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恋愛脳っぷり

 杖を軽く良くに振ってみた。

 いきなり大きな炎の塊が出てきて辺りを火の海に変えても困るからだ。

 だが軽く凪ぐように傾けるだけでは、魔法は発動しないものであるらしい。


 こ、こはこ思い切ってと思って私は何でも横にぶんぶん杖を振り回す。

 必死になって振り回す。

 しかしそれでも小さな炎すらも生み出せない。


 そう言えばさっきレイヴンは、古くなって壊れているのでは、と言っていたような。

 だから魔法が発動しないのだろうか?

 そう思ってレイヴンの方を見ると、何故か微笑ましそうに私を見ている。


「あの、レイヴン、これは壊れているのではないでしょうか」

「そうだろうな」

「わ、分かっていたなら止めてくれてもいいじゃないですかぁあああ」

「いや、頑張って杖を振り回しているミキが可愛いのでしばらく見ていようかと」

「……」


 レイヴンがにこりと微笑んだ。

 この人の恋愛脳っぷりに、一瞬、わたしの頬が熱くなるのを感じたが、すぐに止めてくれてもいいのにと思ってしまう。

 だって振り回すだけでもこの杖はその……そこそこ重い。


 金属の塊を振っているような感じではない程度に軽量化が施されているが、それでもそこそこの重さがある。

 それからすぐに次々と、見た目が可愛い杖ばかりが大量に持ってこられた。

 その中には昨日できたばかりのものもあったらしい、のだが。


「あの、全部発動しないのですが」

「……おかしいな。相性によって発動しないのは分かるがこうまで……まさか、何か特殊能力チートが! 調べてみよう」


 そう、レイヴンが言ったのだった。

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