運命の悪魔
ふっ、これは運命の作品だと思います。ここから本編、スタートっす。
うんうんと内心で唸っていると、言い訳がぱっと閃いた。
「ほんっとに申し訳ございやせんでしたぁ!自分、狩猟者に襲われたものでして、返り討ちにしようとしていたのですが、貴方様の縄張りとは気づきませんでした!どうか、お許しください!」
頭を下げて謝る。すると、悪魔は俺を見て、大爆笑した。
「ぷっ、ああっはっはっはっはっはー!冗談だ、冗談。俺の縄張りなのは事実だが、お前は低級スライムじゃあねえだろ?」
「なんだ、冗談・・・か」
な~んだ。じゃあ、あそこまで唸る必要なかったじゃん。
「おい、俺を解析してみろよ。『メカウズムスライム』さん」
え?
俺はギクッとなった。
まだ、一回も名乗ってないぞ。解析って、超性能AIでってことだよな。なんで、俺のスキルまで知ってんの?
悪魔がやけにニヤニヤしているが、取り敢えず従った。
『<<悪魔>>
分類:死神類
強さ:★★★★★★★★★☆
力:極
防御:中
個体スキル:『死神の大鎌』『悪魔の睨み』
勲章:デス・ローッデット』
「死神の大鎌・・・悪魔の睨み・・・?」
俺が顎に手を置いた。
「そうだ。悪魔の睨み・・・。これが、お前の疑問の答えだよ」
「え・・・?まじ?」
「まじだ、マジ」
さっぱり分からん。
<<問;悪魔の睨み、さっぱり分からん。
答:悪魔の睨み
性能;相手の裏を見る>>
AIが説明してくれた。相手の裏を見る・・・ってことは、名前、スキルとかが分かるのか!
「そのとーり!!」
ぱちぱちと拍手をする悪魔。心まで見れんのかよ。
「ま、お前がここにいては直に死ぬだろ。俺んとこにこい。いいところだぞ!」
悪魔から誘いを受けた。
迷わずOKをした。
このまま孤独だと死んでしまう可能性が高い。この悪魔と一緒にいた方がいいだろう。
「よし、決定な。さあ、行くぞ!!」
悪魔が走り出した。
(AI!!腰を変形:ジェット!)
『了。変形:腰:ジェット』
俺も負けじとジェットで飛んだ。
二人並んで草原を駆け抜けた。
これが、俺のモンスター生を変える一因となった。
しかし、勿論メカウズムスライムこと俺は知る余地もなかった。
いえーい!やっとここまでこれた・・・(ハア)ここからがすべての始まりでございやす!
次もお楽しみに!