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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

三度目シリーズ

芋女と呼ばれて三年。離縁を夫に申し渡された伯爵夫人の次の手は

作者:鈴白理人
「お前とは離縁だ!俺はこのジゼルと再婚しようと思っている。とっくの昔に我が領地も立て直したし、こうなったらお前のような芋女の顔など見たくもないからな」
 愛人の腰を引き寄せながら、フラナド伯爵は自らの妻に冷たく言い放った。

 落ちぶれていたフラナド伯爵家は、三年前に嫁してきた現伯爵夫人の領地経営のもと、右肩上がりに持ち直した。
 その伯爵夫人こそ、離縁をまさに今言い渡されているメリアーナである。
 過去の離縁まで指摘され、"芋女"、"みすぼらしい"、"実家が太いだけで何の長所も無い"と夫は言う。
「確かにわたくしは二度ほど侯爵家に出戻ってはいますけれど……」

 名を消されて飼い殺しか、それとも毒殺か。妻のままだと起こりうる未来。離婚証明書に国王陛下の印璽を頂いて初めて離婚が成立する。
 離婚証明書が王都に到達するまでの五日間、三年間尽くしてくれた使用人たちと共に、実家への出戻り帰還劇が幕を開ける──
領地を豊かにするのが趣味な女性の、三度目の離縁の顛末はいかに──

前半は糖度が低いかもしれません。
誤字脱字報告ありがとうございます。
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