第1話 転生だ~♪
少年、冴島刹那はあの空間で神の少女、アテナと出会い転生した。そして光となって転生した刹那は気がつくとどこかの家のベッドで寝ていた。ここはどこだと体を起こすと隣に綺麗な銀髪を背中あたりまで伸ばした少女が静かに寝息をたてていた。この少女があの伝説の女神アテナであり、冴島刹那を転生させた神だ。そして刹那はアテナを起こさぬようベッドから出て、部屋を出た。部屋を出た時、腰にリボルバー型の銃がホルダーと共についてるのを確認し思った。
《そっか、俺転生したんだよな》
そして刹那は家の中を調査し始めた。自分の本当の目的を果たすため、彼女に会うために。
「と言うか俺の体は6歳からなのか・・・・。」
自分の体は前世から変わらない事など自分の身の回りの事を確認しながら調査を進めて行くと、一つの部屋が見え、そこからは人の気配がした。そして刹那は躊躇うことなくその部屋に入った。其処には、刹那と同じ位と思われる黒髪の少女が窓に腰掛けながら外を見ていた。刹那は気付かなかったが外は夜らしく星の光が少女の髪に反射してとても美しく見惚れてしまった。そして少女がこちらを向いた時、刹那は分かった。見た目が幼くてもあの優しい瞳と笑顔は間違い無く彼女だった。そして少女は刹那に向かって目に涙を浮かべ喋り掛けた。
「また会えたね。私も君に会いたかったよ?でも少し来るの早くないかな~?」
その瞬間、刹那は少女に抱きついて泣き始めた。
「ごめんなさい・・・・。約束を守れなくてごめんなさい・・・・。」
「いいんだよ。私は君の事見てたよ?最後まで頑張ったね。お墓作ってくれてありがとう。」
少年を抱き返す少女も涙を流し始め、しばらく2人で泣き続けた。
しばらくして2人は泣き止みお互いの再会を喜びながらアテナの眠る部屋へと向かって言った。部屋につき刹那がドアを開けると何かが物凄い勢いで刹那に突撃した。そのまま刹那は床に転んでしまい痛いと思いながら突撃してきた物を見ると、そこには涙を目に浮かべた元女神様が抱きついていた。
「勝手にどこかへ行かないで下さい!凄く怖かったんですからね!?と言うかせめて声掛けて下さいよ!」
銀髪の少女、アテナは刹那の腰にしがみつきながら怖かったと言い始めた。
「悪い悪い、お前の寝顔があまりにも幸せそうでさ。起こさない方がいいかな~と思って。」
刹那はアテナに軽く謝った。アテナは未だに何か言っているがそろそろ落ち着いた方が良いだろう。1人置いてけぼりにされて涙目な奴がいる。
「すいません。取り乱しました。」
あの後、アテナはなんとか落ち着いた。何か頭を撫でたら、顔を赤くしながら止まってくれた。何故かその時、少女が羨ましそうに見ていたのだが前世と元の所為か刹那が気付くことはなかった。そして今、彼らは家のリビングに集まり、現状確認をしている。
「此処は転生した世界の私達の家です。この家は和風の部屋と洋風の部屋に別れて居ます。更にこの家には地下室があり、バトルコートでの訓練の施設や使い魔を手に入れる為の世界へ行くワープゲート、バトルコートを強化する為の工房があります。そして私達はそのバトルコートになる事の出来る人です。まぁバトルコートが本体で人の姿は仮の姿何ですけどね?」
そういった瞬間、アテナと少女の体が光り始め、光が消えたとき少年の前には黒色の宝石が装飾された腕輪と銀色の宝石を装飾したネックレスがあった。そして銀色のネックレスの宝石部分が光るのと同時にそこからアテナの声が聞こえてきた。
「これが私達の普段の姿です。これをスタンバイフォームと言います。そして、戦う時のフォームがスタンダートフォームです。試し私を手に持ってバトルコート、スタンバイと言いながら頭の中で戦う時の服をイメージしてみてください。」
言われた通りにアテナを手に持ちイメージし始める。ある程度イメージができた所でアテナに言われた言葉を言う。
「バトルコート、スタンバイ。」
その瞬間刹那の周りを銀色の光が包んだ。そして光が消えた時、刹那は服装が変わっていた。さっきまではタンスにあったTシャツとGパンをはいていたが、今は黒を基調とし、所々に銀の装飾を施した明治時代の軍服の様なバトルコートに身を包み、黒と銀の軍服の上着を肩に掛け、首の部分だけを止めマントのようになっている。
「良いじゃないですか!決まってますよー!」
アテナが賞賛する。少女の方も宝石部分を光らせながらおぉ~。と誉めてくれているようだ。
「それでは今日は此処までです、もう夜も遅いので明日から詳しい説明と練習に入っていきましょう。バトルコートを解除するときはシャットダウンと言って下さい。その内慣れれば軌道コードを言わないで頭の中で念じるだけで使えるようになります。」
そして刹那は言われた通りにやってアテナを解除した。そしてアテナと少女は人の姿になった。
「最後にあなたの名前を決めないと行けませんね?」
アテナは少女を見て言った。
「出来れば最初の内に決めて欲しかったな~。」
と少女は苦笑した。
「彼女の名前はあなたが決めた方が良いと思いますよ?刹那さん」
俺?急に振られたので驚いた。少女の方を見ると、凄く期待した目で見てきた。そして刹那は彼女の名前を思い着いた。
「お前の名前は、《天川 カグヤ 》だ!」
刹那の言葉に少女は
「言いよその名前!今から私はカグヤ!よろしくね!」
とても満足そうだ。