赤い滝が盛大に流れ落ちる。

 勢いが凄すぎて赤い水分子が霧のように舞っている。

 さながらエンジェル・フォールだ。

 血液を放出しきったおじさんはちらりと私を見る。

 私がウインクするとおじさんは真っ青になって倒れた。

 うん、すごい威力だ。もしかしたら魔王をも倒す破壊力を秘めているのではなかろうか。

 でもこんなとこで倒れられても迷惑なんだよね。

「おにーさん、起きてよ〜」

 …返事が無い。ただの屍のようだ。

 …否、よく見るとおじさんは薄目を開けている。

 気絶したフリをして何かをずっと見続けている。

 おじさんの視線は…私の、す、スカート…。




 おじさんには本当に屍になってもらいました。

 具体的に何をしたのかは出来れば聞かないでほしい。

 ただ、マジで返事がなくなったことをご報告します。


 はぁ、男ってサイテーだ。

 こんなにも汚い醜い生き物だったとは…元・男としてとても恥ずかしいです…。

「さて、気を取り直して、アクアコートへ行くぞ☆」

 ある意味波乱続きな私の旅。本当に大丈夫だろうか?

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