つまり変身
もしかしてこれ、首輪の電源オフにしちゃったかな?ヤバイかも。鷹丸先生に怒られる。
僕は首輪をカチャカチャ弄ると、もう一つボタンがあることに気づき、特に何の躊躇もせずにそのボタンを押した。
すると突然、僕から強い衝撃波が発せられ、茂みの周りの木々がガサガサと大きく揺れる。すげーでかいオナラしたみたいだけど断じて違う。
衝撃波が止む。それと同時に僕は自分の身体に異常がないか、色々と見ると緋色に輝くメタルチックなアーマーのようなモノを全身に着込んでいる。
背中を見ると、黒いマントが風で靡いている。これはアーマーというより鎧みたいだ。視界もサングラスをかけたように少し暗いのでフルフェイスのようなヘルメットを装備していると思う。
全体図はどんな見た目かは分からないが、何となく理解した。
あ、これって簡単に言うと日曜の朝のやつみたいだなって。
だけど一応、言わせてもらう。
「なんだこれっ!!?」
なんで急にこんな…。何が起きたの?普通にパワードスーツみたいな?手を見ると、緋色の籠手を身につけており、足にもレガースみたいのをつけている。
まんま中世の騎士の鎧を緋色に染め上げたみたいなモノを着ているようだ。
でもなんだろう。不思議と力が湧いてくる気がする。手をグーパーグーパーして力を入れたり抜いたりを繰り返し、力がさっきと比べて全然違うことを確認する。
「なるほど大体分かった。じゃあ僕がお前の魂を閻魔様の元に送ってやるよ」
まっすぐとモスマンを指差した後、すぐ足に力を入れてモスマンに向かって飛びかかる。