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第一話

ノックする音がする。


「アッシュ様おはようございます。お世話するノインといいます。よろしくお願いします」


「ああ、おはよう」


猫人のメイド。。。。


「今日からアッシュ様を警護する3名の衛兵が来てます」


衛兵は意外にも普段着だった。


「はじめまして。いつもはこんな服装じゃないんだけど。僕はマニバトラ。マルコシアス様の筆頭従者です。よろしくお願いします」


犬人だ。強そうだ。屈強な体つきだ。鎧も周りの者と違う。明らかに位の高い兵士だ。


「はじめまして。私はサグルといいます」


狐人だ。女性兵士だ。


「僕はプールナバトラ。よろしく。マニバトラは俺のアニキだ」


お!同じ犬人。


「大学に行くということで武装は解いてます」


◆◇◆◇


人間から見たら、ここは魔王城である。不思議な感覚だ。大学は意外にも徒歩圏にあった。まあでも20分も歩くが。


自分が所属するのは教養学部教養学科である。そこでは信じられない講義を聞く。


本当は獣人とは牛や豚の血肉で十分だということ。魔導石や鉄鉱石などの鉱物資源が豊富だったということ。義務教育期間があり、さらに高等教育に行くものも多いということ。医療も充実し健康保険証なるものがあるということ。


聞けば聞くほど自分たち人間はなぜ負けてしまったのかがよくわかる。そして交換留学の真の目的が開かされる。


「私が指導教授のミゲルだ。よろしく」


目つきが鋭い獅子の獣人。でもどこか紳士的だ。


「私たちは西部地域の全容を知らないのだ。実は西部に行くほど瘴空の色が濃くなり闇も深まる。瘴空は人体や我々獣人に害のある物質ではないことが分かった。その正体は雲だったのだ。この雲はやっかいでね。いくら風魔法で除去しようとしてもダメだった。見たまえ。昼間だというのに薄暗いだろう。おかげでこの地域は気温も低い。冬になると最低気温が氷点下20度は当たり前だ」


「雲、ですか」


人体に影響がない? 本当だろうか。精神に影響が出そうだ。自殺者も出やすい。やはりここは人間が住むには非常に過酷なのだ。日光を浴びないと人間の体は心から不健康になるのだ。


「で、本題だ。エレシュキガル様から言われてないかい? 君に人形を。かの国の3代目聖女の得意技の人形操術で西部地区を創作してかつ操作してほしいのだ」


「え? 人形操術でよろいしいのですか?」


「ああ、君のとこは画像も送ったり録音もできる人形を持っているのだろう? 我々はいくらやっても出来なかったのだ。呪文を唱えても発動しない。元人間の獣族にやらせてもダメだった。どうも血が原因らしい」


(それが、交換留学の真の目的だったのか)

これは小説ですので犬人や狐人の服装がどうなっているかなどはあえて読者のご想像にお任せします。

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