最強目指す編 一話 俺最強宣言
ちょっと長い・・・いや長すぎたかな?まあいいや。
あれからどれぐらい飛んだだろうか。
悪魔は走るのをやめて、飛行している。隣でもうすぐだ、と囁いてきた。
「おっ、もうすぐか」
そう言うと、ふと目に留まったものがあった。
草原を抜けた先、深い森の奥にあるモンスターが眠っていた。
かの超有名な、ドラゴンであった。
全身紅い鱗で覆われており、腹のほうは棘鎧があった。頭には1対の黒い角があり、鈍い輝きを放っていた。背中には巨大な翼が生えており、悪魔とは比較にならなかった。
「・・・お前、あいつが気になるか?」
悪魔が聞いてきた。俺は、ああ、と答えた。
「あいつは強すぎる。今戦っても勝ち目ゼロだ。さっさと行くぞ」
「違う。戦うんじゃないんだ」
そう。俺が気になったことはそれじゃない。
みなさんは、俺の個体スキルをお忘れだろうか。
そっとドラゴンに歩み寄った。
後ろで悪魔が何をするかハラハラしながら見守っている。
俺はAIに聞いた。
(こいつに『変形』できるか?)
その途端、後ろにいる悪魔からものすごい驚きの気配が伝わってきた。おそらく裏を見たんだろう。
『答。できます。【業火竜 エンブレス】
変形しますか?YESorNO』
YESで。いったとたん、俺の体が宙に浮かび、光り輝いた。
みるみる体の形が変わっていった。
そして。
『変形完了。新種認定します。<<機械竜 エクザリアン>>
いつでも変形可能になりました』
よし、成功だ。
「おい、どういうことだよ一体!!お前、あいつによく変形出来たな!業火竜エンブレスだぞ!!世界四大強力モンスターの中で一番上だぞ!!」
なんだそりゃ。そんなにすごいのか?
「ああ・・・。ったく、説明してやるよ」
悪魔によると。
業火竜エンブレス。
世界四大強力モンスター最上位。三つの形態があり、気分で変わる。
業火竜エンブレス→業炎竜エンブレス→爆弾竜エンブレスという順らしい。
それをいとも簡単に変形したことに驚いているらしい。
ほうほう。要するに、強いのか(略しすぎだか)。
じゃあ、この姿も強いだろ。緊急事態に使うとするか。この変形に封印を気持ちで掛けた。
俺は元のスライムの姿に戻った。
「用事は終わりか?じゃあ、行くぞ」
そして、この場を離れた。
やったぜ!業火竜エンブレス(完全自作)に変形できた!
ちなみに、形態変化と言うのは、後のエンブレスの出番に話しましょう。