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第三話

学生全員がゴーレムや人形作りとなった。

もう数でも魔力でも物量でも圧倒的に魔族軍が圧倒している。


それに勝つには少しでも戦力を増やす事である。


一方開拓民はグルニエ大陸から次々離れる事となった。


そんな中アネットは校長室、つまり聖女に呼ばれた。


副校長も一緒だ。


「アネット、これから話す事は秘密にしてください。極秘です。破ったら処刑だと思ってください。秘密を明かすまでは極秘です」


「……はい」


「この竜のうろこのネックレスを貴方に授けます」


いつも聖女が首にぶら下げている竜のうろこ。


「私の母が初代聖女でした。しかし間違っていたのかもしれません。この大陸はもともと魔族のもの。取り返しに来るのは当たり前なのです。その歴史はもう知ってますよね」


「はい……」


「でも私は旧大陸で差別を受けて貧困にあえいでる人を集めて海を渡った母は確かに救い主だったと思っています。しかし、人……というか魔族の土地と命を奪ったという罪は消えません」


「……」


「アネット、私にもしものことがあれば次の聖女を貴方に指名します」


「な……なぜです!! なぜ聖女様の娘さんじゃないのですか?」


「聖女は別に世襲制じゃありませんよ。それに聖女は平民から指名するのです。私も一旦平民に落ちたときに聖女になりました。だからなおの事親近感があってのお願いです」


「まあ、貴族と結婚すると聖女でも貴族籍に入るのだが」


副校長が慌てて補足する。


「それに私の母の恥をお見せする可能性が高いです」


「どういう……ことです?」


「いずれ分かります。今は言えません。たぶんあの結界破りの方法はそう言わざるをえません」


「ここはあくまで宗教の中核であって政治的な首都じゃない。アネット。フォーサイトに撤退する準備も視野に入れてくれ」


フォーサイト。そこがこの国の首都だ。


「カレンはもうフォーサイトに居ますよね」


「はい、聖女様」


「私の夫は首都の四大臣の一人です。本来ならば夏や冬によく会いに行きます。すでに娘はそこに避難させています。娘は……これらの罪を見せたくありません。わがままですね……私も」


ソフィアは泣いていた。


「でも人形姫のあなたなら、この国を救ってくれることでしょう。いろんな意味で」


「教授陣の私たちはここを死守する義務があります。学生はみなし実習として単位を付与する方向にしました。学徒動員令を出したのです」


深く頭を下げる。


「申し訳ございません」


「せ、聖女様!!」


泣き崩れている。


「アネット、早くフォーサイトに逃げて頂戴。もちろんフェルナンデスを連れて行くのです」


◆◇◆◇


そのころギルバートは馬に乗りふっと学園の門を潜り抜けた。


「どこに行くの!!」


学生の声はもう届いてない。


「そっちは敵軍の方向よ!」


「ごめんな、俺領主としての務めを果たしてくる」

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