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おじさんという生き物が異世界に転生し若返って無双するキモい話  作者: 埜上 純
第一章 旅立ち編

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第36話 フロアボス戦

 その後も、地下十八階の戦闘では、セシルは必ず水の精霊ウンディーネを召喚し、数的不利を補った。

 ミズトもレベルが上がったおかげで多少まともに戦えるようになり、積極的に敵一体を引き受けることにした。


 それでもセシルへの負担は大きく、三戦ごとに初級ポーションと初級魔力ポーションを一本ずつ使用する必要があった。

 結局、地下十八階は一フロアにほぼ丸一日かけて、ボス部屋の前まで辿り着いた。


「ここがボス部屋ですね」

 ミズトは装飾された大きな扉を見上げた。


「ええ、そう。ミズト、あなたのおかげで今までで一番楽に来れたわ」


「そう言ってもらえて光栄です」

(そうだよな、いつもは一人でここまで来てたんだよな……)


 いくらセシルでも、一人で来るにはかなり険しい道のりだと容易に想像がつく。

 あまり込み入った事情を聞くつもりはないが、それほどまでに攻略に(こだわ)っているのは伝わってきた。


(請け負ったからには言われなくても全力でサポートするけど……)

 一週間以上も一緒に過ごしたせいか、ミズトは少し情が移っていることを自覚していた。


「戦闘中でも使えるようにこれをお渡ししておきます。ポーション類はまだまだありますので、出し惜しみせずいきましょう」

 中級ポーションと初級魔力ポーションをマジックバッグから取り出した。


「そうね、たしかに。そう言ってもらえると心強いわ。さあ、いくわよ」

 セシルはポーションを受け取り、少し笑顔を見せると、扉に手をかけた。


 ギギギと扉の開く音が響く。

 中へ足を踏み入れると、暗かった部屋が二人に反応したように明るくなった。


 中はドーム球場ほどの広さがあり、突き当りが下の階へ繋がっていそうだ。

 中央には何体かのモンスターが見え、一番大きな影がボスモンスターのようだった。


 ====================

 オーガジェネラル LV68

 属性:地

 ステータス

  筋力 :C

  生命力:C

  知力 :F

  精神力:E

  敏捷性:D

  器用さ:E

  成長力:D

  存在力:C

 ====================


 他のモンスターはオーガウォリアーが四体いるようだ。


 セシルはその場で召喚魔法を唱えた。

「氷の精霊よ、水の精霊よ、お願い、私に力を貸して! 『フェンリル召喚』! 『ウンディーネ召喚』!」


 セシルの横に巨大な白い狼が出現した。空中には水の精霊ウンディーネ。


(フェンリル!? 聞いたことあるぞ!)


【やはりセシルさんは相当な精霊使いのようです。二体同時召喚ができる精霊使いは、世界中探してもほとんどいません】


(ふうん、独りでダンジョン攻略しようとするぐらいだからなあ)


「ミズト、あなたの言うように、出し惜しみはしないわ」

 セシルは初級魔力ポーションを飲み干した。


 二体同時召喚がかなり魔力を消耗すると、ミズトには感じ取れていた。

 とくにフェンリルへセシルから魔力が大きく流れ込んでいる。


「最初から全力でいくってことですね」

 ミズトはセシルの意図を理解し、集中を高めた。


 戦闘は、ボスのオーガジェネラルをセシルで、オーガウォリアー三体をフェンリルで、残ったオーガウォリアー一体をウンディーネとミズトで相手をする分担になった。

 ボス相手にセシル一人で大丈夫なのか気になったが、すでに何度も戦って勝っているうえに、いつもより魔力を温存する必要がないから問題ないと、セシルは断言した。


 実際、戦闘が始まると、一番苦戦を強いられたのはミズトたちの戦闘だった。

 水の精霊ウンディーネの低い攻撃力ではオーガウォリアーにダメージを与えることが出来ず、レベルの上がったミズトでも鉄の剣ではどうしようもなかった。


(くそっ! こいつ(ひる)まねえから、同じとこ攻撃すんのが難しいぜ!)


【ミズトさんの攻撃がまったく効いていないわけではありません。しかしミズトさんとウンディーネの攻撃は、オーガウォリアーの自然回復力とほぼ同じですので、いつまで経っても倒すことは困難でしょう】


(はは、平衡状態ってやつだな……)


 オーガウォリアーの動きは遅く、直線的で読みやすいため、今のミズトなら攻撃が当たることはなさそうだ。

 お互いに決め手がなく、半永久的な消耗戦を繰り広げるはめになっていた。


 しかし、ミズトたちはそれでも良かった。自分たちの役割はオーガウォリアーを足止めすること。

 目の前のこいつがセシルやフェンリルの邪魔さえしなければ、それで任務達成なのだ。


 それから十分ほど経ち、フェンリルに目を向けると、ちょうどオーガウォリアーを一体倒しところだった。こうなれば残り二体を倒すのも時間の問題のはず。


 セシルを見ると、魔法と弓の波状攻撃をオーガジェネラルへ放っていた。あれだけの攻撃を受けながら、オーガジェネラルの生命力の減少速度が遅いのは、さすがボスというだけはあるのかもしれない。

 それでもオーガジェネラルは生命力がすでに三分の一程度まで低下していた。


 そして、ミズトたちがもう五分ほど持ちこたえた頃、他の二つの戦いの決着がついた。

 ミズトたちが相手をしていたオーガウォリアーは、セシルとフェンリルが参戦するとあっけないものだった。


 ====================

 オーガジェネラル達を倒しました。

 あなたは経験値172,592を獲得しました。

 ====================

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 ◆クエスト完了◆

 報酬が支給されます。

 クエスト名:初めてのボス討伐

 報酬:経験値10

    金10G

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― 新着の感想 ―
相変わらず報酬がショボい、経験値ハナクソ 金額果物一個分て・・
クエスト報酬がしょっぱすぎて笑う エルフさんもそれなりに使える相棒連れて行くならせめて初心者装備の改善くらい教えてくれても良かったのにね 1匹押さえに回れてる初心者主人公が居なきゃ負けてたでしょ
この人達パーティー組んでいないのかな折角こんなダンジョンの深いところまでレベルの低い主人公を連れて来たのに自分が倒したモンスターの経験値しか入らないなんて……
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