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歯車を回して

僕がこの世界で生きていること


これ以上に不思議で切なくて嬉しいことがあるだろうか


ねぇ聞いてよ


時々こう思うんだ


もし、僕のお父さんとお母さんが出会っていなかったら


どうなっていたのかな?


もし、おじいちゃんとおばあちゃんが出会っていなかったら


どうなっていたのかな?


もし、もし


そんな風に限りなく思うんだ


考えてもみて欲しい


もしも、僕が生まれなかったら


僕を取り巻く全てがすこしずつずれていくんだよ


もしかしたら、僕が生まれなかったことによって


この先誰かが生まれなくなるかもしれない


僕の存在が、誰かの存在の鍵を握っているんだよ


それは必要とされているってことだよね


僕はこの世界の歯車のひとつで


君もまた歯車のひとつなんだ


ひとつ欠けてしまえば


どんどん狂ってしまうだろう


これは本当に大発見だと思うんだ



だからさ


僕が言いたかったのは


僕が伝えたかったのは


こういうことだったんだ


ずっと心の中で言葉にならずに蠢いていた


どうしてかなぁ


どうしてもっと早く言葉にできなかったんだろう


もし


もっと早く言葉にできていたら


君に伝えることができていれば


こんなに冷たくなってしまった君に会うこともなかった


君は僕の歯車だったのに


僕もきっと君の歯車だったんだろうね


僕が君を早く助けてあげられなかったばかりに


ごめんよ


君が冷たくなってしまったことも


僕の歯車でしかないんだろうか


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