【シン・スクールカースト】ゴジラになろうか【漫才】
ゆっくりめに歩いてマイク前。一人はおかっぱ頭の眼鏡、鈴木花子。もう一人は図体が見事なまでに大きい刈り上げ頭の眼鏡、山田金太郎。どう転んでもキモヲタ男女コンビになりそうだが、コイツらは只のキモヲタコンビではない。お前達を笑わせるのは彼らがキモいからではない。彼らの実力が面白いからだ。昨年王者もふもふ王国の事務所から結成3年目のニューカマー。2人はいう……
漫才王GPとは?
『キモい奴らによるキモい革命』
シン・スクールカースト出陣!!!
「デュフフ、もう終わらせてしまおう」
「どぅふどぅふっ!?」
「デュフフ、シン・スクールカーストよ。宜しく」
「どぅふどぅふどぅふどぅふ~!!」
鈴木が深く一礼して山田が両手をあげて最高の笑顔をかます。
「デュフフフフ、あのさ、私さ、ゴジラになって日本を滅ぼしたいのよね」
「どぅふどぅふっ!?」
「でも、それをこないだ友達に相談したら、やめたほうがいいって数秒単位で説教されて」
「どぅふ~」
「デュフフ、ねぇ? それってどう思う?」
「どぅふん!どぅふふふん!どぅふふふふふん!」
「デュフフ、そう、俺のほうがやってみたくて仕方ない?」
「どぅふどぅふっ!?」
「デュフフ、そう、俺のほうが日本を壊したくて仕方ない?」
「どぅふどぅふどぅふっ!?」
「デュフフ、じゃあゴジラになりなさい。私は最新鋭のF22で瞬殺してあげるから」
「どぅふーん!?」
「デュフフフフ!! ヒュー!! ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!」
鈴木が戦闘機になって人差し指でミサイルを連発する。それに応じるように山田は目を閉じて映画「マトリックス」のようなのけ反るポーズをみせて倒れる。
「デュフフ、こうして世界は終わる」
鈴木が大きく両手を広げて一礼。
「どぅふどぅふ!! どぅふどぅふどぅふどぅふ!!」
倒れた山田が即座に立ち上がる。それと同時に笑い声と歓声と拍手が。
その起きあがりようは驚くほど垂直。ある種の一芸だ。
漫才の為に磨き上げた芸だと山田本人は色んなところで話している。
「デュフフ、何よ? ゴジラがF22に勝つっていうの?」
「どぅふどぅふ!! どぅふどぅふどぅふどぅふどぅふどぅふどぅふどぅふふん!!」
「デュフフフフ、仕方ないわね。そんなに言うなら、お前をF22にしてもいいわよ?」
「どぅふ~!!」
「デュフフ、ズトン、デュフフフ、ズトンズトン、グオー、デュフフフフフ」
「どぅふどぅふ!! どぅ~ん!! どぅふどぅふどぅふどぅふどぅふ!!」
「デュフッ!? かふっ!! ブハッ!! ビチャビチャビチャビチャ……」
「どぅふ?」
「デュフフ……我が命もここまでか。だが、この命、ただでは終わらせぬぞ……!」
「どぅふどぅふ?」
「デュフフ……ありったけの……デュフ……想いをこめて……」
「どぅふどぅふどぅふどぅふ?」
「デュフーーーン!!! はぁあかぁあいこぉおせん!!!」
「どぅふーーーーーーん!!!」
「ドォーーーーーーーン!!!」
ここでの山田の倒れっぷりも見事だが、鈴木の土俵入りポーズの炸裂ぶりも見事。
そして――
「デュフフ、もう罰ゲーム解除でいいよ。デュフフフフン」
やはりここでも失敗しない山田の垂直スタンドアップ。
「はぁ……はぁはぁ……いや、きつい。『どぅふ』だけでお前のワガママには付き合いきれないよ。もういいよ。ありがとうございましたー」
2人揃ってゆっくり一礼。彼らを初めて見るならば、こんな漫才を他にみたことないに決まっているだろう――
∀・)読了ありがとうございました♪♪♪漫才王になろうGP+のエキシビジョンで漫才を書かせていただきました♪♪♪ひたすらくだらない漫才を書きたいって思って書きました(笑)イメージ的には蛙亭の感じとか近いかもしれませんね(僕が大好きですし)(笑)勝手ながら「もふもふ王国」の後輩なんかもイメージしたりしました(笑)2人とも20代なのですが、何故か学生服を着る芸風で山田金太郎は金〇恩にクリソツって設定です(笑)
∀・)本日21時におこなわれる右往左往と喫煙所の頂上決戦!こちらも是非とも読みにきてね!