納得
レオンから全てを聞き終えた樹里は、
思わずぐったり脱力し、
再びベッドに沈み込んでしまった。
「そんなくっだらないことで、戦争なんて…」
要するに、
帝国のお姫様が社交界デビューで
レオンに一目惚れしちゃったのが事の始まりで。
その姫ってのがかなり積極的で、
政略結婚をゴリ押ししてくるもんだから、
「心に決めた女性がいます!」ってお断りしたのがもう何年も前のこと。
それで向こうも、泣く泣く引き下がって、
自国の貴族と結婚したものの、うまくはいかず。
出戻ってきたら、自分を振ったレオンは未だ独身。
騙された!って、大騒ぎし出して、
侮辱されたのなんだのって、
八つ当たりとしか思えないけど、
二国間の問題にまで発展。
国際会議という公の場で、詰め寄られたアレクは、
思わず啖呵を切ってしまったと。
「心配してもらわなくても、兄はもうすぐ結婚する。
相手は創造主様、
二人の間にはものすごい力を持った子供が産まれてくるから、
楽しみにしていろ!」と。
「はーっ。アレクって、ほんとにおバカ」
「ボクが同行していればよかったんだけど。
国王になって最初の会議で、
一人で大丈夫だって言い張るもんだから」
樹里はその状況をリアルに思い浮かべることができた。
意地なのか、プライドなのか、
いいとこ見せたかったのかもしれないけど、
結局迷惑かけてるアレクって、国王としてどうなの?
いいヤツではあるけどさ。
後継なんて、デリカシーのない発言も、
性急なプロポーズも、
レオンらしくないと違和感を感じていた樹里としては、
これで納得がいった。




