序幕 家を壊すのならまず柱を狙え
小説初投稿です。一話一話がいちいち短いですが、投げ出さず温かい目で見てやってください<(_ _)>
「なぜだ…」
バイトも終わり、くたくたになりながらも家路についた俺を待っていたのは、何とも有り得ない光景であった。
「みんなー!後一息だ!気合い入れていくぞ!」
「おー!」
そこにいたのは七人の少女たち。彼女たちは、身の丈ほどもある巨大なハンマーを振り回し
「せーの…どっせい!」
俺の家を破壊していた…。
何これ?新手のリフォーム詐欺?状況が全く掴めないんですけど?
そんな俺の混乱などお構いなしに、少女たちは黙々とその破壊活動を続けていた。ひとりは屋根を壊し、ひとりは壁を粉砕し、ひとりは柱を狙い打って、そして…
「崩れるぞ!」
どどどどどどど!
そんな大きな爆音と共に我が家は崩壊した。
それと同時に爆風が粉塵を伴って俺に襲いかかる。
「ぐわっ!」
俺は吹き飛ばされ、電柱に頭をぶつけた。
視界が一瞬で真っ白となり、少しづつ意識は遠のいていく。
薄れゆく意識の中、俺がみたのは跡形もなく崩れ去り瓦礫の山と化した俺の家と、何ともやり遂げた顔をした七人の少女たちの笑顔だった。