初めての機兵バトル
遅れてすみません。
6機の機兵の爆撃は、凄まじい限りだ。残っていた建物は崩れ落ち、大地は吹き飛んでいく。
「何で爆撃されるの?」
聞かずにはいられなかった。だってさ、みんなそう思うでしょ?理由に心当たり無いのにさ。
『おそらくですが、ご主人様をあぶり出そうとしているのでしょう』
冗談じゃない、そんな事で爆撃するような危険な奴は1人しかいないだろう。俺の妹と話していたあの男だろう。
「とにかく、止めないとな。ムーン・ナイトは出せるか?」
『武器は、まだ完成してないので予備の武器を使って下さい。ムーン・ナイトは出撃可能です』
よし、なら行きますか。
準備よし。
「よし、行くぞ!」
『了解。ムーン・ナイト、カタパルトセット・・・完了。パイロット、スタンバイ・・・OK。出撃します』
行きまーす!!
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六里視点
「現在、【プラント6】周辺を爆撃中、依然として反応は見られない」
『先輩ーー!!いいですか?絶対に、何があっても、病院だけは攻撃しないでくださいよ!?」
うーん、私のオペレーターがうるさい。そんぐらいは心得ている。
「まあ、少しぐらいは崩れるかもしれんがな」
『先輩~?本当にやったら本当に許しませんからね!!」
あ~、はいはい。本当にうるさいよ。
「黙っていれば素晴らしい美少女なのに・・・」
『・・・え、何か言いましたか?』
本当に残念な奴だ。
――――ピーピーピーピー!!!!
何?これは!?
「熱源反応有り!しかも、速すぎる!!全員、出てきたら撃ちまくれ!!」
『『『『『『了解!!!!』』』』』』
そして、そいつは現れた。黒と銀の騎士のような機兵。私の本能が『こいつは危険だ』と訴えてくる。なら、やることは一つ。
「総員、攻撃開始!!!!」
6機の機兵の一斉攻撃に耐えられるはずがない。
さぁ、蹂躙劇の始まりだ。
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刀夜視点
「うわっ、いきなり撃ってきやがった!!」
『まあ、あちらからすれば敵を撃つのは当たり前の事かと思いますけどね』
「分かってるよ!!」
まあ、撃たれても平気なんだけどね。
何故なら、隕石が墜ちてきても傷一つ付かないメテオ鉱石を装甲とシールドにたっぷり使っているからだ。ってアイアが言ってた。
「じゃあ、お返しに・・・!!」
背中に付けて置いた銃を構える。
説明しよう。この銃は【GKライフル】。ムーン・ナイトに組み込まれている永久機関【月光炉】のエネルギーをビームにして撃つという物だ。
ギューーーーーン!!!!
早速撃ってみた。そして・・・
「うわー、凄い威力だ。かすっただけのはずなのにな」
俺の見る先には、2機の機兵がビームがかすった所を中心に溶けているのだ。
『カイ!コウヤ!くっ、お前達の死は無駄にしない!!」
イヤ、死んでないけどね。コクピットは外したし。
『全員、近接戦闘に切り替えろ!全員で、2人の敵をうつぞ!!』
と言って、銃をしまって剣を出した。なら、こっちも・・・。
『な、何だあの武器は!?』
『刃、刃が光ってる!?』
こちらが出すのは、俗に言うビームサーベル、正式名称【GKサーベル】。さっきのGKライフルのサーベル版だ。
『『『『二人の敵ーーー!!』』』』
隊長以外が一斉に襲って来たが・・・
「無駄」
たった一言だけ言って、切り捨てる。こちらの方が、圧倒的に切れ味が良い。
「さて、残りはお前だけだが?」
隊長にサーベルを突きつける。でも、返答は・・・
『降参したいが、部下達の事もある。それにお前を野放しにしておくと、仲間が危ない。私の担当のオペレーターは、そこの病院に眠っている兄を待っているんだ。だから、この命に変えても貴様を倒す!!』
あー、その兄っていうの、俺の事だ。
『行くぞ!』
そう言って、繰り出した一撃は今まで見てきた中で、一番良かった。
けどね・・・
「それでも俺には勝てない」
そう言って、俺は手足を一気に切り落とした。
次は、機兵は出ない予定です




