第三話
「そんなの簡単だ」
「どういうこと? フェルナンデス?」
「何のために高等教育ってあるんだ。必勝法が出回ってるんだぞ。だから友人作っておけと言ってるんだ」
(そうだよね……)
「武術の授業では魔法使いは魔法を使ってはいけないとは言われてる。でも道具を使うなとは言われてない。2個まで使っていい事になってる」
「そんなの薬草2個で終わりでしょう?」
「だから、ダメなんだ」
「雷属性ポーションが一番効く。しかも棒に直接壊す効果はもたらさない。それどころか持続はたったの30分。でも実習なら30分あれば十分なんだ」
「雷属性ポーション?」
「知らないのか? 学園内の店に行くぞ」
「えっ?道具屋にそんなもん無いよ?」
「道具屋ではない」
「へっ?」
◆◇◆◇
「はーい、学生のみなさーん! 現金はダメでーす」
「フェルナンデス、何ここ?」
「見ての通り移動販売だ」
「そりゃ分かるけど」
「現金はダメなんだ。だっていろんな国に移動するんだからな」
「中等教育5年? 現金? じゃ、イイデスー」
追い返されて行く客。
「やあ、店主。魔導石で」
「お客さん、分かってるねえ!」
「どういうこと?」
「魔導石ならよその国でも売れる。一種の現金交換アイテムにもなる」
「それは雷魔導石3個でーす」
「はい、店主6個で2個もらうよ」
「マイドー」
「これを練習用の棒に塗れ。瓶はすぐ空けられるようになってる」
◆◇◆◇
次の補習の時にアネットは棒に雷属性ポーションを塗ってマオに挑んだ。
「ほお、少しはわかってるんだね。誰からこのやり方聞いた?」
「教えない」
「棒術で何ともやりあうアネットとマオ。しかし魔法を帯びた棒術の威力はやはりすごかった。マオの棒を折った」
「ここまで。アネットは補習卒業とする!」
「ありがとうございます!」
ほかに居た3人は唖然とするもの、アネットにそれどこで売ってるんだと聞くもの。さまざまであった。棒術が不得意なものはそういった救済が認められているのであった。
アネットはこうして留年を回避する。
まもなく前期の授業を終えようとしていた。




