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絶闘ノ拳  作者: おとつまり
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第十六話「英雄譚 第五幕」

二人の武を極めた者が衝突し、その衝撃に空が割れる。


化け物「なっ…なんなのよこいつ!」


元師(この力、5分は持つまいよ。それまでになんとか…)


真の力を解放した超人達による激突は互角…いや元師がやや優勢といったところか。しかし、化け物も決して自らの急所を当てさせない。


元師「どうした化け物!さっきまでの威勢はどうした!?」


化け物「クソッ……!」


化け物はそう言いながら視界に映る山々に身を隠して時間を稼ぐ。


元師(この力が短命なことはバレているか…ならば!)


そう言って元師の拳が山に向かって放たれ、それを受けた山の形が変わる。


元師「…居ない」


化け物「下よ!」


そう言って地面から出てきた化け物の拳が元師に突き刺さる。そしてまた化け物の姿が消える。


元師「ここだぁ…!」


しかし覚醒した元師には見切られており、その拳が化け物を貫き…


化け物「惜しかったわね、時間切れよ…楽しかったわ!」


その拳が化け物を貫くことは無く、元師が力の代償を払うように血を吐いて膝をついた。

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