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甘く優しい世界で生きるには  作者: 深/深木
本編(完結済み)
249/262

第二百四十九話

 聖木の元で待っていたピネス殿とヴェルコ殿を回収してアストラと共に森を駆けること、一時間ほど。

 竜の咆哮が聞こえたという知らせによって、先を急ぐ理由が増えた。そのため一刻も早く森を抜けるべく俺とアストラに運ばれたお二人には結構な負担を強いることになったが、彼らが不満を述べることはなく。またエラトマを倒したあとはさしたる問題はなかったため、比較的短時間で森を抜けることができた。

 そうして辿り着いた森の外には、シオンに着いて来た時よりも増えた古の蛇の面々の姿。どうやら先に出てきたアインス達の姿から状況を察して、俺達がすぐに出発できるように準備を整えて待っていたくれたらしい。すぐさまブランと彼に引けを足らぬ駿馬を連れて来てくれたため、俺達はさほど足を止めることなくハンデルに向けて出発した。


 空が白みゆく中、俺とヴェルコ殿を乗せたブランの隣をアストラとフードを深くかぶったピネス殿を乗せた駿馬が疾走する。

 意外なことにアストラは馬に乗れるらしく、しかも俺とブランに着いてこれるほど速かった。時折意味の分からない聞いたことない言語で馬に言葉をかけているし、アストラの魔力が馬を包んでいるようなのでなんらかのスキルか竜独自の乗馬法があるのだろう。機会があれば聞いてみようと思う。

 真横を駆ける竜の王子を横目に、すべてが片付いたあとのお楽しみだなと考えながらブランの手綱を操る。

 ピネス殿達を託し次第、俺はアストラの背に乗ってフォルトレイスに行く予定なので、ブランと共に待機していたアインス達に走り書きを持たせて先に行かせてある。フォルトレイスの先にある戦場に居るムスケ殿達の元に届くにはもうしばらく時間がかかるだろうが、ハンデルの城で待機してるスムバ殿やヘンドラ商会に居るリヒターさん達はすでに受け取っているはずなので、あとはハンデルの国境近くまで一分一秒でも早く走るだけだ。


 レオ先輩方と合流できなかったのは心残りだが……。


 古の蛇の面々によると俺達から一足遅れてシオン達も森を抜けたとのことだったがだいぶ離れた場所に出てしまったようで顔を見ることは叶わなかったが、無事がわかっただけ一安心である。

 最後に聞いた情報だと間もなくシオン達の元にも馬が届くとのことだったので、今日中に彼らもハンデルに到着するし、エルフの里で起こったことの説明はピネス殿達やシオン達に任せておけばいい。

 俺とアストラにはまだやるべきことがある。


 ――心配せずともすぐに会えますよ。


 エラトマの嘲笑うような声が蘇える。

 その顔に浮かんでいた笑みは自嘲しているようであり、俺達を嗤っているようでもあったが、真意を問いかけるべき者はもういない。

 決して口にしたりはしないが、俺はその事実が残念でならなかった。

 エルフの里とハンデルを襲った危機の全貌と竜の国が抱えていた事情は判明したものの、結局エラトマからはたいして情報を得ることができず、俺はマリスが何を求めているのかわからぬままだからだ。

 彼らの糧となる負の感情をたらふく喰らうために人々の争いを望み、企て実行したというのはわかる。腹を満たしたいというのは本能、生きとし生ける命すべてが抱く原始的な欲求なので理解できるのだが、人間だけでなく竜やエルフ、獣人まで巻き込む意味はあったのか、いくら考えてもわからない。

 マリスは優秀だ。ユリアから聞いた話や対峙した感覚からいって能力的にも恵まれているし、地下牢で俺を駒にできないことが判明するなり撤退した姿を思い出すに引き際を心得ている。マジェスタの一件以前にはまったく存在を認知されていなかったということは、陰に潜み続ける忍耐力があり暗躍できる性質であることを示しているし、尾っぽを掴ませないだけ頭が回るということである。ならば、多くの者を巻き込む大規模な企ては討伐される危険性が増すとことなど承知していたはずだ。

 今さら我々の前に姿を現すことに、どんな意味があるのか。

 ユリアから聞いた同族達や故郷の現状からいって、一族の再興を願っているという可能性は低い。ファタリアを滅亡に追い込んだ時のような栄華を望んでいるのならば、もっと他に仲間が居なければ意味がないからな。

 しかしマリスと共に居た同族は、部下とも仲間とも言い難いエラトマただ一人。

 やる気のない者は要らないと考えていたとしても、そうするとユリアを勧誘しなかった理由がわからない。己の欲望を満たすことを優先して人間に紛れていたユリアは仲間として引き込むのに格好の存在だったはず。王太子付きのメイドという立場に居た彼女の利用価値は高い。

 けれどもマリスがユリアを誘うことはなく、それどころか俺の手元に落ちても無反応。彼女から自身の一族の情報が洩れるとわかっていただろうに、口を封じる気配もなかった。

 ゼノスのことはわざわざ奪い返し来たというのに、だ。

 マリスにとって、ユリアとゼノスにはどんな違いあるというのか。

 餌を独り占めするために同族を呼ばなかったという仮定は、成り立たない。大戦の時は一族全員が人に紛れ活動していたとユリアが言っていたので、マリスの腹を満たすにはこれほど大規模な不幸が必要である可能性は薄いからな。

 俺が目障りで仕方なくどうしても消したかった、というわけでもないのだろう。大神殿で見た記憶が事実ならば幼い頃に屠っておけばよかったのだから。出会ってから今に至るまでの時間は決して短くない。俺を殺す機会はいくらでもあったはずだし、駒として取り込めなかったからと言うならばそれこそ警戒されている今は陰に潜み、機を待つべきである。

 しかしマリスはそうしなかった。

 さしたる必要性もないのにこれほど大掛かりな計画を描き、多くの者の目に映り敵として認識されると知りながら実行したその真意はいかに。

 すべては世界を混沌に導くのが魔王の本能だと言うならば、何故今なのか。俺を屠る機会と同様に、これまでもこれから先も実行に移せるタイミングはいくらでもあったはず。今でなければいけない理由に俺が力を得たことが関係しているならば、そもそも何故マリスは聖刀を手に入れるまで仕掛けてこなかったんだ。

 考えれば考えるほど疑問が湧き、マリスが何を求めているのかわからなくなる。 


 お前は、一体何処へ至ろうとしているんだ――?



『ご主人様!』

『こっちです!』


 思考の深みに嵌りそうになっていた俺の目を覚ますかのように、甲高い鳴き声が空気を裂くように響き渡った。

 顔を上げた先には、ハンデルへ使いにやったはずのアインスとツヴァイの姿。

 先程聞こえた台詞から察するに持たせた手紙は無事に渡し終え、それどころか皆が待つ場所まで誘導してくれるようだ。俺をご飯扱いしていた奴らが随分と立派に成長したものである。

 青い翼を軽やかに操り、長く伸びた上尾筒をたなびかせながら身を翻したアインスとツヴァイはブランと並走するように飛ぶと、矢継ぎ早に嘴を開く。


『リヒターさん達がこの先の林の中で馬車を用意して待ってるわ』

『そろそろスムバさんや傭兵さん達もお城の人を連れてこっちに向かってると思うので、迎えに行ってきます』

「わかった。ありがとう」


 礼を述べれば俺達を道案内すべく残ったアインスが前に出て飛び、ツヴァイはスムバ殿達を林に導くために再び空高く舞い上がる。そんなフェニーチェ達の姿に本当に立派に育ったなと目を細めていると、アストラが感心したように呟いた。


「エルフの里でも思ったが竜の気配に微塵も怯えぬとは剛胆なフェニーチェ達だな。それにドイルによく懐いてる」

「ブラン共々俺の自慢の部下だからな。度胸も賢さも一級品だ」


 馬で全力疾走している最中に応えがあったことに驚いたのかそれとも俺が告げた内容が意外だったのか、アストラが目を瞬く。しかしすぐにその顔は、至極愉快と言いたげなものに変わった。


「なるほど。自慢の部下か」

「ああ」

「たしかにお前に相応しい者達だな」


 俺の即答を聞き嬉しそうに鳴いて速度を上げたアインスとブランにアストラはそう言って笑うと、自身が乗る馬になんらかの魔法を重ね掛けて再び真横に並ぶ。次いでピネス殿とヴェルコ殿を己の魔力で包むと、アインスとブランへ呼び掛けた。


「この馬も後ろの人間達も俺が助ける故、気にかける必要はない。主人の命を果たすことに尽力するといい。お前達ならばドイルの望みはわかっておろう?」

『『勿論!』』


 アストラの挑発するような物言いにアインスとブランの声が重なったかと思えば、早送り画像を見ているようだった景色が色づいた線へ変わり、空気抵抗がグッと増す。

 ありがたいが、アインスもブランも張り切り過ぎだ。もはや普通の人間が耐えられる速度じゃない。いくら勇者と聖女の血のお蔭で体は頑丈とはいえ、ラファールの加護がなければ辛いものがあるぞ、これ。

 そんな想いを込めてアストラを軽く睨むも煽った本人は何故か得意げな顔をしており、反省の色はないときた。


「林が見えてきたぞ、ドイル。この調子ならすぐに着く」

「そうか」


 悪びれるどころかものすごい速さで近づいてくる林らしきものに嬉しそうな声を上げるアストラに、ピネス殿とヴェルコ殿が早々に目を閉じて掴まることに集中してくれているのがせめても救いだなと思いつつ。

 俺は来たる衝撃に備えて、深緑色の中に戸惑いなく飛び込むブランの手綱を固く握りしめたのだった。


   ***


「すまん。迷惑をかけた」

「ご無事でなによりです、ピネス様!」


 人気のない林の中に、ピネス殿の無事を確かめて感極まった臣下の声が響く。

 プラタ王が送り出した彼はこの度のいきさつをすべて知っているらしく、先ほどまで俺やアストラにもしきりに感謝していた。


「国に変わりはないか?」

「はい! 城のざわめきを感じ取った一部の商人達から問い合わせがございましたが、プラタ陛下の御尽力によって目に見える異変はございません。民は皆商魂逞しく商いに励んでおりますし、市場も大変活気づいておりました」

「そうか。それはなによりの知らせだな」


 臣下の言葉にゆっくりか細い息を吐き出しながら肩の力を抜いたピネス殿の隣では、ヴェルコ殿がリヒターさん達と共に駆け付けたヘンドラ商会の従業員に怒られている。


「会長ともあろう方が相手を見誤るなんてなにしてんですか! 自慢の【偽りを見抜く瞳】はどうしたんです!?」

「いや、間違いなく嘘の色はなかったんだ。本当に。だから話がまとまったあとはスキルを使って見るのをやめて……恐らくだが、途中までは向こうも商談しか頭になく、商談後の会食中になんらかの変更があったんじゃないかと――」

「言い訳は結構です! 会長も前会長も商売は結果がすべてだと我々に常々仰っていたではありませんか。失敗の理由を説明している暇があったら、此度の損失を埋める方法を考えてくださいよ。会長が急に行方不明になった所為で、ハンデル支店がどれだけ損失を出したと思っているんです。それに上客であるドイル様のお手を煩わせて! マジェスタの本部連中はおろか、ルツェ坊ちゃんになんて報告するつもりですか? 支店長もカンカンですよ!」


 歳のいった従業員の容赦ない叱咤にヴェルコ殿がうっと言葉を詰まらせるが、責任を問う声は止まらなかった。といっても、到着時にヴェルコ殿の姿を目にした途端に馬車の陰で安心したように崩れ落ちた姿を目撃しているので、心配が募りに募ってといった感じなのだろう。

 ヴェルコ殿も従業員口から出る台詞すべてが本心ではないと気が付いているらしく、強く言い返すことはなくどう宥めようか思案しているようなので、問題はなさそうだ。


 ……アインスとブランは大丈夫ではなさそうだがな。


「あんた達がそんなに疲れてるなんて珍しいわね。すごい勢いで駆け込んできてたし、よっぽど過酷だったのね……」

『アインスもブランさんも大丈夫?』

『や、やり切った、わ……』

『ご主人様に、褒めてもらったから、悔いは、ない』


 再会を喜び合っているピネス殿やヴェルコ殿から少し離れた場所で力尽きている一羽と一頭にユリアと合流したツヴァイが話しかけているが、アインスとブランの返答は途切れ途切れでありいまだに呼吸が荒い。

 アストラの挑発に乗った彼らの働きは俺も目を見張るほどだったので、当然といえば当然の結果である。帰ってきたら沢山褒めて甘やかしてやるから、どうかゆっくり休んでくれ。

 そんなことを考えながら、俺はリヒターさんとスムバ殿に向き直る。


「それでは行ってきます。あとでシオンとレオ先輩達もハンデルに到着するでしょうから、彼らの回収とプラタ王への報告はお願いします」

「畏まりました。ヘンドラ商会への対応とレオパルド君達のことはお任せください」

「ハンデルまでの彼らの護衛とプラタ王への報告は俺とペイルに任せてくれ。約束の日まであと一日あるからこっちは問題なく片付く。お前のお蔭だ」


 腰を折ったリヒターさんに続いて胸を叩いたスムバ殿の言葉を目で制止して、俺は口を開いた。その言葉の先をもらうにはまだ早いからな。


「スムバ殿。続きはすべて終わったあとで聞かせてください。まだ行かねばならぬところがありますから」

「そうだな……フォルトレイスのことを頼む」

「勿論」


 そう言って、俺は黒竜となったアストラの背に飛び乗る。

 硬い鱗の上に着地すれば首だけ振り返ったアストラが俺に顔を寄せた為、黄金色の瞳がこれまでで一番大きく見えた。


「もういいのか?」

「ああ。伝えておくべきことは言った。あとはマリスと竜の国を止めるだけだ」

「相わかった」


 返事と共にアストラが立ち上がり、バサリと大きな音を立てて大きな翼を広げて首を伸ばす。

 遠くなった地面へと目を向ければ、リヒターさんやスムバ殿だけではなく、ユリアやブランやアインスやツヴァイ、ピネス殿達やヴェルコ殿達もいつの間にか俺を見上げていた。


「――アギニス公爵殿! エラトマが口走った件については儂に任せてくれ。王家の記録をひっくり返して調べておく!」


 ピネス殿の思わぬ宣言に、あの時一緒だったヴェルコ殿とアストラ以外が怪訝な顔を浮かべる。

 しかし皆の視線を受けてもそれ以上口を開かないピネス殿やヴェルコ殿、それから俺を見て詮索するだけ無駄と悟ったのか誰も問い正すことなく。僅かな静寂のあと、武運を祈る声が聞こえてきた。

 そんな彼らに応える代わりに手を上げて、俺は黒竜の名を呼ぶ。


「アストラ」


 俺の声に応えるように、バサと竜翼が動き出す。

 その力強い羽ばたきに合わせて黒竜の巨体が浮いたかと思えば、皆の姿はみるみるうちに小さくなり、あっと言う間に見えなくなった。

 雲を越えんとするアストラにラファールの加護だけではなく風魔法で身を守り、前を見据えれば真っ青な空が視界一杯に映り、次いで目を焼かれそうな太陽の輝きに目を細める。そうこうしているうちに上昇をやめたアストラが軽く辺りを窺うように首を回したあと、ある方向を見て呟く。


「あっちだな。とばすぞ」

「ああ」


 風が吹き荒ぶ雲の上の世界であって俺の声はちゃんとアストラに届いたらしく、頷くように頭が揺れた。

そしてその直後、雲が猛スピードで後ろに流れる。

 ラファールの加護や己で行使した風魔法それからアストラも守ってくれているのか、先ほどのブランなど目じゃない速度で進んでいるだろう黒竜の背はとても静かだった。


 静寂の中で俺が思い浮かべたのは、一年前に地下牢で対峙したマリスの姿。

 彼奴らの言う【勇者】が聖刀を手にした俺を指すならば、間違いなく【魔王】はマリスを示す言葉。ならば、俺とマリスは再び相見えるのだろう。

 勇者と魔王は必ず巡り会うものらしいからな。

 

 冠を被り損ねた王、か――。


 エラトマはマリスのことをそう称していたが、一体どういう意味なのか。 

 記憶にある彼奴の姿は大神殿で見た映像から随分と成長していたが、俺と再会するまでの間、何処でどのように過ごし、何を見て何を想い生きてきたのか。 

 いくら考えたところでそんなことわかるはずない。

 しかし想いを巡らさずにはいられなかった。

 この感情が勇者と魔王が背負う宿命に起因すると言うのならば、神々は俺達をどこへ誘おうというのか。


 ――すべての答えがわかる時がもうすぐ訪れる。


 そんな確信を胸に、俺はそっと目を閉じた。



 様々な想いを巡らせながら黒竜の背に身を預けることしばし。

 その時はやってきた。

 ピタリと止まった景色と遥か下から噴き上げる肌を焼くような魔力の奔流に俺はゆっくりと立ち上がり、分厚い雲の下に居るだろう存在を見据える。


「ドイル」

「ああ。悪いがここで降ろしてくれ。マリスは俺を呼んでいるみたいだからな」

「否。我も付き合うぞ」


 アストラはそう言って首を横に振ると、大きな黄金色の瞳に俺を映し出す。


「我一人が向かったところで竜はともかく人間達を止めることはできない。それに聖刀を手にしたお前とマリスとやらの行く末も気になるからな。最後までこの目で見届けさせてくれ。無論、どのような結果になろうとエラトマの時のように邪魔立てはしないと約束する。これはお前が背負うべき宿命なのだろう?」


 ここまで言われてしまっては、先に行ってくれとは口にできない。


「ああ。そうだ」

 

 静かに頷きながら再びアストラの背に膝をつけば、「行くぞ」という声と共に黒竜の体が雲の中に沈む。

まるで霧の中を進んでいるかのように視界が白く染まり、何も見えなくなった。

 しかしそれもつかの間。

 肌に纏わりつく霧を吹き飛ばすかのようにアストラが力強く羽ばたけば、パッと雲が晴れて視界が拓ける。色彩の戻った景色の中を真っ逆さまに下降する俺の目を引いたのは、荒野にたった一人で佇む黒だった。

 切り裂かれた雲の隙間から差し込む光に照らされ、こちらをジッと見上げていたマリスの髪と瞳が赤々と輝く。

 

「――来たか。ドイル・フォン・アギニス」

「ああ」


 黒竜の背から飛び降りた俺は一年ぶりに向き合ったマリスを見据え、告げる。


「決着をつけよう。マリス」


 俺を捉えた紅玉は、これまで見たどんな宝石よりも美しかった。





ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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