オオカミ少女と少年
オオカミの女の子と人間の男の子のお話です!
1度だけ視点が変わる所があります!
「アオォォォォォォォン」
ある10歳の満月の日、僕は出会ってしまった。
オオカミ少女のミカーミルと…………
●●●
僕は、ユカーク・クーショ。
クーショ伯爵家の三男だ
特になんの取り柄も無い。勉強も普通。剣術も普通。
魔術は人より少し魔力量が多いいってくらいしか取り柄という取り柄が無い
メイドが朝食の時間だと呼びに来た
「はぁ…朝食の時間か…」
僕は、両親からも兄弟からもなんとも思われていない空気みたいなもの
だから淡々と朝食を食べ、食べ終わったらいつも通り家庭教師から勉強を教わり、剣術も教わる
魔術だけは魔力量が多いいからと少し教わる時間が長い
ただそれだけを繰り返すだけの日々
●●●
ある日のこと、いつも通り部屋で寝ようとしていた時
「アオォォン」
オオカミみたいな鳴き声が聞こえた
「アオォォォォォォォン」
今日は、満月がとても綺麗な日だった
そして月明かりに照らされた木の上に、立っている長い黒髪で白いワンピースを着た少女がいた
「え…? 女の子が木の上に立って…いる!?」
僕は咄嗟にブランケットを羽織り、家の人にバレたら大変だからバルコニーから魔術を使って飛び降り、走って少女の元へ行った
●●●
僕が木の上に立っている少女の元まで行ってもまだそこに少女はいた
「ねー! 君! そんな所にいたら危ないよー!?」
木の上の少女に聞こえるように僕が出せる最大の声を出して伝えた
その少女はその声に気づいたらしく僕の方をじっと見つめたあと木の下まで降りてきた
―― 落ちて来たとは違うし、魔術を使った素振りも無かった…? 木の上から綺麗に木の下まで降りてきた…? どうやったんだ…? この子何者…?
その少女は降りてきてからも数分僕のことをじーっと眺めていた
そしてその少女は僕に向かってとんでもないことを言ってきた
「ねぇ君、私の旦那さんになって?」
「………………はい?」
「私は、オオカミ族の子。 名前はミカーミルよろしくね」
少女…もといミカーミルは自己紹介をしてきた
僕はまだ了承した覚えは無いのだが…
「え、えっと…ミカーミル…さん? どうして僕なんかにそんな事を…?」
「んー、率直に言うと顔がタイプかな。 後、私に危ないって注意してくれたことにときめいちゃったからかな…?」
「で、でも僕まだ10歳ですし…もし本当になったとしても両親が僕なんかの話聞いてくれるわけが…」
「えっ! 君10歳なの!? 同い年じゃん! なんだそれなら問題ないでしょ?」
ミカーミルは急にテンション上がった様に言ってきた
―― あっ…ミカーミルさんって同い年だったんだ…
僕は同い年と言うのに驚きながらも何故問題無いか聞いてみた
「あの質問なのですが、何故同い年なら大丈夫なんですか…?」
「あれ? 知らないの? 同い年の他種族、同種族同士が成人したら契約して結婚するはっなっしっ」
「でもほとんどあれって同種族同士がするものじゃないんですか? 他種族同士で契約する人見たことありませんけど…?」
「昔、本で読んだ逸話に書いてあったんだけど、昔は他種族同士で契約してる人達の方が多かったらしいよ?」
僕は勉強もそこそこやっていた方だと思っていたのだがまだまだ知識が足りないらしい…
「そういえば旦那さまの名前聞いてなかった! 教えてっ♡」
可愛らしく両手を重ねて頬に手をくっつけてお願いポーズをしている。ついでにウインクも。
仕方なく僕は名乗った
「僕の名前はユカーク・クーショ。 後まだ契約するなんて了承してな…」
僕の言葉を遮ってミカーミルは話し始めた
「ユカーク…か…素敵なお名前! 改めてよろしくね、旦那さま!」
「まだ、旦那と決まった訳では…」
こうしてミカーミルと出会って僕の日常は変化していったのだった
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僕は了承はしていないのだが何故か満月の日に、出会った木の下で会う約束をしてしまった
「はぁ…どうしてこうなった…」
「旦那さま〜♪ 旦那さま〜♪ こんばんは〜♪」
ミカーミルは謎の歌を歌いながらスキップしていつもやってきて僕に抱きついてくる
僕より少し背が高いからって弟みたいに扱われるのはなんだか悔しい気もする
「ねぇ、ミカーミルさんずっと疑問に思ってたんだけどさ…」
「ん? なんか疑問に思うことでもあった?」
「なんで僕なの…? なんの取り柄もない僕なんかになんで契約の話なんかしたの…? 僕じゃなくても良い人なんていくらでもいたんじゃない…?」
「んー、まーね、良い人なら他にもいたと思うよ? でも私は、ユカークくんを選ぶ! もうユカークくんじゃなきゃ嫌なんだっ! 私はそれくらい旦那さまが大好きだよ♡」
ミカーミルは両手でハートを作り目の所まで持っていき僕を見た
「で、でも僕は魔力量がただ多いいだけの普通の人で…」
「じゃあさっ旦那さま! 私の為に頑張ってよっ! 私と契約する為に! そうして自分に自信が持てたら私と契約する約束ちゃんとしてくれる…?」
ミカーミルは上目遣いに僕のことを見てきた
―― そんなに言われちゃぁ…仕方ないなぁ…
「はー仕方ないなーミカーミルがどーーーしても僕と契約したいなら頑張ってあげるから、応援しててよね」
僕は恥ずかしくなってそっぽを向いてしまった
ミカーミルはニッコニコの笑顔で「応援する!」「なにか出来る事があるなら手伝う!」と元気よく言っていた
●●●
それから数年、僕はミカーミルとの約束のため自分に自信がつくように勉強、剣術、魔術を今までの10倍以上頑張ってやった
気づいた頃にはもう家族から空気として扱われることは無くなっていた
そして満月のミカーミルとの約束の日が来た
「よし、今日までに間に合って良かった…」
ある物を今日までにミカーミルに渡す為、念入りに準備して、いつも通り木の下で待っていた
そしてミカーミルがやってきた
「おーい! ミルー! 今日は随分遅かったね?」
「あっユカ…えっと、うん…色々あって…」
僕たちは名前を愛称で呼ぶようになった
それにしてもなんだか今日のミカーミルの様子がおかしい
何かあったのだろうか
「ミル…? 何かあった?」
僕はそっとミカーミルの頬にそっと手を置いた
「あっえっと…何でもないの…何でも…」
ミカーミルは何でもないと言うがどんどん顔色悪くなっていく
「顔色も悪いし今日はもう帰った方がいいんじゃ…」
「それは絶対やだ!! あんな家に帰りたく無い!!」
急に大声を出して抱きついてきたミカーミルに驚いたがやはり何かあったみたいだ
「ミル。 素直に話して? 僕は君を今更嫌いになったりしないから」
数年たった今では僕もミカーミルに惹かれていた
だから勇気をくれたミカーミルに僕もなにか力になりたいと思った
そうしたらミカーミルはポロポロと泣き出し、話し始めた
「へぅっ…実はね、もうすぐ契約の儀があるでしょ? それで両親がね、政治?のなんかの為に契約しなくちゃいけないって… 私がその…ショックで名前をちゃんと聞いてなくて覚えて無いんだけど、何とかって人と契約しろって言われて… それで、私はもう、契約するって約束してる人がいるって言ったんだけど…どんな馬の骨か分からない人間なんかダメだーって言われて…ううっ…逃げ出して来たらこんな時間に…うっ…」
こんな事を聞いたら放っておけ無くてつい抱きしめてしまった
「話してくれてありがとう。 …じゃあミルの両親に僕挨拶に行こうか?」
「え…で、でも、ユカも日中だと予定あるでしょ…?」
「ミルより優先する物なんて無いよ、そのかわり僕の両親にも紹介させて?」
僕がそう言った途端顔がポッと赤くなった
とても可愛い
「あ、後ね…まだあって…私満月の日しか人間の姿に慣れないの…いつも満月の日にあっていたのはそういう理由から。 満月じゃない日はオオカミの耳と尻尾がはえてるの。 見せるのが恥ずかしくて…満月の日だけなのもある…。」
「……………………だよ」
「へ?」
「なんだよ…………絶対可愛いじゃん!! なんで見せてくれないんだよ!!」
僕が大声を出して言ったらミカーミルは目を点にしてびっくりしている
「…え? そこ…?」
「どう考えてもそこだろー! ちょー見たいんだけど!? この可愛いミルに耳と尻尾があるんだろ!? もっと可愛いに決まってるじゃんかー! もっと早く知りたかったー!」
ミカーミルは僕の発言に呆然としながら、そんな反応されると思っていなかったのか照れている
「あっそうそう渡しそびれる所だった」
僕はポケットからゴソゴソとこの日に用意していた物を取り出しその場に膝まづいた
「ミカーミル。 契約前だけど契約前に君を取られてはたまらない。 だからお互いのイニシャルの入った指輪を用意したんだ。 後、さっき言ってた何とかさんと契約なんて絶対にさせない。 この指輪は牽制の意味もある。 ミルは僕の物だから誰にも渡さ無いよ」
「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
ミカーミルは声にならない声を出して恥ずかしいやら嬉しいやら色んな感情が籠った顔をしている
「受け取って貰えますか…?」
「…はい。 喜んで…っ!」
ミカーミルは瞳に少し涙を浮かべたまま万遍の笑みで僕から指輪を受け取った
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次の日、ミカーミルとオオカミ族の住む街の門で待ち合わせをしていた
家族には僕が帰って来たら紹介したい人がいるとだけ言って出かけてきた
それにしてもオオカミ族の住む街にあまり人間は寄り付かないからか街の人が僕がいるのを物珍しそうに見ている
そうして待っていたら街の方から門に向かって走ってくる音が聞こえた
「お、お待たせっ!! 支度してたら遅くなっちゃった!!」
「………………」
いつもと違う日中に耳と尻尾のはえたミカーミルを見て僕は呆然と立ち尽くしてしまった
「え、えっと…ユカ…? どうかした…??」
ミカーミルが心配そうにこちらを覗き込んでいる
僕はハッと我に返った
「あっご、ごめん想像してたよりあまりにも耳と尻尾があるミル可愛すぎて見とれてた。 いつも可愛いけどやっぱりもっと可愛いね」
ニコニコして言うとミカーミルの顔が見る見るうちに赤くなっていく。可愛い。
「そっそんなことより家行くよっ! 今両親に家で待ってて貰ってるから…!」
ミカーミルは恥ずかしそうにそっぽを向きながら家までの道を案内してくれた
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「わ…わぁ…家でかぁ…」
僕はミカーミルの家に到着して見上げていた…
「あっ…これも言い忘れてたんだけど…私オオカミ族の族長の娘なんだぁ…」
「えっ!? そうなの…? それ1番最初に言うことじゃない…?」
「まーまー最初に言ったら遠慮しちゃうじゃん? ここまで来たんだし今更無しはダメだからね?」
ミカーミルはウインクして言った
僕はわざとらしくはーっと大きなため息をついて言った
「今更無しなんて言えるほど僕の愛は薄く無いです〜! てか、だから政治的な関係で契約しなきゃいけないみたいな話になってたのか…ようやく理解した…」
「まっそんな事より! ささっ入って入って〜」
そうしてミカーミルの家に招かれ、ミカーミルの両親がいる部屋まで案内された
「…君か…ミカーミルをたぶらかした奴は!」
部屋に入った直後にミカーミルの父、オリバーに怒鳴られた
「ぼ、僕はたぶらかしてなんか…」
「こんな可愛いミカーミルに貴様なんぞに合わんわ! どうしてもミカーミルが良いなら私と剣で戦うがいい」
オリバーはどうせ出来ないだろうと僕のことを「フンッ」と鼻で笑った
―― 僕が受けないとでも?
「はい。 ミルをかけた戦い受けて立ちましょう」
ミカーミルは「ヘッ?」と素っ頓狂な声をあげて赤くなっていた
「それじゃあ中庭でやる。 少しぐらいなら戦うスペースがあったはずだから大丈夫なはずだ。」
オリバーは家の使用人に色々と指示を出していた。
「ミカーミルのお義父さん。 僕が勝ったらミカーミルとの契約、認めてくれるんですよね…?」
「お前にお父さんと言われる筋合いは無いが…まあ認めてやる。 私に勝てたらだけどな」
人間だからオオカミ族には勝てないだろうとタカをくくっているらしい
―― 僕、ちゃんと勝ったらめっちゃかっこよくね? なんだかさっきよりやる気が出てきた気がする
そうこうしているうちに準備が出来たらしい
僕とオリバーは向かい合い剣を構える
少し離れた場所からミカーミルとミカーミルの母、ミュリカが見ている
なんだかミュリカは見ているのがとても楽しそうだ
「それでは試合を始めます!」
僕は、合図と共にオリバーに向かって真っ直ぐに走り出した
そしてオリバーの剣と何度かぶつかり合い キンッガキンッ と言うドスのきいた音がしていた
「どうした? そんなものか!? お前のそんな攻撃じゃ私には勝てないぞ!」
そんな僕を挑発するような事を言ってきた
僕はルールの説明を受けた時使用禁止とは言われなかったので魔術を使い少し剣に付与をして、またオリバーの元へ走り出した
「な、何…!? 魔術剣だと…!?」
「これなら勝てますかねっ…!!」
剣と剣がぶつかり、オリバーの剣が砕けた
「な、な…!? け、剣が…!? 何故お前がこんなことを…! 魔術剣でも普通はこんなことにはならないぞ…!?」
オリバーは動揺をしていた
それはそうだ普通の魔術剣ならね
僕は普通の人より魔力量が多いいから普通の人の10倍ぐらいで付与される
試合を見ていたミカーミルが「ユカーーーー!!」と叫びながら抱き着いてきた
「お父様! これはもうユカの勝ちですよね!? よね!?」
「う、うむ…私に勝てたらと約束してしまったからな…良かろう。 ユカーク・クーショ。 お前をミカーミルと契約する事を許してやる」
ミカーミルは認めて貰えてとても嬉しそうにはしゃいだ
これでミカーミルの方は一件落着したので次は僕の家族に挨拶に行かなくては
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「はーいとーちゃーく! ここが僕のお家ね〜」
ミカーミルの両親に挨拶に行ったのでついでに今日、僕の家族にも挨拶を済ませてしまおうとミカーミルをクーショ伯爵家へ招待した
両親には出かける前に夕食前に話があると言ってあるので応接室で待ってくれているだろう
玄関に入ると執事が応接室に両親が待っていると教えてくれたのでミカーミルを応接室まで案内した
「失礼します。 お母様、お父様、ただいま戻りました。 お忙しい中お時間を取って頂きありがとうございます。」
僕はお辞儀をしてから部屋へ入った
そして単刀直入にミカーミルの紹介をした
「お母様、お父様、本日は契約の儀で契約を約束している方のご紹介をしたいと思いお時間を取って頂きました。」
「は、初めまして…! オオカミ族、族長の娘。 ミカーミルです…! よろしくお願い致します。」
ミカーミルは緊張気味に僕の両親へ挨拶をした
「あら…そういえばもうすぐ契約の儀でしたわね。 ユカークがたまに夜いなくなっていたのは貴方と会うためだったのね〜 よろしくお願いね、ミカーミルちゃん」
母は受け入れてくれたみたいだが聞き捨てならない事を言っていた
「な…え!? なんで夜抜け出していたこと知っているのですか…!? バレないようにしてたのに…」
「知らなかったのか? みんなたまに夜いないことなど知っていたぞ?」
「え!?」
なんて事だ…みんな抜け出していた事バレていたなんて…
「ミカーミルちゃんの親御さんは了承してくれたのかしら〜? 今日そちらのご両親に挨拶に行っていたのでしょう?」
す、全て両親にバレている…何も話していなかったのに…
「は、はい。 私がミルの父と剣で対決し、勝利して認めて頂きました。」
「あら、そうなのね。 なら私達は何も言うこと無いわ〜 ね? 旦那様?」
「ああ、好きにしたまえ」
僕の両親からはあっさりと認めて貰えた
ミカーミルは夕食を一緒に食べないかと誘われていたが夕食はもう家で用意されているらしく断っていた
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あの両親に挨拶をした日から数日が経ち契約の儀の日がようやく来た
私はユカに可愛いと言って貰いたかったので今日は気合いを入れて準備をした
契約の儀は特にドレスコード的なものは無いので基本みんな自由な格好らしい
「ふぅ…会場に着いたわね…」
―― な、なんだかこれからユカと契約するのだと思うと、とても緊張してきたわ… ユカはもう来ているかしら…?
私はユカを探すべく会場へ入った
会場には既に沢山の人がいた
恋人らしい人達が沢山いる
その中からキョロキョロとユカを探していると不意に声をかけてきた人がいた
「やぁ、こんにちは。 ミカーミル嬢。 私の事を探していたのかな? 今日は僕達の契約の儀をするめでたい日だからね!」
私は固まってしまった…
―― え…誰でしたっけ……………
「あっ…ルセ・ジヨルサ…さん? え、でも貴方との契約をするのは無くなったはずでは…???」
「何を言っているんだね? 私と君は今日契約をするのだよ!!!!」
私達が揉めていると周りに野次馬ができていた
私がその場から離れようとしたらルセに腕を掴まれそうと思ったら、後ろから抱きしめられた
「俺の女に何しようとしてんだ。 汚い手で触んじゃねぇよ。」
ユカが聞いた事も無いような怒った声でルセに睨みながら言っていた
「ユ、ユカ…!? ど、どうして…」
「会場に着いてミルを探していたら、このクソ男にミルが絡まれていたから咄嗟に… 怖かったよね? 大丈夫だった? 何もされてない?」
私はユカに頭を撫でられながらそう聞かれた
なんだかルセが怖かったのとユカが助けてくれて嬉しかった感情が混ざってユカに抱きしめ返した
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会場に着いたらミルが変な男に絡まれていてびっくりした
後々ミカーミルから事情を聞いたら、ルセ・ジヨルサと言うミカーミルが両親に言われていた契約する予定だった奴らしい
そうこうしているうちにミカーミルと僕の契約の儀の番が来た
「き、緊張する…」
「僕はこの契約をしたらミルを他の人に取られる心配をもうしなくて済むけどね」
ミカーミルはポッと顔が赤くなった
常々思っていたが僕の何気ない一言で赤くなってしまうミカーミルが可愛すぎて心配になる
「さっ行こうか。 僕の可愛い契約者さま?」
「え、ええ! ど、どんとこい…!!」
「はははっ そんな戦に挑むみたいなっ そんなに緊張しなくても僕らの未来のためなんだから幸せそうにしてなきゃね」
そうして僕とミカーミルの契約は何事も無く終わった
ちなみにルセとか言う奴は会場からつまみ出されて誰とも契約ができずに終わったらしい
ミルに手を出したんだから自業自得だ、苦しみやがれ
そんなふうにその日は終わった
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そして数年の月日は経ち、ようやく本日はミカーミルと僕の結婚式の日が来た
「よ、ようやくこの日がやってきたわね…長かったわ…」
「そうだね。 初対面でミルに旦那さんになってって言われた時はびっくりしたなぁ…」
「あ、あははぁ… あの時は、ね? 一目惚れしちゃったと言いますか…なんというか…まぁ! そんな感じでぇ…!!!」
ミカーミルは顔を真っ赤にしながら必死に言い訳をしていた
そんなミカーミルが可愛くてついつい頭を撫で撫でしてしまった
「僕のお嫁さんは今日もとっても可愛いなぁ…」
「んな…!?」
素っ頓狂な声を上げ「もう!もう!」と言いながら僕をポカポカ叩いている、とても可愛い
そうこうミカーミルと戯れあっていたら式の準備が出来たらしく僕たちはそれぞれ別の入場場所へ案内された
僕が扉の前に着くと『花婿様の入場です!』と会場から聞こえてきた
扉が開き中に入ると思っていた以上の人が来ており驚いてしまったがそこで立ち止まっているわけにはいかないので、祭壇まで歩いた
その少し後にミカーミルが到着したらしく『それでは! お待ちかねの花嫁様の入場です!』と会場に響き渡った
さっきもミカーミルのウエディング姿をまじかで見ていたのに入場の姿を見たらさっきよりもキラキラして見えた
ミカーミルも祭壇へ上がって来ると2人が揃ったのを確認して神父様が誓の言葉を言った
最後に僕とミカーミルは誓のキスをして式は終わった
「ふー…今日は疲れたわね〜」
「うん、そうだね。 まだ10歳だった頃の僕のあの日の行動がこんな幸せな未来に繋がるなんて思わなかったな」
「そうね…私もあの時ユカが来てくれ無かったら今頃あのルセとか言う奴と結婚させられていたかと思うと最悪だわ…」
「また来ても僕がミルに一生近づけられないようにして置くから心配無いよ」
「もう…ありがとうね。 ユカも気おつけてよ?」
「うん。 これからもよろしくね」
「こちらこそ!」
僕とミカーミルの幸せな未来はこれからも続く――
読んでくださりありがとうございました!




