25話~お仕置きされてました~
ちょいエロ注意回です。忌避感を覚える方はブラウザバック推奨です。
一部加筆修正しました。
「うっ………?」
クレーターの内壁に開けられた大穴。そこに横たえられていたヴァイラナが意識を取り戻し、目を開くと視界には土の天井が見えるのみ。遠くには爆音と魔獣の咆哮が響き渡り、この音と振動で目が覚めたのだろうと察した。
「不覚を取りましたわ……」
風が遮られるクレーターから出た瞬間を狙われた一撃。貫かれた筈の右肩を見ると服こそ損傷したままだが身体の傷は綺麗に完治していた。しかし、ヴァイラナは魔力を大幅に消耗したような気怠さが残っているのを感じ、敵の攻撃が妖精族にとって脅威となる魔力体へ効果を及ぼす物だったのではないかと推測する。もしルルの血を引き、肉体の割合が他の妖精族より多くなかったらこの程度では済まなかっただろう。ヴァイラナは自分の生まれに深く感謝した。当然、自分の身を治してくれた者にも。
「……治してくれたのはミアルかアズミさんだとは思うのですが、皆様はどちらに?無事なのでしょうか?」
気怠さの残る体に力を入れる。兎にも角にも現在の状況がわからず、どうにかして把握したい。ヴァイラナがゆっくりと上体を起こすと、
「んなっ……!?」
目の前の光景に絶句した。
「んっ……んんっ、ぷあっ、みあ、ミアルっ……、もう、大じょっ、んむう!?ふぅっ、ん、んんーーっ!?」
「ん……ちゅ、ふ、れる、ちゅぷっ、駄目、全然だよ。もっと流し込まなきゃ。まだまだ足りないんでしょ?あむっ……ちゅっ、はぷっ」
「んふぁ、はう、う、だ、だめ、また私、……むぷっ!?」
妹が、梓美を襲っている。しかも濃厚に。
梓美を壁に押し付けるようにミアルがのしかかりその体を密着させている。さらに両腕を手の上から押さえつけて動きを封じ、抵抗も覚束ない梓美の口内に舌を差し込み舐り絡ませ、時に吸い上げる。クレーターの外の騒音でかき消されているが、触れ合う二人の口元からはくちゅくちゅぴちゃぴちゃと水音が鳴り、二人の興奮をさらに高めているかのようだ。
(え!?ふ、二人は一体何を!?)
現状が全く理解できず、ヴァイラナは顔を赤くして呆然とその様子を眺めることしかできなかった。もし二人が悪漢に襲われていたのなら満足に動かない体に鞭打ってでも即座に助けに入っただろうが、ミアルが錯乱したにしても襲われている梓美を見れば時折身を捩ってはいるものの目は幸せそうに蕩けているので結局恋人同士が激しく求めあっている様にしか見えず、危機感よりも混乱が勝りどうすればいいのかわからなかったのだ。そんなヴァイラナに気付くことなくミアルは梓美への責めを強めていき、碌に身体を動かせずに口内を蹂躙される梓美はビクビクと体を悶えさせる。
「んむっ、ちゅっ……あぅ、むぅっ!?ふぁ、ミア……っ、むっ、れっ……あっ、ふっ、んっ、んんんんんんんぅーーーーーーーーっ!?」
ミアルのキスが激しさを増していくにつれ、互いの唇の隙間から漏れる梓美の悶える声も大きくなっていく。そしてミアルが一際強く全身を梓美に押し付けながら梓美の舌を絡め取り吸いあげると唇を塞がれくぐもった声と共に力なく投げ出されていた梓美の両足がビクビクと痙攣し、やがて糸が切れたように脱力する。
「あぅ……ん、ちゅっ……ぷぁっ……あっ、ふぁ……はぁっ、はぁ……あぅ」
梓美の脱力に合わせて口づけが緩やかなものに変わっていき、やがてミアルが唇を離すと互いの舌の間に糸が引き、途切れていく。完全に蕩け切って上気する梓美にミアルは妖艶さ混じりに目を細め、耳元で囁く。
「……ふふ、もうとろとろだね。やっぱり可愛いなあ。……独占したいよう。……でもまだまだ、もっとだよ?」
「ふぁ……え?ひゃああ!?あ、やあぁ……ま、ちゅっ、んむぅ!?」
ミアルはぺろりと舌なめずりをすると耳に舌を這わせ、呆けていた梓美の意識を戻させると再び唇を重ねて差し込んだ舌で口内を蹂躙していく。ミアルはそのまま梓美の腰と後頭部に手を回してより体を密着させていく。梓美は抵抗できず、解放され自由になった筈の両腕は力なく垂れ下がり、ミアルの責めにビクビクと体を振るわせるだけだ。
ヴァイラナにはまるで毒を流し込みドロドロに体内を溶かしてすするような蟲の捕食の様にも見えた。
そして先程から蹂躙されているのは梓美の口内だけではなかった。
(魔力が、ものすごい勢いで流し込まれてアズミさんの体内を……っ!?)
妹同様《魔力知覚》が使えるヴァイラナには、ミアルが梓美に触れている部分から魔力を流し込み、同調させて梓美の体内に馴染ませているのが見て取れた。毒というのはあながち間違いでもなく魔力同調に抵抗の無い者なら『魅了』されてもおかしくないレベルである。梓美が激しく体を悶えさせているのはこれも原因の一つであり、体を大きく震わせる度にミアルの魔力が馴染み溶け込んでいく速度は速くなっていく。それがさらに魔力同調時の快楽を高め、より魔力が馴染むという循環を起こす。その循環は加速しながら梓美を口腔内と魔力の双方から責め立てていき、ミアルが再び互いの舌の間に唾液のブリッジを作った頃には既に意識があるのかわからない程に梓美は蕩けきっていた。
「……梓美、もっとしてあげるね?」
ミアルは腰に回していた左手をゆっくりと下に這わせ、スカートの上から尻、太ももと撫でていく。その些細な刺激にすら梓美は体を震わせ、それが愛おしく感じたミアルは軽くその唇を触れ合わせその感触と微かに漏れ出す魔力を《魔力知覚》で味わいながらそのまま梓美のスカートの中に左手を差し込もうとして……
「何しようとしていますのーーーーーーーーっ!?」
「!?-------------っ!!」
ようやく、姉が意識を取り戻していたことに気が付いた。
◇
「---それで、何がどうしてわたくしの傷は治り、目を覚ましたらミアルが梓美を徹底的に犯していたのか教えてくださる?」
現在ミアルは仁王立ちするヴァイラナの前に三角座りさせられていた。なお、梓美は口から魂が抜け出ているかのようにとろとろのぐでんぐでんになっているので横に転がされている。
「待って!お互い大事なところは触れてすら無いし犯してなんか……」
「お黙りなさい!あんな濃厚に絡みながら魔力を流し込んでさらに同調させて自分の魔力に馴染ませるなんてほぼ一緒ですわよ!普通の魔力の調整や供給なんて言い訳は通じませんわよ!意図的にアズミさんが感じるようにしていたのはお見通しですわ!」
そもそも普通の同調ならスキンシップはおろか動きを封じて濃厚なキスなんてしない。ヴァイラナに言い逃れを両断され沈黙したミアルは顔を赤くしながらヴァイラナが奇襲を受け、目覚めるまでの流れを説明した。
ヴァイラナの治癒に取り掛かったミアルは治癒魔法の最中、その傷以上に魔力体に大きなダメージを受けており、さらにヴァイラナの身体を蝕み続けていることに気が付いた。ミアルが使える治癒魔法は肉体を治すものなのでこのままヴァイラナの傷を塞ぐことはできても魔力体への広がるダメージは治すことはできない。ミアルには魔力体の損傷が少しでも広がらないように見た目は癒えた傷口周りから魔力を流し込むことでその進行を遅らせることが限界だった。
その後、梓美が合流。"降神霊機構"の術式の一部を簡略化、応用することで魔力体を癒す魔法を構築したことで後遺症も残さずにヴァイラナを治すことができた。しかし、治療には対象の魔力を用いるためにヴァイラナの魔力は消耗し、傷がもっと深かったり進行が進んでいれば完治できないこともあり得た。
「では、ミアルが傷の進行を遅めていたのは無駄ではなかったのですわね。ありがとう、ミアル。………で、わたくしが目を覚ました時の『あれ』は何だったんですの?」
「うぐぅ……だって、梓美が……」
優しいまなざしから一転、半目で見つめてくるヴァイラナに耳まで赤くしながらもミアルは拗ねたように答える。
「梓美がフィリスの魔力いっぱい同調して取り込んで戻って来たんだもん!フィリスの魔力は必要になるって言いはしてたけど昨日の今日だよ!?同郷の異世界人二人、しかもねーさんにあれだけの傷を負わせた相手だから警戒するのは理解できるけど、それでも気持ちは納得できないよ!というかあの魔力の感じ、絶対フィリスの魔力で気持ち良くなってた!」
梓美は一人で戦っているフィリスに加勢する為に自身に"降神霊機構"を使うつもりだった為、フィリスとの同調時にその魔力を取り込んでいた。一目見てそのことに気が付いたミアルは梓美に問い詰めたい気持ちでいっぱいだったが、フィリスが戦っている相手を聞いて仕方ないことだと理解したが感情は割り切れなかった。取り込むにしても自分が最初でありたかったのだ。その上自分以外の魔力で感じていたとあっては我慢できるはずもなかった。何より、フィリスの魔力を取り込んだということは自分だけではなくフィリスとも親しいという証にもなるのだ。
獣王竜の一件以降、本人は否定していたがフィリスはどことなく梓美を意識している。梓美もフィリスを恋愛感情は無くとも先輩や姉の様には思っているようで二人の仲が何かのきっかけで縮まれば自分との時間が取られてしまったり最悪梓美を奪おうとしてしまうかもしれないという不安がミアルにはあった。
「……それで、せめて自分の場合はより強く印象に残るように、いえ、いっそフィリスさんの時のことが吹き飛ぶくらいのものにしてしまおうと?」
頷くミアル。実際のところ同調やその状態下で相手の魔力に干渉する際には相手が脱力している時がやりやすいのは事実である。そして、同調も魔力を流し込むのも互いに生身で触れ合った方が精度は高まり、皮膚よりも薄い粘膜は魔力の通りがさらに良くなるので、装備を外すわけにはいかない今、少しでも多く魔力を短時間で梓美に送り、同調させるという目的上あの行為は理に適ってはいるのだ。もっとも、理由の大部分はフィリスへの嫉妬と梓美へのお仕置きであることに違いないのだが。
この緊急事態で梓美が殆ど無抵抗にミアルに好き放題されていたのは当然ミアルへの負い目が殆どだが、この利点があったからでもある。ここまでやれるのは梓美とミアルがまだ一線こそ守り通しているものの互いに身体を許し合っているからに他ならない。
「……で、あんな状態になるまでやる必要性は?」
「……無いです」
実は必要な分のミアルが持つ風や水属性の魔力はヴァイラナが目を覚ました時点で殆ど補えていた。そこから先は完全にミアルの暴走である。同調の際にミアルも梓美の状態にあてられてしまい理性が飛びかけていた。
「その……ボクも色々気持ち良くて、梓美が可愛くふにゃふにゃになりながらボクの魔力が染み込んでいくのを見てたらいつもみたいに抑えきれなくて……」
「いえ、そこまで聞いて……って、いつも!?あれはいつものことなんですの!?」
惚気はスルーしようとしたヴァイラナだったが、ミアル達にとってはあれで毎度のことらしくつい食い気味に反応してしまった。食いつかれたミアルは俯きつつも頷く。
「うん……依頼中じゃなくて宿のベッドの上だったらあれくらいはよくするよ……。キスと同調で気持ち良くなってとろとろになっちゃった梓美を今度は身体も----」
「説明しなくていいですわ!?」
随分と濃密な夜を二人は楽しんでいるらしい。これで一線は超えてないとは何の冗談かと疑いそうになるが、そこまでせずとも互いに満足できているのだということでヴァイラナは自己完結した。これ以上考えると自分までおかしな気分になってしまいそうである。ミアルはまだ先程までの熱が残っているらしく、うっかりどんなことを口走るかわかったものではない。ヴァイラナの口からついとばかりにため息がこぼれる。
「妹がこれなのだから、わたくしに伴侶ができた時が怖いですわ……それにしても、これだけ睦まじい、というか濃厚ならばアズミさんの魔力同調が上手な訳ですわね……え!?アズミさん!?」
ヴァイラナが地面に転がっている筈の梓美に視線を向けようとして、その姿が消えていることに気付く。残されているのは一枚の書置き。ミアルが読み上げると、
「『足りない分の魔力をフィリスが壊した精霊の骸と"陽光変換"で補ってくる』……まさかこの空気に耐えられなくなって逃げたなあ!?」
姿や気配を消すのは梓美の得意分野だ。ミアルが問い詰められている間にフィリスの危惧する『やらかし』、その最終段階が始まろうとしていた。
なお、これでミアルの気が済んだとは誰も言っていない。
『面白かった!』
『続きが気になる!』
『もっとバトルを!』
『ミアルと梓美をもっとイチャつかせろ!』
『フィリス頑張れ超頑張れ』
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