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明日、僕は君を忘れるらしい  作者: les.
ストーリー
5/15

5話 僕が知らない、あの日のその坂

多分ごっちゃになります、、俺もやばいです

les.本人が白雪澪と似ている少女を描き間違える可能性あります笑

春だった。


 桜は、もう散り始めていた。



 神崎陽斗は、いつものように大学へ向かっていた。



 特に理由もなく。



 ただ、少しだけ胸が重い。



 何かを忘れているような感覚。



 でも、それが何かは分からない。



「神崎」



 後ろから、声がかかる。



 振り返ると、同じ講義の友人だった。



「ちょっといいか」



 いつもより、少しだけ真剣な顔。



「……なに?」



「お前さ、“白雪澪”って知ってるか」



 その名前を聞いた瞬間。



 胸が、強く締め付けられる。



「……誰、それ」



 口では、そう答えた。



 でも。



 心が、否定している。



「……そっか」



 友人は、少しだけ目を伏せる。



「いや、なんでもないならいい」



 そう言いかけて――



 やっぱり、やめた。



「いや、よくないな」



 決意したように、顔を上げる。



「あいつさ」



 一瞬、言葉を選ぶ。



「……この前、倒れて救急搬送された」



 世界が、止まる。



「は……?」



 意味が、理解できない。



「病気らしくてさ。ずっと入院してたみたいで」



 言葉が、遠く聞こえる。



「で、その日だけ外出許可もらってて――」



 心臓が、強く鳴る。



「……多分、お前に会いに行ってた」



 呼吸が、止まる。



「なんで……俺に」



「知らねえよ。でも」



 少しだけ、真剣な目で。



「名前、ずっと言ってたらしいぞ」



 ――陽斗。



 頭の奥で、何かが弾ける。



 桜。


 笑顔。


 温もり。



 断片だけが、浮かぶ。



「……今、どこにいる」



 気づけば、そう聞いていた。



「○○病院」



 答えを聞いた瞬間。



 体が、動いていた。




 病院の廊下は、静かだった。



 足音だけが響く。



 胸が、うるさい。



 理由は分からないのに。



 なぜか、怖い。



 扉の前で、立ち止まる。



 手が、少し震える。



 ノックをして。



 開ける。




 白い部屋。



 ベッドの上に、少女がいた。



 目を閉じている。



 静かに、呼吸をしている。




 その姿を見た瞬間。



 涙が、こぼれた。



「……なんで」



 理由が分からない。



 でも、止まらない。



 ベッドの横に立つ。



 手を、伸ばす。



 触れていいのか分からない。



 それでも。



 そっと、手を取る。



 温かい。



 生きている。




 そのとき。



 少女の指が、わずかに動いた。



「……ん……」



 ゆっくりと、目が開く。



 視線が、こちらを捉える。



 数秒。



 ただ、見つめ合う。




「……誰」



 静かな声だった。




 胸が、強く痛む。




 当然だ。



 覚えているはずがない。




 それでも。




「……神崎陽斗」



 名乗る。




 少女は、少しだけ考えるように目を細めて。




「……そっか」



 小さく、頷く。




「初めまして、だね」




 その言葉で。



 すべてが、繋がる。




 “もう一度、はじめる”




 涙が、こぼれる。




「……うん」



 笑う。



 うまく笑えているか分からない。




「初めまして」




 少女も、少しだけ笑う。




 その笑顔は。



 どこか懐かしくて。



 でも。



 ちゃんと“今”のものだった。




 風が吹く。



 窓の外で、桜が散る。




 それは、終わりじゃなくて。




 新しい始まりだった。


一番悲しいやつだよね、、うん

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