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番外編(ガストゥ―ナル視点)

本編に出てきていない名前が出てきます、詳しい説明は本文の後に載せていますので後でご覧ください。

マーチリナ…エイプリーナの姉

ガストゥ―ナル…マーチリナの夫でオクトフィルの兄


俺の弟は何を考えていたのだろうか、貴族の婚約が簡単に破棄などできるはずがないだろうに…。



「エイプリーナ、今回のこと申し訳なかった。マーチリナも迷惑をかけてすまない。つながりは薄かったとはいえ、血はつながった実の弟が君たち家族に迷惑をかけてしまって本当にすまない。」

と言って、俺は二人に頭を下げた。


今回の愚弟の婚約破棄宣言は両家の関係にひびを入れかねない失態だった。幸い、俺がマーチリナに一目ぼれして結婚してデイリアーヌ伯爵家に婿入りしており、親戚関係になっていたことにより絶縁されなかったのだ。しかし、一歩間違えていれば俺が離縁を突き付けられる可能性もあったのだ。


「あなた、顔を上げてください。今回の件はあなたの責任ではないですし、あなたの弟が独断で動いたことによって起きたことですし、何よりあなたはわたくしのかわいい妹に録音の魔石を渡して彼との会話を録音するように言ってくださっていたのでしょう?それならば、感謝こそすれ、攻めるなどと言うことはありません。本当にわたくしの大切な妹を守っていただきありがとうございます。あなたと結婚できたわたくしは間違いなく幸せ者です。」

「…マーチリナ…。そう言ってくれて本当にうれしいよ。」


「そうですよ。お義兄様のお力添えのおかげで社交界でつまはじきにされることも、傷物として扱われることもなかったのですから。それに、婚約を解消したおかげで素敵な旦那様に出会うこともできたので全く後悔はないのです。それどころか、婚約破棄宣言に感謝しているのですよ。」


二人ともが俺を責めることもなく、それどころか感謝の気持ちすら伝えてくれる。俺は本当に得難い家族を得たのだと改めて実感できた。


「エイプリーナ…。そのように言ってくれてありがとうございます。けれど、謝罪の意は受け取ってください。そうでなければ、何かと罪悪感にさいなまれてしまいますので…。」

「わかりました、お義兄様がそうおっしゃるのでしたら謝罪を受け取りますが、わたしが感謝していることはわかっていてくださいね。」

「わかった。エイプリーナ、どうやら君の旦那様がお迎えに来たみたいだよ。」

遠くにイヤーオリウス公爵らしき人物が見える。心配で迎えに来たのだろう。


「エイプリーナ、また遊びに来て頂戴ね。今度はお母様も含めて女だけでのお茶会でもしましょう?」

そうマーチリナが伝えると嬉しそうにうなずいた後、公爵の元へ急いで去っていった。


「マーチリナ、改めて伝えさせてください。わたしは君に会えてよかったと思いますし、君をあきらめなくてよかったと思います。マーチリナ、こんなわたしですけどこれからもよろしくお願いしますね。」


こんな素敵な妻と出会えて素晴らしい家族ができたことは何にも耐えがたい幸せだ。俺はこれからもこの家族を力の限り守っていこう、それが俺にできる最高のことだろうから。

マーチリナ…エイプリーナの姉でデイリアーヌ伯爵家の次期当主。おしとやかな性格だが、計算高い一面も持つ。夫のガストゥ―ナルとは一応(?)恋愛結婚


ガストゥ―ナル…エイプリーナの姉マーチリナの夫であり、エイプリーナの元婚約者のオクトフィルの兄。エイプリーナとオクトフィルの顔合わせの際に一緒に来ていたマーチリナに一目ぼれしたが、婚約は難しいのを理解していて、あきらめようとしたがあきらめきれずに何とかマーチリナの婚約者となり結婚した。穏やかに見えるが実は腹黒く、その腹黒さでマーチリナの夫の座をつかみ取った。


こんな感じの設定になっておりましたが、本編では二人をあまり登場させることができず、今回の番外編の形となりました。

後に話ほどで終わる予定にしていますので、もう少し応援よろしくお願いします。

また、『王子様なんていらない!~悪役令嬢(わたし)は他国で幸せになります~』という小説も連載しておりますのでよかったらそちらもご覧ください。

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