瑞子の願い
今回は彼女の瑞子視線ですっ( `・∀・´)ノ
私の彼氏、十季さんが亡くなった。
突然な出来事だった。
店で、私が買ったドーナッツを食べたら突然倒れて、意識を失い、亡くなった。
ドーナッツからは毒が検出された。警察は私が毒を入れたのではないか、と疑っていたけど、どうして私はあの方に毒なんか仕込まなきゃいけないの?と思った。
あの方を本気で愛していたのに。
あのドーナッツを食べながら、結婚の話をする予定だった。十季さんの驚愕した顔を思い浮かべるだけで笑ってしまう。
しかし、その願いは叶わなかった。
十季さんが血を吐いたときの様子を思い出してみれば、沢山の後悔が蘇る。
どうして助けられなかったの。
どうして救急車などを呼ばなかったの。
どうして突っ立っていたの。
お葬式の会場で、私は泣きに泣きまくった。
知り合いや友達などが、「瑞子、大丈夫?」と背中を撫でてくれたけど、そんなのどうでもよかった。
あの方に会いたい。会いたいです
・・・・・会いたいか、お主・・・・・・
え?
私は顔を上げた。周りの反応から見て、私にしか聞こえていないのだろう。
・・・・・会いたいだろう・・・・・・
もう一度問われた。
(会いたいです)
そう思った。
突然視界が真っ暗になった。くらっとなって、床に倒れた感触が身に走った。
これで、十季さんのもとへ・・・
そう思って、目を開けると。
涙を流す見知らぬ男に抱き上げられていた。
十季さんのもとへ、これはあの世界へ行くという意味ですよ