№005
連載5日目第0部終了!
彼が目覚めると、そこはなつかしき神の寝所。
そこにて、最高神たちの出迎えを受けた。
僕の体は小石でも当たろうものなら死んでしまうほど弱っていたらしいので、あのまま落下していたら大変なことになっていただろう。
僕はみんなに感謝する。
回復までの5時間この状態だから久々にみんなと遊んだ。
すると、軍神がこんなことをつぶやいた。
「前から思っていたがお前の戦いの方は闘神に似ているな。それは武闘神術と言って格闘の原点であり、絶えた型だ。現闘神はそれを復活させ、物覚えのいいしっかりとした誰かに教えたらしい。お前の師匠はもしかしたら闘神に認められた奴かもしれないな」
この型を教えてくれたのはじいちゃんだ。じいちゃんが神様の弟子?ありえない。
あの人は強いと感じたものになら何でも挑む戦闘凶だ。
物覚えは悪く、すべてを体に覚えさせ、粗忽ものでばあちゃんに何時も怒られている。
・・・なんだろう。この寂しさは。なんかじいちゃんに、みんなに会いたくなってきた。
「おい、大丈夫か?」
そう声をかけてくれたのはシルフィだ。
僕はいつの間にか僕は涙を流していたらしい。
僕は涙を拭いて、この気持ちを大切にしようと思うのであった。
回復が済み、目が覚めるとそこにはたまりが僕の額のタオルを変えているところだった。
僕達は地球にいたころの小さなころを思い出し、話していると、みんなが戻ってきたようで廊下を走る音が聞こえる。・・・あ、誰か転んだ。
そして全員がそろい、全員から起きてよかったという言葉を聞き終わったところでみんなに帰還の話を切り出す。
期間は予定道理1週間後。他の勇者たちを戻してから返すらしい。
時間は飛ばされたその日の0時になるらしい。
それから僕は各々とそれぞれの時間を過ごした。
そしてシズクから思いがけぬことを言われる。
「私を一緒に連れて行ってください」
僕としては想定外だった。シズクはこの世界に愛着を持っているようだったからだ。
自分の事よりも世界を。あの戦いの中でもそう言う思考を持っていた。
彼女の目に映った信念の火。彼女はまだこの世界に必要だ。
僕はこれを消さないといけないことに頃を痛めながら彼女の説得に望んだ。
1週間後。僕たちの帰る日。…彼女は来なかった。
僕の体が完全回復していた。
そういえば、最高神の加護が魔王(魔帝)の能力に食われて魔神と言う能力にかわっていた。
最高神はこの話を聞いた時、笑顔が引きつっていたけど大丈夫だろうか?
しかし、魔神となったことで完全ではないものの神格を得てしまった。
そのためこれから神として生きていくか聞かれたためきっぱり断っておいた。少し心配だったが、これで最高神は3人の人間に神になることを断られたらしい。
それで慣れていたのかすぐさま最高神は他の6人の高位神と協力して魔神の能力に時間制限を行い、暴走の際の枷とする決まりらしい。
それから僕はシルフィから貸してもらっていた神眼『能力表示』が、神格を得たことにより神心眼『ガイド』なっていたので試しに自分に使った。
これは基本的にシルフィの『能力表示』と変わらないようだが、年齢、出身地などのプロフィール、相手の能力の詳細を知ることなど上位互換と呼べるものだった。
さて、ここからはそんな神心眼で見て新たに得た、又は統合、進化した能力を見ていくとする。
まずは、強化能力『纏』。能力としては神気の使用が可能となる白モード、魔導を外側に出せる黒モード。白と黒の半分くらいの出力になるが両方使える灰色モード。
分かりやすく3種類にしてくれた。
それから通常能力だが、いくつか追加されたものがあった。
・ゲート:魔導によりつくりだした空間とをつなげるもの。これまでとは違い、空間を消すことなくまた、閉じ込めることも可能。ただし、中にものを入れたままの消去、ドアを外から消すことは不可能。(ドアを移動させることはOK)
(現在、個体名(邪神の残り)を異空間にて捕食中)
・起動式紋章:7つの大罪(現在3つ所有)『暴食』『強欲』『傲慢』
暴食:何でも取り込む。美味しくないものを美味しく食べられる。(現在:邪神の残りを捕食中)万物のエネルギー還元可能。
強欲:何でも取り入れることのできる。抵抗力・無効化向上、成長補正。自分の物の名を呼ぶことでを取り寄せることのできる。(現在、邪神の残りより能力を摘出中)
傲慢:言葉に一部状態異常を付与できる。あらゆる状態異常無効化。限界突破。完全主義:能力を常に最大限生かせるようになる。
(現在使用可能な付与:洗脳・恐怖・威圧・安らぎ・強制力・勇気。突破可能時間:5分)
・邪神より取得した能力
邪気操作:邪神より取込みし力。負の感情、オーラを制御できる。(氣力操作に統合中)
一点集中:力を1部に集中させ、効果を上げる。
自由:自分より低位の拘束を強制的に解除できる。
召喚:獣を使役できる。眷属となった者は異次元に収納も可能。(ふさわしい空間でないと死ぬ)また、自分の能力を与えることもできる。
魂介入:他者の魂に入り込むことのできる。抵抗されることもあり、成功確率は低い。
覚醒:強化限界を迎えた肉体の進化に超上昇補正。
偽装:事象を3つまで偽ることができる。偽ることのできる者は所有者の能力によって変わる。
・・・かなりすごい。でもなんか悪役っぽい能力が多すぎる。
僕は何とも言えない気分になりながらも一度神の寝所へと飛ばされた。
そこで0時になるのを待っている間に破壊神と剣神との別れを済ませた。
そう言えば、そこで少し疑問に思っていたことが解けた。剣神にはなぜ名前がないのか?神は適当な名前を自分に着けるそうでせっかくだからつけてほしいと言われた。それではせっかくなので僕の武器である刀をもじって、カナタと着けてあげた。
シルフィさんが絶句して最高神の所へ飛んでいたけど大丈夫かな?
それから僕と玉理は地球へと戻った。
僕は夜も遅いので玉理を彼女のマンションまで連れて行くと分かれ、僕の住んでいる1戸建て帰ってきた。すると家の前には車が1台止まっていた。
これから送るのは、一度は背を向けた存在と向き合い、絆を取り戻すために異世界を救う。そんな、英雄的3世代親子の旅物語である。
ありがとうございました!